概要・あらすじ
高校生退魔師である坂上練司は、生来強い霊感を持っているため、霊に悩まされているという少女、大槻凛の護衛を命じられる。彼女が通う私立豊葦原学園は魑魅魍魎の集まる魔界のような存在と聞かされていたが、その実情は人と霊が共存する世にも珍しい学園だった。さらに凛は、霊感体質のわりに極度の怖がりで、心霊現象を信じないという非常に面倒な人物だった。
登場人物・キャラクター
坂上 練司 (さかがみ れんじ)
高校生退魔師の少年。父親から大槻凛を守るように命じられた。魑魅魍魎の蠢く魔界学園と聞いていた私立豊葦原学園が、意外と明るく健全な高校で拍子抜けした。これを皮切りに、Q子や聖、花子ら浄霊委員会の面々に激しいツッコミを入れながら学園生活を送ることになる。基本的に真面目で融通が利かないが、世間知らずなところや恋愛方面に疎すぎる面もあり、稀に天然ボケを炸裂させる。 芝居がかった口調で話したり、ツッコミのリアクションがいちいち大きかったりしており、本人もそれを気にしている節が見られる。
大槻 凛 (おおつき りん)
私立豊葦原学園に通う少女で、坂上練司が守るべき相手。霊感が強いため霊に好かれやすい体質だが極度の怖がりなため、幽霊や妖怪を否定して生きている。しかしQ子や聖の霊的な要素を活用したツッコミや悪だくみを考えることも多い。ヒロインであるにもかかわらず野心家で大食い。巨乳なのに色気がなく、金の亡者というヒロインらしからぬ性質で、恋愛要素からはじき出されていることもある。
聖 (あきら)
私立豊葦原学園に通う、動く少年型の人体模型。坂上練司、大槻凛のクラスメイトでもあり、浄霊委員会の一員でもある。人体模型なのですべての内臓は取り外しが可能で、練司とともに腸を用いた霊の捕縛をすることもある。陽気で人懐っこい性格。アルバイトで妖怪専門のメイドカフェの人気メイドになるほどの美少年。萌えにこだわりが強く、古式ゆかしい萌えやシチュエーション萌えの点で、Q子と口論になることもしばしばある。
Q子 (きゅーこ)
私立豊葦原学園に通う淫霊の女子生徒。坂上練司、大槻凛のクラスメイトでもあり、浄霊委員会の一員でもある。前触れなく全裸になったり、女子の体を嘗め回すように見るのは日常茶飯事なので、この点はツッコミすらされないことも多い。「いやらしければなんでもいい」を信条に、日々エロスを追い求めている。生前は黒髪おさげ姿の真面目な女学生だったが、事故死したことをきっかけに内面を隠さなくなった。
花子 (はなこ)
私立豊葦原学園の女子トイレに住んでいる霊。いわゆる「トイレの花子さん」。「学園のヌシ」とも呼ばれ、校内の霊や妖怪たちからは一目を置かれている。おまるに乗ったスクール水着の幼女の姿をしているが、口調は非常に古めかしい。坂上練司や大槻凛を見守る存在でもあり、浄霊委員会の一員でもある。
蓮海 耕平 (はすみ こうへい)
私立豊葦原学園の教員で、坂上練司たちのクラス担任。なんでも笑って済ませるところのある、やせ型の中年男性。浄霊委員会の顧問でもある。学園理事長の息子だが、立場を隠して教員修行をしている身の上。河童、死神、超能力者が転校して来ても、サラッと受け入れる懐の深さを見せる。
不洞 寧々 (ふどう ねね)
私立豊葦原学園の生徒会長を務める少女。善悪にかかわらず、霊はすべて学園から追い出そうと考えているタカ派の人物で、浄霊委員会とは対立関係にある。しかし詰めが甘いうえ、従者である日下部一成、塚路七緒のボケやセクハラに振り回されて悪役になりきれない、残念な人物。坂上練司に淡い恋心を抱き、ツンデレな態度で大槻凛、韮沢飛鳥と恋の鞘当てを演じている。
日下部 一成 (くさかべ いっせい)
私立豊葦原学園の生徒会副会長を務める少年。代々不洞家を霊障から守ってきた「不動守」と呼ばれる組織に属している。塚路七緒と2人で1つの存在であり、不洞寧々の命令であれば相手が女性であっても手加減なく制裁を下す。眼鏡は顔の一部です派で、全身タイツやスパッツなどの拘束系が好きな変態気質。忠誠を誓ってはいるものの、寧々へのセクハラは嬉々として行う。
塚路 七緒 (つかじ ななお)
私立豊葦原学園の生徒会副会長を務める少年。代々不洞家を霊障から守ってきた「不動守」と呼ばれる組織に属している。日下部一成と2人で1つの存在であり、不洞寧々と身も心もともにあると自負している。眼鏡を洋服の一部と見なし、上半身だけの着衣や、ロングスカートなのにノーパンなど、妙な露出癖を持つ変態気質。 忠誠を誓ってはいるものの、寧々へのセクハラは嬉々として行う。
韮沢 飛鳥 (にらさわ あすか)
私立豊葦原学園に通う少女。坂上練司に憧れからの恋心を抱いて積極的にアピールしている。オカルトが大好きだが、霊感はない。当初は大槻凛と仲が悪いという「設定」が成されていたが、のちに不洞寧々との仲のほうが険悪だということが明かされる。
宴夜 浬鎖 (えんや りさ)
私立豊葦原学園に通う少女。由緒正しい神社の家系に生まれ、イタコ能力を持つ。韮沢飛鳥を「飛鳥ねぇさま」と呼んで恋愛対象として慕っており、彼女が憧れる人物をはじめ、周囲の人間すべてにヤキモチを焼く。その特性から、「ハイブリッド巫女子」と評される。
よっちゃん
男性の霊。私立豊葦原学園の歴史資料室に保管されている西洋甲冑に取り憑いている。普段は頭の先から足の爪先まで西洋甲冑を着こんでいるが、その中身は金髪碧眼のなかなかの美形。しかし性格は自己中心的で、女性に対してはストーカー気質。Q子とは互いに蛇蝎のごとく嫌い合っている。
黒花子 (くろはなこ)
少女の学校霊。私立豊葦原学園の男子トイレに住み着いている。本来は居場所を求めて花子の縄張りである女子トイレに流れ着いたのだが、浄霊委員会との戦いの後に男子トイレに居を移した。ゴシックな雰囲気のロリ巨乳で、キャラクターボイスにはN登M美子が「設定」されている。
メリー
私立豊葦原学園で起きたある事件で呼び出された都市伝説上の存在。「私メリーさん、今あなたの後ろにいるの」という電話に対し、肯定的な返答をされたことで坂上練司に惚れ込み、取り憑いている。白いロリータ服を着た幼女の姿をしている。
艶川 千歩 (あでかわ ちほ)
私立豊葦原学園の女性養護教諭。一見知的で妖艶な美人だが、オカルト否定派。それを証明するために霊や妖怪の捕獲と解剖、研究を目論んでは学園内でチェーンソーを振り回す危険人物。常識をはるかに凌駕した発明を生み出しては、霊の捕獲に乗り出している。
アリカ・アリアーラ (ありかありあーら)
私立豊葦原学園に転校してきた死神の少女。死神部隊「現世残留魂回収部隊」の隊長。巨大な鎌を持ち、この世に不正に留まる魂を刈り取ることを任務としている。貧乏くさいライフハックの愛好者で、非常に打たれ弱い。持ち込んだ死神アイテムが騒動の種になることも多い。
ライラノート
私立豊葦原学園に転校してきた死神の青年。アリカ・アリアーラの従者。普段から敬語でしゃべり、実力をあえて隠した慇懃無礼なキャラクターを装っている。しかし、実際は非力で、血を見ると気を失うほど繊細。
鬼島 和彦 (きじま かずひこ)
私立豊葦原学園に転校してきた超能力者の少年。自らを、選ばれた特別な存在であるがゆえに静かな生活を送れない不遇な人間だ、と思い込む中二病的発言を繰り返している。そのくせ、自分の超能力が注目されないと、へそを曲げてしまう面倒くさい人物。
集団・組織
山田さんグループ (やまださんぐるーぷ)
女子生徒4人からなるグループ。私立豊葦原学園で坂上練司と同じクラスに所属している。恋愛話や占い、お菓子作りなど女子高生らしい趣味を持つ。物語の根幹に関わることはほぼないものの、作中に高頻度で登場するにぎやかし的存在。
浄霊委員会 (じょうれいいいんかい)
私立豊葦原学園の専属浄霊集団。坂上練司をはじめとする6人で構成される。このチームの結成は理事長自らが考案したものだったが、坂上練司が転入してくるまでは計画が凍結されていた。メンバーになると、学食の1年間フリーパスが付与される。
現世残留魂回収部隊 (げんせざんりゅうこんかいしゅうぶたい)
アリカ・アリアーラが部隊長を務める死神の部隊。正式名称は「現世残留魂回収株式会社」で実際は会社組織であり、鎌に社員割引が適用されたり、お客様窓口が設けられている。
場所
私立豊葦原学園 (しりつとよあしはらがくえん)
幽霊や妖怪が多く集まる学園。教師、生徒ともに人外が多いが、生徒の中にはそのことにまったく気付いていない者もいる。学校霊用の寮が完備されていたり、学校の七不思議が7つ(計49個)もあったりと、さまざまに規格外な学園。また、人間も少しばかりどうかしている者だけが集まる傾向にある。
その他キーワード
組紐 (くみひも)
坂上練司が浄霊を行う際に使用する道具。強い霊力が込められているが作中での扱いは軽く、綱引きやトイレの水を流すための紐として使用されたりもする。また、泉に落としてしまった際に、泉の女神が代わりの上位互換品として取り出したのが、少女趣味なフリルだらけの緊迫感のないものになっていたりと、さんざんな扱いをされることが多い。
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