概要・あらすじ
消費者金融会社に勤務する小屋川良一は、ある夜、自宅のアパートの前で轢き逃げに遭って倒れている引田真由美を発見して、救急車を呼ぶ。救急隊員に真由美との関係を聞かれた良一は、つい知り合いだと答えてしまい、一緒に病院へ行くことになる。美しい真由美に心を奪われた良一は、弟ですかという医師の問いかけにも、そうだと答えてしまう。
数日後、真由美は無事退院することになったものの、記憶を完全に失っていた。良一は真由美の弟だと偽って接し、ついにアパートで真由美との二人暮らしを始める。真由美を騙しているという罪悪感に苦しみ、彼女の記憶が戻る悪夢にうなされながらも、良一は真由美との暮らしをやめられなかった。
登場人物・キャラクター
小屋川 良一 (こやがわ りょういち)
消費者金融会社に勤務する22歳の男性。二流大学を卒業後、2週間の研修を経て、渋谷支店に配属された。眼鏡をかけたパッとしない風貌だが、髪をオールバックにしてコンタクトにするとイケメンになる。大学1年の時から、千駄ヶ谷のフロなし1DKアパートで一人暮らしをしている。いちおう五泉秋という彼女がいるが、奥手のため、いまだに童貞。 ある日、家の前で轢き逃げされて記憶喪失になった美女・引田真由美に一目ぼれし、自分が真由美の弟だと偽って、同居生活を開始。そこから引き返せない泥沼の生活を始めることになる。
引田 真由美 (ひきた まゆみ)
小屋川良一の住むアパートの前で轢き逃げに遭い、記憶喪失になってしまった女性。年齢は28歳で、ウェーブがかった長髪で、大人びた印象の巨乳美人。退院しても記憶は戻らず、事故の時に救急車を呼んで看病し、引田真由美の弟だと名乗る良一のアパートで一緒に暮らすことになる。良一から教えられた「波江」という噓の名前を、そうとは知らずに名乗っている。 良一と暮らしながら、彼の不自然な態度に、本当に姉弟なのかという疑念がわきつつある。実は人妻。
黒川 隼人 (くろかわ はやと)
小屋川良一が配属された渋谷支店で主任を務める男性。年齢は36歳。良一いわく、「こすい・せこい・いじ汚い」の3拍子そろった人物。カツラを着用している。
君竹 はるえ (きみたけ はるえ)
小屋川良一が配属された渋谷支店で主任代理を務める女性。年齢は38歳。良一いわく、オールドミスを絵にしたような、ケバくて意地悪でヒステリーの、さわりたくないオバサン女。
山王子 三郎 (さんのうじ さぶろう)
小屋川良一が配属された渋谷支店に勤務する男性。年齢は29歳。体育会系の立派な体格の持ち主だが、良一いわく、まるっきり融通のきかない面白みゼロの人物。良一の入社歓迎会の席では、酔って全裸になる。
寺西 勇次 (てらにし ゆうじ)
小屋川良一が配属された渋谷支店に勤務する男性。年齢は26歳。華奢で、なさけないほど影の薄い人物。体重は30キロ。
今井 かおる (いまい かおる)
小屋川良一が配属された渋谷支店で窓口を務める女性。年齢は29歳。化粧が濃く、良一がオカマかと思ったほど体がゴツい。良一の入社歓迎会の席で、丸水絵里奈が酔って「10万円払えばマ○コをなめさせてやる」と男性社員に言っていたのを受け、私なら1万円でなめさせてもいいと言い放つ。
丸水 絵里奈 (まるみず えりな)
小屋川良一が配属された渋谷支店で窓口を務める女性。年齢は21歳。やたらと肉感的でセクシーな女性。良一の歓迎会では、酔った主任の黒川隼人から脱いでナイスバディを見せてやれと言われ、実際に乳房を露出した。歓迎会の席で酔ってマ○コをなめさせろと言う黒川、山王子三郎には、10万払えばなめさせてやると言い放つ。 のちに良一と体の関係を持つようになる。
五泉 秋 (いついずみ あき)
小屋川良一の彼女。年齢は20歳。良一とは、半年前に合コンで知り合った。短大を卒業し、この春から原宿にある小さな画廊に勤めている。ショートカットの髪型をした可愛らしい顔立ちで、良一とはまだキスすらしていない。
立川
小屋川良一の大学時代の友人。サラリーマンの男性。良一のアパートを突然訪れた際、姉として紹介された引田真由美に一目ぼれする。以後、真由美目当てで良一のアパートを来訪する。
横道
引田真由美に惚れたデザイナーの男性。広告などのデザインを手掛けるデザイン事務所を持つ、売れっ子デザイナーで、濃いヒゲのダンディな男。客として利用していたコンビニでアルバイトを始めた真由美に惚れこみ、プロポーズする。小屋川良一のオドオドした態度を不信に思い、本当に真由美の弟なのかと疑い始める。
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