概要・あらすじ
死者が生前に犯した罪を裁く機関が冥府にある。それが閻魔大王率いる「十王庁」。その中で、閻魔大王自ら指揮する「閻魔庁召喚課」では、何かのトラブルで死期がズレた人間の調査・誘導を専門に行っている。それゆえ彼らは「死神」と呼ばれ、それぞれの担当地区で今日も「死」についての難事件に挑んでいる。
登場人物・キャラクター
都筑 麻斗 (つづき あさと)
人間としての享年は26。九州地区を担当している死神である。黒崎密とコンビを組んでいる。紫の瞳を持つ楽天家。お人好しの天然ボケで、方向音痴である。甘いものが好きで、料理もするが、出来上がったものはマズい。 閻魔大王管轄の「十王庁」の中でも能力はトップクラス。最高位の十二体の式神=十二神将を使役する。
黒崎 密 (くろさき ひそか)
人間としての享年は16。九州地区を担当している死神である。緑の瞳を持つ少年で、都筑麻斗のパートナー。生前、鎌倉の名家に生まれたが、精神感応能力があるため座敷牢に閉じ込められていた。そのため人付き合いが苦手だが、武道の心得があり剣術に長ける。 若い彼の死因は、邑輝一貴による呪殺である。
巽 征一郎 (たつみ せいいちろう)
人間としての享年は29。かつて都筑麻斗と3ヵ月だけ組んで仕事をしたことがある閻魔庁召喚課課長秘書。眼鏡男子で、召喚課の影の主人と言われる。生前、お金で苦労した経験があり、節約が板についているため召喚課経理の決定権を持っている。 都筑に自分の母の面影を見るらしく、根底では彼を大切に思っている。
亘理 温 (わたり ゆたか)
人間としての享年は24。近畿地区を担当している死神である。プールの水で脱色したという金髪のロングヘアに、丸眼鏡をかけた男子。化学が得意なマッドサイエンティストで、何やら怪しげなものを作っては都筑麻斗に飲ませるお茶目な性格。 生前は京都生まれの大阪育ちのため、関西弁を使う。
寺杣 始 (てらずま はじめ)
第4エリア・中国地方を担当している死神。先任の死神が無理矢理「式神」を引き継がせたため、体に痣ができ、式が暴走して変身してしまう。生前は、広島県警所属の叩き上げ現場刑事であったが、交通事故により死亡。 真面目で熱血、しかし素直に言葉にできない性格で、女性に触れると式が暴走・変身する。パートナーの少女、閂若葉が好きである。
閂 若葉 (かんぬき わかば)
人間としての享年は17。第4エリア・中国地方を担当している死神で、寺杣始のパートナーの少女。セーラー服姿で、天然パーマのふわっとした髪に赤いリボンを巻きつけている。瞳はオッドアイ。式で暴走した寺杣始を元に戻すことができる唯一の人物。 死神歴は寺杣始よりも長く、彼の先輩。生前は、巫女の家系に生まれ、双子の鴉天狗・虎太郎(こたろう)と狐次郎(こじろう)から「巫女殿」と呼ばれる。
近衛 (このえ)
閻魔庁召喚課課長。都筑麻斗の仕事ぶりに気苦労が絶えない。甘いものが好きで、部下の出張みやげである各地のお菓子を楽しみにしている。
邑輝 一貴 (むらき かずたか)
眼鏡をかけ、赤いピアスをした青年。紫園(しおん)大学医学部を卒業し、東京の病院に勤務している。家は医者一族でお金持ち。祖父の邑輝雪貴が生前の都筑麻斗の主治医であったため、彼の残したカルテや資料から都筑麻斗の特異体質を知り、都筑の生命力を利用しようと考え彼を狙うようになる。 また、この邑輝一貴は黒崎密を呪殺している犯人であり、密から復讐の対象となっている人物でもある。
壬生 織也 (みぶ おりや)
紫園(しおん)大学薬学部を卒業。邑輝一貴とは高校からの友人である。京都・祇園にある高級料亭「鼓鶴楼(こかくろう)」の若主人。夜は隠し女郎屋ともなる店を仕切っている。長い黒髪に着物姿でキセルを愛用。 霊力が高いため死神たちの存在も認識している。
マリア・ウォン (まりあうぉん)
香港出身の歌手で、長崎の吸血鬼事件の犯人。しかし、このときの彼女はすでに死んでおり、吸血鬼となったのは彼女の死体であった。嫁ぎ先の母親の仕打ちに耐え兼ね自殺してしまったマリアだが、彼女の稼ぎに未練があった母親が邑輝一貴に依頼。 邑輝 が彼女を蘇生さたが、その体を保つためには生き血をすすらなければならなかった。
水無瀬 聖 (みなせ ひじり)
白鷺音楽学校のバイオリン科に所属している、優秀なバイオリニスト。黒崎密にそっくりの少年である。音無上総の父で、悪魔と契約した音楽家・音無達也の角膜を右目に移植されたため、バイオリンで名声を得るという悪魔との契約を彼が引き継いだ。
音無 上総 (おとなし かずさ)
音楽家・音無達也の娘。彼女には、悪魔の正体を見破る能力があり、そのため悪魔に命を狙われる。
サーガタナス
音楽家・音無達也と契約した悪魔である。人間の本心や弱みにつけこみ、悪魔である自分と契約をさせる。都筑麻斗に乗り移り、バイオリニストの水無瀬聖を殺そうとする。
クレジット
原作
闇の末裔 (やみのまつえい)
死後の世界といわれる冥府にある、死者の生前の罪業を裁く機関・十王庁。都筑麻斗はその中の閻魔庁の召喚課に所属し、様々なトラブルを解決するために派遣され、問題解決に力をそそぐ。 関連ページ:闇の末裔