虫

恋する寄生虫(漫画)、新種の寄生虫。

登場作品
恋する寄生虫(漫画)
正式名称
ふりがな
むし
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概要

ティアドロップ型で、先端部周辺には二つの吸盤があり、二つがくっ付いてハートのような形状となる。その形態的特徴から、吸虫であることが判明している。人間の頭の中に寄生することで、意思決定に影響を及ぼす特徴がある。社会に適合しづらくしたり、寄生されている人間同士が、まるで恋人であるかのような感情を作り出したりする。寄生された人間に現れる初期症状としては頭痛があり、ほかにも奇妙な妄想に憑りつかれたり、異常なまでに他人の視線や匂いが気になったり、他人に危害を加えてしまうかもしれないといった強迫性障害に悩まされたりなど、さまざまな傾向が見られる。大きな特徴の一つに、このに感染すると、人間が嫌いになるということがある。これは人を遠ざけ、孤独にするためではなく、虫に感染した者同士が無意識のうちに引き寄せ合い、結束を高め合うことが目的になっていると考えられている。また寄生された人間に共通点はなく、海外渡航歴もなければ住んでいる場所もバラバラ。この虫の成体は人間の脳に寄生するが、虫卵や幼体は血管を伝って体内を移動しており、人から人へ感染する。ただし、日常生活を共にするくらいでは感染することなく、性的接触など一歩踏み込んだ接触によって感染すると考えられている。薬による駆除が有効で、従来の脳寄生虫症と同様に、アルベンダゾールとコルチコステロイドの二種の薬を併用することで問題なく駆除できることが判明している。しかし、この虫を発見した甘露寺寛教授の研究によって、明らかになった虫の詳細については、寛の死後、駆虫による治療を実施した患者が次々に自殺したのを目の当たりにした和泉が知るところとなる。そして和泉は虫の生態にさまざまな誤解があったことに気づく。これまで虫が感染者を自殺させるという点においては、もともと想定されていたことであり、虫の数が一定数を超えると人間社会で生きていくことに耐えられなくなり、自ら死に身を委ねるのではないかと考えられていた。しかし、そもそもこの虫が寄生したことで社会に適合できなくなったのではなく、この虫が社会に適合できないタイプの人間にしか寄生できないという事実が判明したことで、それまでの考え方が覆されることになった。また、この虫には、宿主の負の感情を抑制する力があり、怒りや悲しみ、憎しみや妬みなど、宿主に生じたあらゆる負の感情が虫によって弱められる。これはある意味、宿主の苦悩を食物にしていたとも解釈することができ、虫にとっての食物である苦悩を絶えず供給してもらうために、宿主である人間を社会から孤絶させていたと考えられる。よって、虫の宿主たちは、もともと強い自殺願望を持っていたのではないかと推測され、この虫の宿主たりうるのは、放っておけばいつかは自殺するような人々だった可能性が高い。さらに、よけいな苦悩を食べる虫の効果により、人間の精神バランスが保たれるため、虫と宿主は相利共生関係となり、虫を駆除すると、それまで処理されていた苦悩は一気に宿主にのしかかり、死への欲動を止められなくなる。すなわち感染者の相次ぐ死は、虫が不在となったことが原因とされるのだった。

登場作品

恋する寄生虫 (こいするきせいちゅう)

極度の潔癖症に悩まされる高坂賢吾は、同様に視線恐怖症に悩まされる少女の佐薙ひじりと心を通わせ、二人は次第に惹かれ合っていく。だがこの恋心は、実は頭の中に寄生した虫の影響によるものだった。虫に寄生された... 関連ページ:恋する寄生虫

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恋する寄生虫
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