魔法少女おりこ☆マギカ

魔法少女おりこ☆マギカ

ムラ黒江が手掛ける、TVアニメ「魔法少女まどかマギカ」の外伝作品。最悪の未来を予知した魔法少女の美国織莉子が、彼女を崇拝する呉キリカと共に魔女や敵対する魔法少女と戦いつつ、予知の元凶たる存在に立ち向かっていく。「まんがタイムきらら」に2011年5月より連載された。

正式名称
魔法少女おりこ☆マギカ
ふりがな
まほうしょうじょおりこ まぎか
漫画
ジャンル
魔法使い・魔法少女
関連商品
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概要・あらすじ

見滝原市では、人を脅かす存在である魔女と、それに立ち向かう魔法少女の争いが繰り広げられていた。市議会議員の娘である美国織莉子は、キュゥべえと契約したことによって、予知の力を駆使する魔法少女となる。しかし、魔法少女としての生活のなかで、織莉子は誰の手にも余る最強の魔女の存在を予知してしまう。

最強の魔女の誕生を阻止すべく動き出す織莉子、織莉子を病的に慕うあまり凶行に走る呉キリカ、そして絶望のなかにあっても健気に振る舞う千歳ゆま。彼女たちの邂逅は、魔法少女同士が相争う新たな悲劇の幕開けとなるのだった。

登場人物・キャラクター

美国 織莉子 (みくに おりこ)

見滝原市の市議会議員、美国久臣の娘。温和な性格だが警戒心が強く、目的のためなら手段を選ばないところがある。通う学校では才色兼備の優等生として知られていたが、久臣が汚職の果てに自殺をしたことから、友人たちから心無い言葉を浴びせられるようになってしまう。自分が「市議会議員の娘」としての価値しか持たなかったことに思い悩み、遭遇したキュゥべえに対し「自分の生きる意味を知りたい」と訴え、その願いと引き換えに魔法少女となる。 変身時は水晶玉を武器として用いる。固有魔法は予知で、未来に起こり得る事態が突如脳裏に浮かぶことがある。しかし予知が発動することによって魔力を消耗してしまうため、戦闘能力こそ高いものの自ら戦うことは稀である。 初めて魔法少女に変身したとき発動した予知能力によって、見滝原市が崩壊するイメージを垣間見てしまい、その元凶を排除するために活動している。

呉 キリカ (くれ きりか)

見滝原市で活動をしている魔法少女。美国織莉子に強い崇敬の念を抱くあまり倫理観がほぼ完全に崩壊しており、織莉子のためだと思えば、殺人を含む文字通りのありとあらゆる行為を行う。特に魔法少女は織莉子の障害になりがちなためキリカに殺される者が多く、一部では「黒い魔法少女」と呼ばれて恐れられている。もっとも、織莉子にとって不利益なことを行うのは本意ではないので、できる限りは彼女の命令に従って事を起こすことが多い。 変身時は先端に鉤爪の付いた棒状の武器を扱い、速度低下の固有魔法を使う。

千歳 ゆま (ちとせ ゆま)

見滝原市に住む女の子。母親から酷い虐待を受けており、その影響で「いらない子」と言われることに強いトラウマを抱いている。両親を魔女に殺され、自らもその毒牙にかかりかけたところで、佐倉杏子により助けられた。それ以来、杏子を強く慕うようになり、共に行動することとなる。キュゥべえより魔法少女の資質があることを聞かされるが、杏子からは魔法少女になることを強く禁じられていた。 しかし、美国織莉子から杏子の危機を聞かされ、杏子を助けるために契約し魔法少女としての使命を負うことになる。変身時は治癒の固有魔法を使う。

佐倉 杏子 (さくら きょうこ)

見滝原市で活動している魔法少女。かつては風見野市を拠点にしていたが、ある理由によって見滝原市に流れてきた。魔女に襲われていたところを助けた千歳ゆまと行動を共にすることになり、妹分として可愛がっていた。しかし、美国織莉子の策略によってゆまが魔法少女となってしまい、その落とし前をつけさせるために織莉子を追うようになる。

巴 マミ (ともえ まみ)

見滝原市で活動している魔法少女。多数の魔法少女を殺害しているという「黒い魔法少女」の手掛かりを求めている。佐倉杏子とはかつて共に戦った間柄だったが、現在では疎遠になってしまっている。変身時は敵を拘束するリボンや、射撃用のマスケット銃を自在に操り、さらに巨大な大砲を召喚することができる。

暁美 ほむら (あけみ ほむら)

見滝原市で活動している魔法少女。魔法少女になった背景から目的までが一切謎に包まれている。他の魔法少女との接触を異常なまでに嫌っているようで、巴マミが情報交換を求めた時も険しい形相で拒絶している。ただし、鹿目まどかが害される可能性が少しでもある場合は率先して動き、その都度阻止している。そのため、美国織莉子からは守護者と呼ばれ、警戒されている。

鹿目 まどか (かなめ まどか)

見滝原市に住む、真面目で心優しい中学生の少女。暁美ほむらの友人。見滝原市を襲う絶望に深く関わっていることが美国織莉子の予知によって示唆されており、そのため織莉子から命を狙われている。一方、暁美ほむらからは自らのみを守ると宣言されており、感謝すると同時に自分一人だけが助かることに難色を示している。

キュゥべえ

白いぬいぐるみのような外見を持つ、謎の存在。第2次性徴期の少女と契約を交わすことで、魔法少女に変身する能力を授けることができる。しかし、必ずしも魔法少女の味方というわけでもなく、美国織莉子を何らかの理由で危険視しており、彼女を排除するために暗躍している。

美国 久臣 (みくに ひさおみ)

美国織莉子の父親。名家である美国家の末弟で、弁護士を務めていたが、見滝原市の発展に貢献したいと考え、選挙に出馬。見滝原市の市議会議員となる。真面目で心優しく、織莉子にとっても自慢の父親だったが、のちに汚職の嫌疑をかけられ、失意のうちに自ら命を絶ってしまう。彼の死は、残された家族に大きな傷を残すこととなった。

場所

見滝原市 (みたきはらし)

近代化が進んだ地方都市。美国織莉子や呉キリカらが住んでいる。美国久臣はかつて、この街で市議会議員を務めていた。織莉子の予知によると、近い未来に絶望の結末が待っているとされており、織莉子はその結末を防ぐため、行動を続けている。

その他キーワード

魔法少女 (まほうしょうじょ)

魔法を使い、魔女を狩る使命を課せられた少女たち。キュウべえと契約することによって変身が可能となる。契約の際には願い事を一つだけ叶えてもらうことができ、魔女に対抗するための強力な身体能力と専用の武器を獲得できる。また、叶えた願いに応じた固有魔法を使用することも可能となる。

魔女 (まじょ)

世界を脅かし、人間の害となる謎の存在。魔女と呼ばれてはいるが、生物とすら呼べないような不可思議な姿形をしているものが多い。普段は結界の中に潜んでおり、ターゲットを選定した人間を結界の中に引きずり込む。引きずり込まれた人間は自ら命を絶つか、魔女に命を奪われてしまう。

ソウルジェム

魔法少女の契約を行った際に、身体から分離する宝石状の物質。魔法少女の証であるとされる。魔法を使用することによって黒く濁っていき、それに応じて身体能力の低下や魔法の制限など、さまざまなデメリットに見舞われてしまう。これを回復するには、魔女を倒し、グリーフシードを使って浄化する必要がある。

グリーフシード

魔女が撃破される際に落すことがある、謎の物質。黒一色で円形のアクセサリーのような形状をしている。魔力を消費し、濁ったソウルジェムを接触させることにより、濁りを浄化することができる。魔法少女は魔法を使うほかに、肉体の維持にも魔力を費やすため、事実上、グリーフシードは魔法少女が生存するための必須アイテムとなっている。 そのため、グリーフシードの奪い合いで魔法少女同士が争うことも少なくない。

予知 (よち)

美国織莉子が持つ固有魔法。彼女がキュゥべえと契約する際に願った、「自分の生きる意味を知りたい」という願い事から発現した。夢や幻覚という形で、近い未来に起こり得る事象が頭の中に入ってくるものだが、提示された未来は織莉子自らが介入することによって、防ぐことが可能である。しかし、魔法をコントロールすることができないため、自分の意志で未来を予測することはできない。 突発的に発動するだけでなく、発動時には魔力を大きく消費してしまうため、戦闘時には大きなリスクとなる。

速度低下 (そくどていか)

呉キリカが持つ固有魔法。キリカは魔法少女になる際、キュゥべえに何を願ったか覚えていないため、どのような願いから発現したのかは不明。相手の速度を低下させる力場を発生させるもので、この魔法を受けた相手は、キリカの速度が上昇したように錯覚する。キリカは近接戦闘を得意としているため、この魔法を併用して反撃の隙を与えず撃破するスタイルを得意としている。

ヴァンパイアファング

呉キリカが使用する必殺攻撃。間宮えりかを襲撃していた魔女に対して使用された。後ろ向きに身体を捻って遠心力を生み出し、武器の先にある鉤爪を打ち込む大技。かなりの硬度を持つ魔女すら破砕する威力を持つが、大振りであるため当てにくく、魔法少女との戦いにおいては使いづらい技と言える。

治癒 (ちゆ)

千歳ゆまが持つ固有魔法。キュゥべえと契約する際に願った「佐倉杏子を死なせたくない」という願いから発現している。ゆまが魔法少女になった時点で杏子は致命傷を負っていたが、命を失う寸前で魔法を発動させたことにより、無事に回復。初変身時にして願い事が叶った形となった。

クレジット

原案

Magica Quartet

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