概要・あらすじ
ある日、イカダに縛り付けられた異国人が海に流れ着く。新撰組の近藤勇と沖田総司は彼を縄から解き放つが、その異国人は総司に発砲して海へと逃げてしまう。危険な目に逢いながらも異国人を気に入った総司は、言葉は通じないながらも彼との友情を深めていく。そんな総司たちの前に、討幕浪士たちが策略をめぐらしていた。
登場人物・キャラクター
沖田 総司 (おきた そうじ)
新撰組四番隊隊長。明朗快活な人物で、婚姻するまで童貞を貫く凄腕剣士。異国人を気に入り、交流を深めようとする。女性に優しく、ちゃらんぽらんなように見せかけてやる時はやる男。正しいと感じたことは決して曲げることのない正義感に溢れ、その性格ゆえに厄介事に首を突っ込んでしまうことも多い。実在した人物、沖田総司がモデルとなっている。
異国人 (いこくじん)
海に流れ着いた謎多きピストル使いの男性。言葉を発しないため、その素性は謎に包まれている。女好きで喧嘩っ早い合理主義者で、敵と見なせば情け容赦をかけることは一切ない。己の思うがままに生きている自由人。行動は欲望を満たすという点で一貫しており、ある意味、わかりやすい人物である。
近藤 勇 (こんどう いさみ)
貫禄を感じさせる落ち着いた男性で、士道に則って粛々と行動する。新撰組の局長を務めており、沖田総司や土方歳三にも慕われている。普段は物腰穏やかな人物だが、いざ行動を起こす時は稲妻の如き迅速さを誇る。その撃剣の破壊力は敵対する者を一瞬で八つ裂きにしてしまうこともある。実在した人物、近藤勇がモデルとなっている。
土方 歳三 (ひじかた としぞう)
新撰組の副長を務める、血気盛んな男性。異国人に対して敵対意識を持っており幾度となく試合を申し込むが、その合理的戦法の前に敗れてしまう。しかし剣の腕は立ち、隊士たちへの稽古でも手加減はしない。その勇猛ぶりにより隊士たちからも慕われている。どこかひねくれたところがあり、真っ直ぐな沖田総司とたびたびぶつかる。 実在した人物、土方歳三がモデルとなっている。
坂本 龍馬 (さかもと りょうま)
討幕浪士の1人。土佐脱藩浪士であり、西郷隆盛、桂小五郎と行動をともにしている。今の日本のやり方では異国に勝てないことを理解しており、異国人の研究に余念がない。新撰組に入った異国人の能力を冷静に分析している。異国人に対して、女の刺客を放つ。実在した人物、坂本龍馬がモデルとなっている。
西郷 隆盛 (さいごう たかもり)
討幕浪士の1人。薩摩藩藩士であり、坂本龍馬、桂小五郎と行動をともにしている。異国人の実力を高く評価しており、新撰組に入った彼を脅威と考えている。手下に居合使いの達人である半次郎がおり、異国人への刺客として差し向けた。実在した人物、西郷隆盛がモデルとなっている。
桂 小五郎 (かつら こごろう)
討幕浪士の1人。長州藩藩士であり、坂本龍馬、西郷隆盛と行動をともにしている。異国人の持つ異国流合理性の研究を第一としている。龍馬や隆盛らの協力を得て、異国人に対して刺客を放ち、その解決方法をつぶさに観察することで、合理的戦術を我が物にしようと企む。実在した人物、桂小五郎がモデルとなっている。
集団・組織
新撰組 (しんせんぐみ)
会津藩預かりの武装組織。討幕浪士を取り締まることを任務とした集団であり、それゆえに討幕浪士たちから命をつけ狙われている。圧倒的武力によって敵を制圧することを可能とする剣士たちが揃っている。ゆえに、少々荒っぽい性格の者も多い。その組織の性質上、女性は居らず、隊士たちは常に女に飢えている風である。
討幕浪士 (とうばくろうし)
徳川幕府の転覆を企む浪士たちのこと。1つの大きな集団があるわけではなく規模は大小さまざまだが、同じ目的を持っているそれらの集団をまとめて討幕浪士と総称する。現状では討幕の最大の障害である新撰組を潰すことを一番の目標としており、ありとあらゆる卑怯な手を尽くす。
場所
壬生屯所 (みぶとんしょ)
新撰組の隊士が生活をしている場所で、捕縛した刺客の拷問などもここで行う。庭では土方歳三と異国人が試合をしたり、沖田総司が洗い物をしている。
その他キーワード
長曽禰興里入道虎徹 (ながそねおきざとにゅうどうこてつ)
近藤勇の愛刀で、別名は「地蔵斬り」。隠れていた刺客を地蔵もろとも斬ったことから、そう呼ばれるようになる。異国人がこの長曽禰興里入道虎徹を雑に扱ったことが、とある大騒動の発端となってしまう。
- SHARE
-
-
- EC
-
