あらすじ
第1巻
ハウスキーパーを生業にしている石渡秋乃は、家事スキルは高いものの過去の恋愛のトラウマもあり、恋愛とは無縁な生活を送っていた。ある日、秋乃は一日だけの契約で如月到の自宅を訪れ、いつものように淡々と業務をこなす。秋乃の仕事ぶりに感心した如月は、強引に自分の専属ハウスキーパーとして雇うことにする。さらに如月は秋乃のまじめで堅実な人柄を知るうちに、恋人にならないかと強引にせまる。なし崩し的に「まずは友達から」と受け入れた秋乃だったが、挑発的な態度を取られたり、出張に同行させられたりと振り回される。秋乃はこれにとまどいつつも、いつもは強気な如月の抱いている寂しさや孤独感を知るうちに、いつしか心惹かれるようになる。その一方で秋乃は、住む世界の違う如月に対し、自分は釣り合っていないのではないかといった不安も覚えるのだった。
登場人物・キャラクター
石渡 秋乃 (いしわたり あきの)
家事代行業会社に所属する、ハウスキーパーを生業にしている女性。幼い頃から両親が自営業で忙しかったこともあり、母親の代わりに家族の家事全般をこなしていたため、掃除や料理のスキルは非常に高い。さらにまじめで落ち着いた性格なこともあり、リピーターが多く存在する。一日だけの契約で如月到の自宅を訪れたところ、その仕事ぶりで如月からすっかり気に入られてしまう。その後、如月の強引でつかみどころのない性格に大いに振り回されるが、いつしか異性として意識するようになる。元恋人から「尽くされ過ぎて、まるで母親といるようだ」と言われてふられたことがトラウマになっており、恋愛には臆病になっている。
如月 到 (きさらぎ いたる)
複数の飲食店を経営する実業家の男性で、年齢は30歳。メディアにもたびたび取り上げられており、その際には「イケメン実業家」と紹介されている。共働きで多忙な両親のあいだに生まれ、身の回りの世話はすべてハウスキーパーが行っていた。そのため、幼少期は大きな不満もなかったが、時折寂しさを抱えて過ごしていた。現在は金や人脈目当てで近寄ってくる人間ばかりで嫌気が差しており、誰にも本心を打ち明けたことはない。故に周囲からはつかみどころのない性格だと評されている。一日だけの契約で石渡秋乃を雇ったところ、完璧な仕事ぶりと自分の周りにはいない堅実な性格なことに興味を抱き、強引に専属ハウスキーパーの契約を行う。さらに突然恋人にならないかと交際を申し込んだり、ワガママを言ったりして秋乃の心を大いにかき乱す。
アヤ
石渡秋乃の女友達で、恋人と婚約したばかり。男性の気配を感じさせない秋乃を心配しながらも、辛らつな言葉を口にする。
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