概要・あらすじ
長年思い続けた久住智史と恋人同士になった沢渡香澄は、智史とは別々の大学に進学するため、4年間の遠距離恋愛がすでに決まっている中、残された高校生活を謳歌していた。高校を卒業して大学生となった香澄は、新しい生活への期待と不安を抱いて、泉沙樹との同居生活を開始。一方、法学部の沙樹は、司法試験に向けて勉強に追われる毎日を送っていた。
そのせいか、やっと通じ合えたと思っていた白石司とは関係がうまくいかず、沙樹はなんとなく距離を感じ始める。そんなある日、沙樹は司から「司法試験に受かるまでちょっかいはかけない」と言われて、面食らってしまう。
登場人物・キャラクター
沢渡 香澄 (さわたり かすみ)
青陵(せいりょう)高校に通う3年生の女子。子供の頃にすすき野原で出会った久住智史の事がずっと忘れられず、同じ中学で再会してからも、片思いと森下真理子との三角関係に悩まされるが、ついに思いが通じて智史と恋人同士になった。相手を思いやるあまり、言いたい事をつい我慢しては思い詰める性格のため、智史や友達に対していつも本当の気持ちを伝えきれずにいる。 高校卒業後は大学に進学し、スクールカウンセラーを目指して勉強している。
久住 智史 (くずみ さとし)
青陵(せいりょう)高校に通う3年生の男子。子供の頃に沢渡香澄とすすき野原で出会い、香澄の事が忘れられずにいた。同じ高校に進学してから香澄との距離を縮め、恋人同士になる。頭脳明晰だが、非常に鈍感な性格をしており、香澄の好きな相手は自分ではないと何年も思い込んでいた。天文学に興味があり、専門的な勉強をするべく県外の大学に進学したものの、香澄とは遠距離恋愛を続ける事になる。 自分がやりたい事と香澄への思いに揺れながら、夢を叶えるため苦渋の決断をする。
森下 真理子 (もりした まりこ)
私立の女子高校に通う3年生の女子。沢渡香澄と同じ中学に通い、学校で一目惚れをした久住智史に思いを寄せていた。高校に進学し、念願叶って智史と付き合うが、智史が本当に好きなのは香澄だという事を知って深く傷つく。友達関係が壊れてしまった香澄とは、長い時間をかけてようやく仲直りしたものの、智史への思いをたまに思い出している。 現在は青陵(せいりょう)高校に通う日野誠と付き合っている。
泉 沙樹 (いずみ さき)
沢渡香澄と森下真理子とは別の高校に通っている女子。二人とは中学時代の友達。まじめで気が強く、自分の意見をはっきりと言う性格で、弁護士を目指し、高校卒業後は大学の法学部に進学する。幼なじみの白石司とはくされ縁で、お互いの距離が近すぎてなかなか恋人同士になれずにいた。かつては香澄と真理子、両方の思いをそれぞれ知りながら板ばさみになる、という辛い立場に立たされたが、香澄と真理子が仲直りをしてからはまたかつてのような友情を取り戻し、大学生になってからは香澄と同居も始めている。
白石 司 (しらいし つかさ)
青陵(せいりょう)高校に通う3年生の男子。女子から非常に人気があり、軽さが売りのお調子者。まじめでひたむきな一面もあり、沢渡香澄の事が好きで必死に勉強し、彼女を見守るため同じ高校へ進学した。だが、香澄の本当の思いを知ってからは潔く身を引いている。幼なじみの泉沙樹も大切に思い、お互いの距離が近すぎる事からなかなか踏み出せなかったが、ついに沙樹から思いを告げられ、自分の本当の気持ちに気づく。 大学生になってからも不特定多数の女子と遊んでいるものの、本命は沙樹だけである。
日野 誠 (ひの まこと)
青陵(せいりょう)高校に通う3年生の男子。あまり目立たない物静かなタイプだが、久住智史と白石司と親交があり、駅で一目惚れをした森下真理子を熱心に思い続けている。優しく大らかな性格で、智史を忘れられない真理子を受け止め、晴れて恋人同士になった。いつも真理子に振り回されているが、それを一度も苦痛だと思った事はない。 父親が県議会議員を務めている関係から、大学は政治経済学部に進学するが、進路を変更して社会福祉関連の仕事に就きたいと考えるようになる。
吉祥寺 啓子 (きちじょうじ けいこ)
青陵(せいりょう)高校に通う3年生の女子。沢渡香澄の友達で、久住智史を好きになるが、香澄の思いを知ってからは白石司に乗り換えた。明るい性格だが、言いたい事は必要以上に何でも言ってしまうところがある。結局、司が好きなのは泉沙樹だと知り、短い恋は終了してしまうが、吉祥寺啓子本人は大して引きずっていない。 のちに大学に進学し、航空会社への就職を希望するが、そんな中、芸能事務所からスカウトされる事となる。
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