概要・あらすじ
柊心晴は私立舟越高校芸能科に入学したばかりの高校1年生の女の子。芸能クラス1年H組にはドラマやCM、アイドルやモデルとすでに活躍している生徒ばかりで、まだ端役しかもらえていない心晴はこの場にそぐわないと感じてしまう。幼なじみの紺野景梧が話しかけてきてくれて緊張がほぐれる心晴だが、彼もイケメン若手俳優として活躍しており、クラスで一番の売れっ子だった。
心晴は子供のころに見た「Last Blue」という映画を見て感動し、芸能界へ飛び込んだ。いつか自分にしかできない仕事を受けられるようになった時、「Last Blue」に出演していた子役の男の子と会って共演してみたい。それが心晴の夢だった。舟越高校では、新入生が新入生歓迎会でミニ演劇を上演することになっている。
歓迎会は芸能科の顔見せのためのイベントであり、主役を演じた人は将来売れるというジンクスがあった。劇は「ロミオとジュリエット」で配役は公平にくじ引きで決まる。心晴は主役のジュリエットを引き当てた。ロミオ役は芹沢漣という名前も知らない男の子だった。初めての主役で張り切る心晴だが、クラスの女子が「みんな景梧が主役の劇を見たいはずだ」と言い出し、芹沢漣はあっさり主役を降りてしまう。
なぜ主役を降りてしまうのかと心晴が尋ねると「こんな学校入りたくて入ったわけじゃない」と冷めた様子。また有名になることにも興味がないと言う。結果、景梧がロミオを演じることが決まり、練習に励む心晴と景梧。しかし、新入生歓迎会当日、出番になっても景梧が来ない。
仕事が押してしまい、劇に間に合わないというのだ。代役もおらず、時間ばかりが過ぎる。そこへ主役を降りた芹沢漣が制服のまま壇上に上がり、ロミオを演じ始めた。芹沢漣の演技は完璧で1年H組の「ロミオとジュリエット」は大成功に終わった。心晴は漣と演技をしている間、「Last Blue」を見た時の胸の高鳴りと似ていると感じていた。
漣のことが気になり始める心晴。それを感じ取った景梧は心晴に対する自分の気持ちを打ち明けようとしてしまう。
登場人物・キャラクター
柊 心晴 (ひいらぎ こはる)
私立舟越高校1年H組芸能科に通う女の子。クラスには有名人が多い中、柊心晴はまだ無名で、仕事はイカのかぶりものを着てCMに出たり、死体役やゾンビ役などエキストラに近い役が多い。芸能界を目指すきっかけになったのは、小さい頃に見た「Last Blue」という映画に出演していた男の子の演技に憧れたため。いつかその男の子に会って共演するのが夢。 素直で明るく、嫌味を言われても軽く受け流し、敵対する相手さえも自分の味方にしてしまうパワフルな女の子。
芹沢 漣 (せりざわ れん)
私立舟越高校1年H組芸能科に通う男の子。普段は前髪やマスクで顔を隠しているミステリアスな少年。新入生歓迎会のミニ演劇で主役のクジをひいたが、紺野景梧に主役の座をあっさり譲ってしまう。舟越高校への入学は不本意で、学校行事などには興味がない。芹沢漣という名前は知られていないが、芝居をやっており、人々の目を引く演技をする。 興味のない女子に暴言を吐き、話しかけるなオーラを放つクールな美男子。柊心晴には興味を持っている。
紺野 景梧 (こんの けいご)
私立舟越高校1年H組芸能科に通う男の子。柊心晴の幼なじみでクラスメイト。人気の若手イケメン俳優で、学校でも男女問わず人気がある。忙しいため、仕事で学校を休むことが多い。心晴に気があり、モーションをかけているが本人はなかなか気づかない。
野々宮 葉柚 (ののみや はゆ)
私立舟越高校1年H組芸能科に通う女の子。雑誌「HEAVENTEEN」の表紙を飾る売れっ子モデル。自分から柊心晴、紺野景梧に話しかけ、2人と仲良くなる。学園内のジンクスなども教えてくれる気さくで優しい女の子。
場所
私立舟越高校 (しりつふなこしこうこう)
柊心晴らが通う私立高校。全8クラス中、G、H組の2クラスが芸能科で、A～F組が一般クラスとなっている。芸能科に通っているのは、すでに芸能活動をしている有名人から駆け出しのタレントまでさまざま。新入生歓迎会では新入生が劇を上演することが恒例行事になっている。この劇は芸能科への顔見せのためのイベントでもあり、ここで主役を演じた生徒は将来売れるというジンクスがある。 実際に有名タレントが輩出しているため、当日はマスコミの取材も入る。
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