桃源暗鬼

桃源暗鬼

漆原侑来の初連載作品。舞台は桃太郎の子孫たちと鬼の子孫たちが密かに戦いを続けている世界。ふつうの人間として暮らしていた少年、一ノ瀬四季が、桃太郎機関からの襲撃をきっかけに自らが鬼の子孫であることを知り、養父の仇(かたき)を取るために羅刹学園で桃太郎と戦う手段を学んで成長していく姿を描いたアクションバトル作品。秋田書店「週刊少年チャンピオン」2020年28号から連載。

正式名称
桃源暗鬼
ふりがな
とうげんあんき
作者
ジャンル
バトル
 
学園
レーベル
少年チャンピオン・コミックス(秋田書店)
巻数
既刊19巻
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時代を超えて激突する、鬼と桃太郎

はるか昔、「鬼」と呼ばれる種族が人知れず存在していた。彼らは自らの血が暴走することを恐れ、周囲に被害が及ばないようひっそりと暮らしていた。そんな中、「桃太郎」と呼ばれる存在が、鬼がバーサーカーにならないよう戦いを挑む。その戦いは今に至るまで続いており、現在は鬼の子孫「鬼機関」と桃太郎の子孫「桃太郎機関」が、人知れず水面下で戦争を繰り広げている。桃太郎機関のエージェントに、育ての親を奪われた一ノ瀬四季は、敵討ちのために鬼機関の養成学校「羅刹学園」で修行を積み、戦闘集団「鬼國隊」と協力して桃太郎機関と対峙(たいじ)する。本作は、鬼視点で描く現代版「桃太郎」で、昔話に出てくる鬼と桃太郎の立場が逆転している。

血をあやつって戦う鬼たち

鬼は、自らの血を具現化して攻撃に転用する特殊能力「血蝕解放」を使用できる。血蝕解放には、嗜好(しこう)を力に変えるタイプや過去の経験を血液にフィードバックさせるタイプ、そしてトラウマを暴走させるタイプが存在する。一ノ瀬四季は嗜好を力に変えるタイプの使い手で、自らの血液でさまざまな銃器を作り出せる。また鬼の中には「鬼神の子」と呼ばれる、卓越した能力を持つ個体も存在する。鬼神の子は、炎や風といった特定の属性に寄った血蝕解放が可能で、ふつうの鬼を凌駕(りょうが)する戦闘能力を誇るが、その代償として寿命が極端に短いという欠点を持つ。

鬼の脅威として君臨する「桃太郎機関」 

鬼と敵対する「桃太郎機関」に所属するエージェントたちは、血を使わずに「血蝕解放」に似た能力を行使できる。彼らの強さは鬼を上回ることが多く、現時点では桃太郎機関が鬼機関より有利な状況が維持されている。桃太郎機関に所属するエージェントは、鬼の血を引く者たちが血を暴走させて殺戮(さつりく)マシーン化することを懸念し、人間として扱わない傾向にあり、偏見によって手酷(てひど)い仕打ちを行うことも少なくない。ただし、かつて桃太郎機関に所属していた桃瓦剛志は、血縁関係のない鬼の子供、一ノ瀬四季を愛情を持って育てるなど、必ずしも桃太郎機関のすべてが鬼を敵視しているわけではない。

登場人物・キャラクター

一ノ瀬 四季 (いちのせ しき)

鬼の血を引いている少年。年齢は17歳。誕生日は2月4日。黒髪ショートヘアで、左目の下に二つ並んだほくろがある。赤ん坊の頃、当時桃太郎機関に「桃瓦剛志」の名で所属していた一ノ瀬剛志に助けられ、養子として育てられた。そのため自分が鬼の子孫であることも知らされておらず、桃太郎機関からの襲撃を受けて初めて真実を知ることとなった。その際、鬼の血と能力を暴走させてしまう。剛志の死後すぐに無陀野無人によって鬼ヶ島に拉致され、羅刹学園入学のための試験を受けることになった。短気で喧嘩(けんか)っ早く頭も悪いが、観察力に優れており発想も非常にユニーク。また女子生徒に対しても優しく接している。血蝕解放した際に生み出される武器は、ショットガンをメインとする銃火器となっている。

無陀野 無人 (むだの ないと)

羅刹学園で教職に就いている男性。鬼機関に所属している。誕生日は12月31日。右目の下に、長さの違う黒いライン状のタトゥーを入れている。合理主義者で何事に対しても無駄なことを嫌悪している。移動が速いという理由から、つねにローラースケートを履いている。桃太郎機関に襲撃され、養父を殺害された一ノ瀬四季を発見し、そのまま鬼ヶ島まで拉致した。四季が目覚めた直後に羅刹学園の入学試験を課している。この数年間は一人も合格者がいなかったため、校長からは四季を合格させたことを意外に思われており、その理由について興味を持たれている。かつての同級生からは「ダノッチ」と呼ばれている。

書誌情報

桃源暗鬼 19巻 秋田書店〈少年チャンピオン・コミックス〉

第1巻

(2020-10-08発行、 978-4253280013)

第2巻

(2021-01-08発行、 978-4253280020)

第3巻

(2021-03-08発行、 978-4253280037)

第4巻

(2021-06-08発行、 978-4253280044)

第5巻

(2021-08-06発行、 978-4253280051)

第6巻

(2021-10-08発行、 978-4253280068)

第7巻

(2021-12-08発行、 978-4253280075)

第8巻

(2022-03-08発行、 978-4253280082)

第9巻

(2022-05-06発行、 978-4253280099)

第10巻

(2022-07-07発行、 978-4253280105)

第11巻

(2022-09-08発行、 978-4253280112)

第12巻

(2022-11-08発行、 978-4253280129)

第13巻

(2023-01-06発行、 978-4253280136)

第14巻

(2023-04-07発行、 978-4253280143)

第15巻

(2023-06-08発行、 978-4253280150)

第16巻

(2023-08-08発行、 978-4253280167)

第17巻

(2023-11-08発行、 978-4253280174)

第18巻

(2024-01-05発行、 978-4253280181)

第19巻

(2024-03-07発行、 978-4253280198)

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