高比良さんの恩返し

第1巻

他人に自然とおせっかいを焼いてしまう癖のある日向野陽は、進学した高校で、幼なじみの高比良桃杏と偶然の再会を果たす。そして小学生の時、陽にいじめっ子から助けてもらった桃杏は、ぜひ陽に恩返しをしたいと申し出る。しかし、桃杏の恩返しはあまりに過剰で、陽を大いに困惑させた。そのうえ、陽が生来のおせっかい癖を加速させてしまって桃杏に優しくするため、桃杏の恩返しはますますエスカレートしてしまう。日常生活に支障をきたすほどの恩返し癖を直そうと桃杏の世話を焼く陽だったが、症状は悪化するばかり。そうしたドタバタを繰り広げているうちに、二人はお互いの距離を縮めていく。

第2巻

高比良桃杏に片思いしている三雲仁は、桃杏をデートに誘うことに成功する。それを知った日向野陽は居ても立ってもいられなくなり、立枝梨里緒、雨無優と共に二人のデートを尾行することにする。その様子を見ていた陽は、仁が桃杏をスマートにエスコートし、着実に距離を縮めていることに苛立ちを覚える。一方で、仁から陽のことを恋愛対象として意識しているのかと問われた桃杏は、自分の本当の気持ちがどこにあるのか真剣に考えるようになる。これをきっかけに、桃杏は陽に対する恋心を意識するものの、陽が奥手なこともあって二人のもどかしいすれ違いは続いていく。