あらすじ
第1巻
ある夏の日、帰郷した市橋航平は、従弟の市橋圭が髪を伸ばしており、しかもポニーテールに結っていることに驚きとともに衝撃を受ける。そんな二人は次の日から、圭の友達である花岡大輝も交えて川遊びに行ったり、料理をしたり、お風呂に入ったりと、楽しい日々を送るようになる。こうして、航平と圭の夏は何か奇妙な雰囲気をまとってゆるやかに過ぎていく。
第2巻
市橋航平は従弟の市橋圭、その友人の花岡大輝、同じくクラスメートの冴木りこ、澤本アカネと共に肝試しに参加することになった。航平は、りこが圭に対して好意的な態度で接しているのを見て、小学生同士の恋愛を応援しようと考え、自分だけグループからはずれようとするが、その態度を受けて、航平といっしょに肝試しをすることを楽しみにしていた圭は、落ち込んでしまう。
登場人物・キャラクター
市橋 航平 (いちはし こうへい)
大学生の青年で、市橋圭の従兄。毎年夏は父方の実家である、圭の住む田舎町に遊びに来ている。手先が不器用で、圭のポニーテールを結ぶ程度の簡単なことすら満足にできない。自分に懐いている圭に対して何か尋常ならざる感情を抱くようになるが、基本的には女性に関心のある異性愛者。クラスメートの冴木りこが、圭に好意的なそぶりを見せていることを知り、身を引くような態度を見せる。
市橋 圭 (いちはし けい)
小学生の少年で、市橋航平の従弟。れっきとした男の子ながら、初対面の人たちからは女の子とカンちがいされるほどの女顔であり、友人の花岡大輝からもよくそのことでからかわれている。航平に対して尋常ではない態度で懐いており、異性にまったく興味のないそぶりを見せる。髪を長く伸ばしており、ふだんは結んでポニーテールにしている。
花岡 大輝 (はなおか だいき)
市橋圭の友人で、クラスメートでもある小学生の少年。市橋航平と圭が何か異様な関係であることに、小学生の身でありながら鋭敏に察している。ヒカリというまだ幼い妹がいることもあり、女性の扱いに慣れているために女子に対する免疫がある。
冴木 りこ (さえき りこ)
市橋圭のクラスメートである小学生の少女。圭に対してやたらと好意的な態度で接し、その髪を結びたがったりすることから、市橋航平には恋愛感情があると認識されているが、冴木りこ本人は、圭はあくまで「推し」の存在であって、恋の対象ではないと語っている。
澤本 アカネ (さわもと あかね)
市橋圭のクラスメートである小学生の少女。年相応の女の子らしく、特に花岡大輝に対してツンケンした態度を取っている。みんなで肝試しに参加した際には、脅かされた拍子にパニックに陥って逃げ出すほどの、極度の怖がり屋。
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