『桃源暗鬼』のスピンオフ外伝
本作は、漆原侑来作の『桃源暗鬼』のスピンオフ作品で、原作の主人公、一ノ瀬四季が所属する「鬼機関」と対立する組織「桃太郎機関」に焦点を当てた外伝ストーリーとなっている。桃太郎機関とは、現代に生きる鬼の魔の手から人々を守るため、桃太郎の血を受け継ぐ者たちが集い結成された組織である。原作と同様に、鬼の力を継承した者たちと桃太郎の力を継ぐ者たちが現代で争う世界観の中、本作は原作本編の前日譚(たん)として展開される。物語は、桃太郎機関に所属する月詠と桜介を中心に、彼らが養成学校に通っていた学生時代の知られざる過去や、復讐を企む野良鬼たちとの戦いを描いている。
桃太郎機関と野良鬼の戦い
タロット占いを盲信する月詠は、鬼の子孫たちに対抗するため、桃太郎の子孫を養成する「桃太郎機関」の学校に通っている。ある日、雑誌の占いを頼りにラッキースポットである格闘技会場を訪れた月詠は、同じ養成学校の同級生、桜介が乱闘を起こしている現場を目撃する。しかし、桜介の相手は鬼機関に属さない無所属の鬼、いわゆる「野良鬼」だった。野良鬼が暴れ回り人々を襲う中、桜介は止めようと奮闘するが苦戦を強いられる。その危機を察知した月詠は、自らの能力を用いて野良鬼を撃退するのだった。
鬼柳会が戦闘狂の二人に復讐を企てる
格闘技の会場での出来事をきっかけに意気投合した月詠と桜介は、行動を共にするようになり、協力して鬼と戦う機会が増えていく。一方で、二人はどちらがより多くの野良鬼を倒せるかを競い合っていた。一見すると正反対に見える二人だが、命を懸けた戦いにこそ燃える「戦闘狂」という共通点があった。そんな中、仲間を倒されたことに気づいた野良鬼集団「鬼柳会」は、仇(かたき)である月詠と桜介への報復を企てていた。
登場人物・キャラクター
桃華 月詠 (ももか つくよみ)
桃太郎機関・練馬20部隊の隊長を務める青年。桃太郎の子孫にあたる。紫色のショートヘアにワイヤーグラスをかけた端正な容姿の持ち主。無類の占い好きで、特に占い師のミョリンパ和歌子を熱烈に信奉している。あらゆる占いの結果に備え、ラッキーアイテムや水晶などのご利益グッズをつねに携帯している。占い絡み以外では冷静かつ常識的であり、相棒の桜介をはじめとする個性豊かなメンバーたちをまとめるリーダー的存在。養成学校時代は桜介と同級生で、占いの導きにより訪れた格闘技会場で彼と出会った。将来は総理大臣となり、「占い厳守法」を制定することを目標にしている。能力は「神の望みを知る(ラグナロク)」で、タロットカードに基づく特殊能力を駆使して戦う。
桃角 桜介 (ももかど おうすけ)
桃太郎機関・練馬20部隊の副隊長を務める青年。桃太郎の子孫にあたる。黒髪のショートヘアに褐色の肌を持つ。月詠の部下だが、養成学校時代からの親しい友人でもある。趣味は格闘技観戦で、しばしば会場に乱入するため、複数の会場で出入り禁止となっている。養成学校時代のある日、格闘技会場で乱入騒ぎを起こしていた際に野良鬼と遭遇し、苦戦していたところを月詠に助けられた。この出来事をきっかけに月詠と意気投合し、野良鬼と戦った回数を競い合うようになった。勝敗よりも戦いの過程を重視し、満足のいく戦いができるならば死をも恐れず、命を懸けた戦いを求める戦闘狂でもある。相手の技を再現する能力「コピー」を駆使して戦う。
クレジット
- 原作
書誌情報
桃源暗鬼外伝 ~月と桜の狂争曲~ 1巻 秋田書店〈少年チャンピオン・コミックス・エクストラ〉
第1巻
(2025-12-08発行、978-4253009126)







