概要・あらすじ
巨大な機械神、ルーンマスカーが存在している異世界ルーン。人間や亜人間が暮らし、それぞれの国を治めている。イグラットに姉と共に身を寄せていた少年レアルは、隣国ジパードの侵攻をきっかけに、多くの人々やルーンマスカーたちと出会う。やがてレアルは、各国の陰謀や世界を取り巻く巨大な秘密に触れてゆくのだった。
登場人物・キャラクター
レアル・ファーン (れあるふぁーん)
亡国聖ジレイル王家の血を引く者。ルーンマスカーと心で対話できる心話(ロゴス)能力を持つ。聖ジレイル滅亡後、ラハと共にスレイブニールに導かれイグラット王国にて育てられる。自分の出自は知っているが、聖ジレイル復興には拘らず、この世界の果てにあるという「結界」とそのむこうを見たいという夢を抱いている。 ジパードのイグラット王国進行後、ジパード兵に変装して軍艦に密航。単身乗り込んだ先で、ジパードの巫女・月女をはじめ、様々な人と出会うこととなる。
ラハ・ファーン (らはふぁーん)
イグラッド王国の神官騎士団長であり、レアルの義姉。レアルよりも強い心話能力を持つ。レアルと同じジパードによって滅ぼされた聖ジレイル出身。幼いレアルと共に身を寄せたイグラット王国にて、ジレイル再興とジパードを滅ぼしファーン家の汚名を晴らすことを強く望んでいる。そのため時には非情な手段をとることもある。
ニケア
イグラット王国の皇女だが、剣技や翔竜乗りを好むといった男勝りの性格の持ち主。神官騎士ク・ホリンと婚約関係にあるが、レアルに対して好意を抱いている。ときに高飛車な態度を取りがちだが、それは彼女の照れ隠しの愛情表現であるようだ。
ク・ホリン (くほりん)
イグラット王国の神官騎士。ニケアの婚約者であり、レアルとは本音を打ち明けるほどの親友。レアルの姉ラハに好意を抱いている。そのことについてレアルにからかわれてもそつなく返答する冷静沈着な性格だが、その奥底には強大な力を手に入れたいという野望が眠っている。
エグ・ヴェード王 (えぐ・ゔぇーどおう)
ニケアの父親でありイグラット王国の王。イグラット王国のルーンマスカースレイプニールから直接レアルとラハを預かり二人を育てる。周辺諸国でも有名な剣技の持ち主であり、王国の現状に対しても伝統や格式に拘らずに対応する柔軟な思考の持ち主でもある。
皇羅の腭人 (すめらのあぎと)
イグラット王国を侵攻したジパードの若き軍人。イグラット王国に対する宣戦布告直後に、飛行船で空輸した兵力を突入させる電撃戦を実行する策士。戦線口上に失敗したマハルを切り捨てるなど非情な面もあるが、戦況の変化による和睦の即時受け入れや、部下の暴走行為を言葉を変えつつも認めるなど、筋の通った軍人としての行動を取る。
武破羅 (ぶばら)
額に大傷のあるアギト付の武官。実力は確かであり、戦場での戦いをどこか楽しんでいる雰囲気がある。しかし自由都市ヴェルヌで規律の乱れかけた兵士達を取り締まりジパードの兵士としての自覚を促すなど、厳しくも筋を通す軍人気質の持ち主である。
句魔羅の魔覇流 (くまらのまはる)
ジパードの宣戦布告の使者としてイグラット王国に派遣された少年。頭に角を持ち顔に紋様を入れた亜人。布告前に捕らえられ、秘密裏にニアに殺害されそうなところをレアルに助けられる。その後牢を脱し、王の間にて宣戦布告の口上をしようとするが、かえって大儀のない行動として、アギトの命によって切られてしまう。
月女 (つくめ)
ジパードの巫女であり、ルーンマスカータケミカズチが選んだ心話能力を持つ女性。ジパードのイグラット王国侵攻途中に現れ、戦はジパードの本意ではないと和睦を持ちかけた。スレイプニールに和睦口上は詭弁といわれるが、素直にそれを認めるなど懐の深い性格の持ち主。後に自由都市ヴェルヌにてレアルと再会する。
加留摩 (かるま)
自由都市ヴェルヌあるジパード総督府の長。ツクメの父親でもある。護衛もつけずに町に出、暗殺者に襲われても平然としている豪胆な性格の持ち主。ジパードの権力を笠に着ない統治方式でヴェルヌの実力者達からは好意を持たれている。本名はカルマ・ファーンでありレアの父親。超科学国家ミューとも関わりがあり、聖ジレイル滅亡に深い考えがあったと考察できる。
那由羅 (なゆら)
マハルの姉であり、ツクメに仕える亜人の少女。ヴェルヌでのレアルのお目付け役として行動を共にする。亜人の自分に対しても分け隔てなく接してくれるカルマとツクメを尊敬している。レアルに対しては遠慮なく物をいう快活な性格。
サイ・シザース (さいしざーす)
ヴェルヌにてカルマと接触した、サングラスに黒服と黒ずくめの青年。ミューの名を出し、カルマの和平工作に苦言を呈する。カルマとは旧知の仲のようだが、様々な介入を提言するサイの真意は不明である。
スレイプニール
この世界でルーンマスカーと総称される機械の神の一柱。イグラット王国を守護するルーンマスカーであり、巨大な馬の首元に角がついた人面を持つ半獣半人姿を持つ。角度によっては騎乗する甲冑姿の武者のようにも見える独特の形状をしている。聖ジレイル滅亡の際に幼いレアルとラハをイグラット国のエグ・ヴェード王に直接托した。 後のジパードによるイグラット王国侵攻時にはルーンマスカーを模した巨人兵を簡単に討ち取り、その自爆攻撃にもほぼ無傷で耐えるなど、驚異的な戦闘能力を見せる。
場所
イグラット王国 (いぐらっとおうこく)
『機神幻想ルーンマスカー』に登場する国家。エグ・ヴェード王が統治し西洋風の城と城下町を持つ。のどかな風景とは裏腹に東西を強国に囲まれ厳しい立場の国だが、ついに始まったジパードの侵攻で被害を被る。
その他キーワード
ルーンマスカー
『機神幻想ルーンマスカー』に登場する用語。この世界各地にいる超常な力を持つ巨大な機械の神の総称。半獣半人の姿を持つものが多く、また同じ姿を持つものは少ないようだ。人々から敬われているが、基本的に人間の営みには過度に干渉せず、特定地域をあまり離れない。心話能力を持つ特定人物とテレパシーのような精神感応で会話をするが、人語を解せないわけではなく普通の言葉でしゃべることもある。
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