概要・あらすじ
桜華女子中学校の3年生、恋に憧れるミーハーなオタク少女・若宮ひかるは、帰宅途中の駅で子供が不良に絡まれている場面に遭遇し、助けようとしたが返り討ちにされてしまう。そんな時に助けてくれた少年に運命を感じたものの、いきなりキスをされたことでそんな気分も台無しになってしまう。そんな傷心のひかるのため、友達が企画してくれた合コンの会場で、ひかるはキスを迫ってきた少年と再会する。
ここぞとばかりに「エロ王子」「ヘンタイ」などを罵声を浴びせるものの、相手は本田宝という硬派な高校生であり、よく似てはいたもののキスを迫ってきた少年とは別人だった。非礼を詫びるため、後日改めて宝のもとを訪れたひかるは、彼の人柄に触れ初めての恋に落ちる。
その後、宝と同じ明青高校に通うために猛勉強をし、無事に合格したひかるだったが、その前に宝とそっくりな少年・壱川新が現われる。新こそが自分にキスを迫ってきた張本人であり、彼は宝の異母弟でもあった。宝と、兄をライバル視する新の関係、そしてひかるの恋心は複雑に絡み合い、いつしか恋の三角関係へと発展していく。
登場人物・キャラクター
若宮 ひかる (わかみや ひかる)
桜華女子中学校に通う3年生の少女で、年齢は15歳。両親と弟・若宮ミチルの四人家族。少女マンガ好きな漫画オタクで、ヒロインのような恋がしたいと常々願っている。駅で不良に絡まれている子供を見かけて助けに入った際、返り討ちにされそうになったところを、同年代の少年に助けられる。理想的な出会いに胸をときめかせるが、お礼という名目で突然キスされ「エロ王子」と呼び嫌悪感を露わにする。 後日行われた合コンで彼と似た本田宝と知り合う。当初は宝をエロ王子と誤解していたが、誤解が解けて宝の人柄を知っていくうちに初めての恋に落ち、苦手な勉強を克服して、宝と同じ明青高校に進学することとなる。その際、本物のエロ王子である壱川新と再会する。 学校では、宝の所属する空手部のマネージャーを希望していたが、勘違いから部員として迎えられてしまう。中学在籍時はミーハーで移り気だったが、宝に恋してからは一途な性格に変わり、同時にオタクも卒業している。明るく素直で少々子供っぽい一面があり、新からは幼い容姿を「ヒヨコ」と呼ばれからかわれている。
本田 宝 (ほんだ たから)
明青高校に通う高校1年生の少年。若宮ひかるが同じ高校に入学して来た時には、2年生に進級している。ひかるいわく「少女マンガに出てくる王子様」のような容姿をしており、さわやかで硬派なイケメン。女子生徒だけでなく男子生徒たちからも「キレイだ」と好意を寄せられるほどだが、本田宝本人は鈍く自身の美貌にまったく気づいていない。 空手部に所属しており、か細い体格ながらも校内でも有数の強さを誇る。無愛想であるものの優しく、時おり笑顔を見せることもあり、ひかるはそのギャップに萌え、時に涙することすらある。初対面時のひかるの勘違いによりヘンタイ扱いされたことに気分を害していたものの、律儀に高校までお礼とお詫びをしにきたひかるを見直して、以降は友人として親しく接するようになる。 一途に自分を慕ってくれるひかるが次第に気になる存在へと変わっていく。壱川新は異母弟にあたるが、彼の存在はまったく知らなかった。
壱川 新 (いちかわ あらた)
明青高校に入学して来た男子で、年齢は15歳。若宮ひかるとは同学年で同じクラス。本田宝とは瞳の色が異なるだけで外見はそっくりである。しかし内面は宝とは正反対で乱暴で適当、そして軟派。不良グループにも属しており、女性関係も派手。ひかるが駅で不良に絡まれていた際に助けに入ったものの、その場でお礼という名目でファーストキスを奪っている。 ひかるに対しては「ヒヨコ」「ガキ」と言いつつも気に入っている。街でひかると偶然再会した際、最初は「宝は二重人格であり、自身はそのうちの1つである」と嘘をついていた。自分は宝であると騙し、女遊びをして宝の評判を落として遊んでいたこともある。実は宝の異母弟であり、壱川新は愛人の子である。兄である宝の存在を知ってからは、彼のことを憎んでいる。 素行は悪いが学校の成績はトップレベル。最初は純粋なひかるの反応が面白くちょっかいを出していたが、次第に恋愛対象として気になるようになる。ひかるや宝と同じ空手部に入部する。
小早川 亜美 (こばやかわ あみ)
明青高校に転入して来た女子で、年齢は15歳。本田宝の幼なじみで、若宮ひかるとは同学年で別のクラス。大人っぽい雰囲気を持つ、スタイルの良い美女。昔から宝に対して好意を持っており、ひかるに対してライバル心を抱いている。そのため、からかい半分にひかるに関する無責任な情報を流し、貶めようとする。空手は黒帯の実力者で、明青高校に転入した後もひかるや宝、壱川新と同じく空手部に所属することとなった。
りえ
桜華女子中学校に通う3年生の女子で、年齢は15歳。若宮ひかるの友達であり、ユカを交えた3人で行動している。3人の中では一番大人っぽい容姿をしており、高校生にナンパされることもある。ひかると本田宝が出会うきっかけになった合コンも、りえが明青高校の男子生徒に声をかけられたことが発端である。 桜華女子中学校を卒業した後は、ひかるやユカとともに明青高校へと進学し、変わらず友情を育む。
ユカ
桜華女子中学校に通う3年生の女子で、年齢は15歳。若宮ひかるの友達であり、りえを交えた3人で行動している。黒髪のショートカットでボーイッシュな雰囲気の持ち主。桜華女子中学校を卒業した後は、ひかるやユカとともに明青高校へと進学し、変わらず友情を育んでいる。
部長 (ぶちょう)
明青高校に通う3年生の男子で、空手部の部長を務めている。黒帯の持ち主で相応の実力は有するものの、宝と新という強い部員がいるため、それほど目立ってはいない。カラオケ好きで一度マイクを持つと放さず、さらにアルコールが入るとパンツ一枚になって歌い出す。部長自身も宝のファンであり、彼を目当てにした女子の入部希望者が多いことから、特に女子の入部には厳しい試験を課している。 容姿が宝に似ている新にも興味を持ち、合宿の際には背中を流すなど少々行き過ぎたスキンシップを図っては嫌がられている。
若宮 ミチル (わかみや みちる)
若宮ひかるの弟で、年齢は10歳。父親と母親、姉の四人家族。ひかるを家まで送って来た本田宝を目撃し、人生で初めて「萌え」という感情を経験した。以来、すっかり宝のファンになってしまい、家に宝が来た時には話を盗み聞きするなど、少々行き過ぎた姿を見せる。
場所
桜華女子中学校 (おうかじょしちゅうがっこう)
若宮ひかるの通っていた女子中学校。地域でも有名なお嬢様学校で、制服などはマニアに高く売れる。校門の前には怖い男性教師が立っており、男性が立ち止まると厳しく取り締まられるほどである。ひかるは本田宝を追って明青高校へと進学したが、本来はエスカレーター式で大学まで進学できる。
明青高校 (めいせいこうこう)
桜華女子中学校を卒業後に若宮ひかるが進学した高校であり、本田宝と壱川新も通っている。難関校で、中学時代のひかるでは少々学力が足りていなかったが、宝への一途な恋心を糧に勉強をし、根性で見事合格を果たす。
- SHARE
-
-
- EC
-
