概要・あらすじ
符術使いの草薙宿禰は、鹿子前町で妖怪や妖魔を取り締まる役に任命された。任命された日に早速宿禰は、好意を寄せている幼なじみの榊原紫苑のもとへと報告に訪れる。かつて紫苑に「お調子者」呼ばわりされていた宿禰は、修行で学んだ成果を見せると告げ、符術で風を吹かせる。その風によって紫苑のスカートがめくれてしまい、相変わらずの失敗ぶりを見せるのだった。
登場人物・キャラクター
草薙 宿禰 (くさなぎ すくね)
橘葵から符術と呼ばれる特殊な能力を学び、鹿子前町で妖怪や妖魔を退治する役に就任した少年。榊原紫苑とは幼なじみで、ナンパと団子の食い逃げを繰り返す日々を送っている。そそっかしい性格ながら、集中すれば術の力を最大限まで発揮することができる才能も持っている。
榊原 紫苑 (さかきばら しおん)
鹿子前町にある神社で巫女を務めている女の子。草薙宿禰とは幼なじみ。見た目は可愛いが、暴力的でツンケンした性格。宿禰から会う度にアプローチを受けているが、彼自身のナンパ癖を知っていることもあってなかなか素直になれない。宿禰を殴る時は、よくハンマーを手にしている。
榊原 柘榴 (さかきばら ざくろ)
鹿子前町にある神社で宮司を務める男性で、榊原紫苑の兄。純真無垢で温厚な性格。ロボットやサイボーグを作るのが趣味で、神社にとっては不要でしかない装置や薬品を開発しては草薙宿禰、紫苑を困らせている。助六の開発者。
助六 (すけろく)
草薙宿禰の仕事のサポート役を務める、小さな岡っ引きロボット。制作者は榊原柘榴。常に浮遊していて、ミサイルやビーム発射機能なども有する、高度な技術力の結晶。性格も真面目で、だらしない宿禰をたしなめることがよくある。
九十九 (つくも)
烏天狗と呼ばれる妖怪。性別は女性で一とは双子。世界征服を目論む妖怪で、ことあるごとに草薙宿禰に挑むが返り討ちにあっている。いつでも宿禰に挑めるようにと無理やり宿禰の家に居候している。見た目は美しく、可愛らしさも持っているが、基本的にはプライドが高く愛想がない。
一 (はじめ)
烏天狗と呼ばれる妖怪。性別は男性で九十九とは双子。世界征服を目論む妖怪で、ことあるごとに草薙宿禰に挑むが返り討ちにあっている。いつでも宿禰に挑めるようにと無理やり宿禰の家に居候している。心優しく、いつでも姉の九十九に寄り添っている。手を分離させて相手に向けて飛ばすことができるが、榊原紫苑にはその手を玩具代わりにされてしまう。
羽生 (はにゅう)
人を喰う妖怪だが見た目は可愛らしく、耳が人よりもとがっている点を除けば見た目は普通の女の子で、関西弁をしゃべる。人間以外を食べることを嫌っており、基本的にはいつも腹を空かせている。面倒見がいい性格で、ついつい自殺願望のある人間を助けてしまう。迦麟とは友人。
迦麟 (かりん)
猫又と呼ばれる妖怪の女の子。本来なら猫又は尻尾が2本あるが、迦麟には1本しかない。猫耳が特徴で人懐っこく、妖怪ながら人間とも仲良く暮らしている。惚れっぽい性格で、オスのノラネコに惚れ込んで貢いでしまった経験がある。
白瀧 (しらたき)
蛇の妖怪で、人間の姿をしている時は美しい女性。地面の中で眠っていた際に草薙宿禰に起こされると同時にナンパをされて惚れてしまう。軽薄なナンパを真に受けるほどに純粋で、宿禰の家まで押しかけて結婚を迫る。
神威 (かむい)
各地を放浪している青年。式神を使って金儲けをしている術士だったが、そのカラクリを草薙宿禰に見破られてしまう。榊原紫苑に一目惚れしてしまい、宿禰を勝手にライバル視している。幼少期に宿禰と出会ったことがあり、宿禰に自分のプリンを食べられたという苦い経験を持つ。
あずき
鹿子前町で団子屋を営む女性。気が強く、草薙宿禰に食い逃げされてもめげない性格。人の心をつかむのがうまく、妖怪である九十九や一をアルバイト店員として働かせている。橘葵と交換日記をしている。
橘 葵 (たちばな あおい)
草薙宿禰の符術の師匠で、符術の才能を使って悪さばかりしていた宿禰を改心させた男性。その力は宿禰を遥かにしのぎ、彼の術も簡単に跳ね返してしまう。素直過ぎて、嘘をつくことができない温厚な性格。あずきと交換日記をしている。
その他キーワード
符術 (ふじゅつ)
草薙宿禰、橘葵が使う特殊な術。特殊な紙と呪文を組み合わせることで、火や風、雷、水などを自由に操ることができる。他にも妖怪を封じ込めることなどが可能。葵が使う術は、宿禰よりも高いレベルのもので、符術に使う紙は榊原紫苑が作成している。
式神 (しきがみ)
神威が使う、符術とは違う術。式神とは人が使役する妖怪のようなもので、基本的に術者の命令には絶対に従う。神威が使う式神は狐の式神で、人型の姿をしている。神威が榊原紫苑を口説こうとすると彼の式神は嫉妬し始めて、命令に背くことがある。
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