独り身ですが何か?

WEB製作会社に勤める高橋瑠衣は29歳女性、独身、結構願望なし。結婚が決まった同僚男性からいじられ、独身の何が悪いのだと荒れてバーのカウンターでくだを巻いていた。隣のカップルが結婚観の違いで揉めており、ドライな男性が別れを切り出して、怒った女性は帰ってしまった。結婚がすべてじゃないのにと言うその男性に同意する瑠衣。二人は意気投合し、男性からホテルに誘われるが、瑠衣はきっぱり断った。「その気になったら呼んで」と渡された名刺にはフリーWEBデザイナー、三代川悠と書いてあった。すっかり三代川に気に入られた瑠衣だったが、軽すぎるイケメンは恋人にはしたくないと瑠衣から連絡をとるつもりはなかった。そんな中、瑠衣の会社の社長が交通事故で入院してしまう。日帝ホテルのコンペ日が迫っていたが、社長が担当していたデザインはまだできていなかった。社長は友人に助っ人を頼むが、その相手はなんと三代川悠だった。三代川はWEBデザイン大賞を取っている天才デザイナーで、内容により仕事を請け負うのだという。瑠衣がコンペの説明に行くと、書類を見ただけでがっかりする三代川。「そつなくまとめてあるだけで情熱が伝わってこない」と仕事を断られてしまう。瑠衣は結婚も仕事も中途半端な自分を三代川に見透かされた気がして恥ずかしくなってしまう。奮起した瑠衣は企画を練り直し、コンセプトを10個作って三代川を日帝ホテルに誘った。すぐにベッドに押し倒そうとする三代川を止め、「このホテルが好きだから、もう一度私にチャンスをちょうだい」と瑠衣は三代川を説得した。瑠衣の仕事に対する情熱を受け取った三代川は表情が変わり、その場ですぐにデザインを始めた。二人で話し合いながら作業を進め、夜中にコンペのデザインは完了。瑠衣は会社に戻って提案書を完成させ、無事日帝ホテルの仕事を取ることができた。瑠衣は「いま仕事が楽しいと胸を張って言える」と三代川に礼を言った。生き生きとした表情を見せる瑠衣にキスをしようとする三代川。同意なしに何をするんだと反発すると、「カタチにこだわるなら付き合う？」と言ってきたので、「イケメンだからってなんでも許されると思うな」と三代川に壁ドンして凄みを見せる瑠衣。すると、その行動が余計に三代川の気持ちに火を付けてしまい「絶対にルイルイを落とす」と宣言。社長が会社に戻るまで、瑠衣の会社で働くと言い出したのだった。