概要・あらすじ
幼い頃、人には見えないものが見えることのあった火鳥泉行は、不思議な事件の正体を探ることを目的とする浪漫倶楽部という部活に入っている。しかし、部員は部長を務める綾小路宇土と2人きりで、本当に不思議な事件に遭遇したことは今までなかった。ところがある日、石の精霊だというコロンと出会ったことから、泉行はしばしば不思議な事件に巻き込まれるようになる。
登場人物・キャラクター
火鳥 泉行 (かとり せんこう)
中学2年生の男子。小さい頃に、他人には見えない不思議なものを見た経験があったが、周囲の大人からはそのことを信用されていない。その力の正体を探るべく、浪漫倶楽部に入部している。両親は仕事で海外にいるため、姉と二人暮らしをしている。
綾小路 宇土 (あやのこうじ うど)
火鳥泉行と同じ中学に通う3年生の男子。浪漫倶楽部の部長を務めている。全国の中学校に浪漫倶楽部を設立したいという野望を持っている。いつもテンションが高く前向きだが、クラスメイトたちからは変わり者だと思われている。妹と三つ子の弟の5人兄弟。
コロン
丘神石に住んでいた石の精霊。幼児のような外見で、言動も幼い。かぼちゃパンツのような真ん丸のボトムを身に着けている。もともと石のため、「寂しい」や「夢」といった感情や想いを知らずに100年間を過ごしていた。空を飛んだり、火鳥泉行以外の人間からは見えないように姿を消すことができる。泉行たちに出会って感情を知ったため、丘神石から拒否され、中に入ることができなくなってしまう。
橘 月夜 (たちばな つくよ)
火鳥泉行と同じ中学に通う2年生の女子。泉行とは同じクラス。クラスメイトにも丁寧語で話すなど遠慮がちなため、一部の女子から便利に使われていた。逆らおうとする度に「友達やめるよ」と脅されていた。火鳥やコロンと出会って「本当の友達」が何なのかを知り、クラスメイトの女子らと決別して浪漫倶楽部に入部する。
高橋 由紀 (たかはし ゆき)
火鳥泉行と同じ中学に通う3年生の女子。綾小路宇土と3年間同じクラス。風紀倶楽部の部長を務め、校内の人気投票では2年連続1位の座に輝いた、学校のマドンナ。宇土とは3年間何かと争い続けているが、その内容は、じゃんけんや腕相撲、お弁当のウインナーの取り合いなど、非常に子供じみている。宇土に対して密かに想いを寄せ、振り向いてもらおうと奮闘している。
集団・組織
浪漫倶楽部 (ろまんくらぶ)
火鳥泉行の通う中学校の部活の1つ。学校が建っている丘では、昔から不思議な現象が起こると噂されており、その不思議な現象が事実であることを証明するために、綾小路宇土によって設立された。当初、部員は宇土と火鳥泉行の2人だけだったが、その後、コロンと橘月夜が新たに加入する。
その他キーワード
丘神石 (きゅうしんせき)
火鳥泉行らが通う中学校が建つ丘の頂上にある石。この近辺はもともと霊的な土地であったため、不可思議な現象を鎮めるために祈禱師が術をかけている。長い間、この世ならざるものを封印する役割を果たしてきたが、コロンが外に出て行ったため封印が弱まり、再び事件が起こりやすくなった。