あらすじ
第1巻
王族や貴族が出席する夜会の最中、公爵令嬢のレイチェル・ファーガソンは王太子で婚約相手のエリオットから身に覚えのない罪を糾弾され、一方的に婚約を破棄されてしまう。さらに、レイチェルはエリオットから、被害者であるマーガレット・ポワソンに謝罪するように言われるものの罪を認めなかったため、エリオットの独断で無期限の地下牢送りとなる。しかし、レイチェルは事前に婚約破棄計画を知り、エリオットの性格から地下牢に投獄させられると予測し、食料や生活必需品などの物資を自分の手の内の者を使って運び込ませていた。自由に行動できなくなったレイチェルだが、公爵令嬢としてのわずらわしい仕事から解放され、潤沢な物資に囲まれた自由な生活を送る。さらに地下牢からさまざまを手を駆使して、自分を陥れたエリオットとその協力者に仕返しを始めるのだった。
登場人物・キャラクター
レイチェル・ファーガソン
ファーガソン公爵家の令嬢。才色兼備な女性で物腰柔らかく、自分を主張せずに男性を立てる模範的な人物。ただし、敵と見なした者に対しては、あらゆる手を使って合法的に徹底的に追い詰める容赦のない一面もある。優れた状況判断や予測、自分より権力が上の者も余裕で翻弄できる才覚もあって、王妃からは「次期王妃はレイチェル・ファーガソンしか考えられない」と評価されている。エリオットから一方的に婚約破棄されたうえに、身に覚えのない罪で地下牢に投獄される時も、事前に情報を得て食料や生活必需品などの物資を準備していた。地下牢生活を、自由に過ごせるバカンスとして楽しみながら、自分を陥れたエリオットとその協力者に仕返しするために行動を起こす。
エリオット
現国王の長男で王太子。見た目はいいが、それ以外のことは無能。プライドだけは高いため、自分に苦言を呈する婚約者のレイチェル・ファーガソンを不愉快に思っていた。そんな時に、なんでも褒め称えてくれるマーガレット・ポワソンと出会い、マーガレットと結婚するためにレイチェルとの婚約を一方的に破棄し、真偽不確かな罪でレイチェルを地下牢送りにする。地下牢生活を楽しむレイチェルをこらしめるためにさまざまな手を尽くすが、すべて徒労に終わる。
ジョージ・ファーガソン
ファーガソン公爵家の嫡男で、レイチェル・ファーガソンの弟。アレキサンドラ・マウントバッテンという許婚がいるにもかかわらず、マーガレット・ポワソンに夢中になっており、積極的にエリオットに協力して姉のレイチェルを断罪した。公爵家がレイチェルに協力しないように監視しているつもりだったが、すでに公爵家に見限られている。
ソフィア
ファーガソン公爵家に仕えるメイド。レイチェル・ファーガソンからさまざまな指示をされたり、レイチェルの父親のダン・ファーガソンとも直接やりとりをしたりするなど、公爵家との信頼は厚い。冷静な性格で、レイチェルの指示をすぐに理解するほか、ダンに進言するなど頭の回転も早い。
サイクス・アビゲイル
騎士団に所属している男性。ステーキを食べればなんでも解決できると思っている単純な思考の持ち主。マルティナ・エバンスという許婚がいるにもかかわらず、マルティナが辺境に配属されて近くにいないのをいいことに、マーガレット・ポワソンに夢中になる。エリオットがレイチェル・ファーガソンを断罪することに協力した。
マーガレット・ポワソン
エリオットやジョージ・ファーガソンなど多くの貴族男性を虜にしている男爵令嬢。もとは貧民街に住む庶民だったが、母親が男爵夫人となったために貴族の地位を手に入れた。天真爛漫な性格と、母親ゆずりの男心をつかむしぐさでエリオットを籠絡して次期王妃の座を狙っており、障害となるレイチェル・ファーガソンを排除しようとしているが、思いどおりにいかないために日々悩んでいる。
アレキサンドラ・マウントバッテン
マウントバッテン侯爵令嬢で、レイチェル・ファーガソンやジョージ・ファーガソンの幼なじみ。レイチェルが素で話せて家族同然の付き合いをしている特別な友人で、ジョージの婚約者でもある。外務の上級官僚である父親の諸国歴訪に同行していたため、外国の上層部とのパイプを持つ。レイチェルがエリオットとその協力者に仕返しをすることも面白がり、積極的に手伝う。
マルティナ・エバンス
騎士団に所属している女性。婚約者のサイクス・アビゲイルのことを愛しており、サイクスを何よりも優先する思考の持ち主。サイクスのことを考えると周りが見えなくなって、時に兵団でも止められない力を発揮するため「純愛の狂戦士」とも呼ばれている。レイチェル・ファーガソンからサイクスとマーガレット・ポワソンのことを聞かされて、王宮で騒動を起こす。
クレジット
- 原作
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山崎 響
- キャラクター原案
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鍋島 テツヒロ
- SHARE
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- EC
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