概要・あらすじ
大石鉄男は、名門の慶王大学ラグビー部の主将を務めた後、大阪の大手商社、住井商事に勤務し、同社ラグビー部の主将兼右プロップとして活躍していた。周囲からは「ボス」と呼ばれている。ニューヨーク支店への栄転が見えたある日、東京江戸川区の実家に住む父が他界する。残された大石鉄工所の二代目社長となった大石鉄男だったが、なぜか社員の矢吹俊は彼に反抗的な態度をとる。
ある日、知人に誘われ草ラグビーの試合に出た大石鉄男だったが、対戦チームのメンバーに矢吹俊と、同じく社員の西田健二がいた。激しい試合の後に打ち解けた2人は、全日本ラグビー選手権の決勝会場の国立競技場で偶然出会う。
優勝した日東自動車の監督で、慶王大学ラグビー部の同期、島岡に会った大石鉄男は、矢吹俊と西田健二を大石鉄工所ラグビー部のメンバーとして紹介した。驚く3人を前に、大石鉄男は、国立競技場を驚かすようなチームを作ると宣言する。荒くれ者や問題児達を集め、厳しい経営の中で大石鉄工所ラグビー部はスタートした。
登場人物・キャラクター
大石 鉄男 (おおいし てつお)
大きな逞しい身体で口髭を生やした男性。名門の慶王大学ラグビー部の主将を務めた後、大阪の大手商社、住井商事に勤務し、同社ラグビー部の主将兼右プロップとして活躍していた。父の他界によって残された大石鉄工所の二代目社長となる。荒くれ者や問題児達を集め、大石鉄工所ラグビー部を設立する。 包容力と統率力で会社もラグビー部も牽引する。何度か危機が訪れるが、彼の人柄に惹かれた多くの人々の支えによって乗り越えていく。
大石 りさ子 (おおいし りさこ)
大石鉄男の妻。夫を「ボス」と呼ぶ。かつては熱烈なラグビーギャルだった。大石鉄男は、現日東自動車ラグビー部監督の島岡と張り合って彼女をものにした。お嬢様育ちだが、度胸があり大らかな性格の持ち主。
矢吹 俊 (やぶき しゅん)
大石鉄工所の若手社員。高校時代は天才的スタンドオフだったが、ケガや父の不慮の事故死で、全国大会への道を閉ざされた経験がある。二代目社長として現れた大石鉄男には当初反抗的な態度だったが、西田健二と共に草ラグビー、小岩ストライプスのメンバー。相手チームの助っ人として現れた大石鉄男と激しい試合をした後に打ち解け、大石鉄工所ラグビー部の最初のメンバーとなる。
西田 健二 (にしだ けんじ)
逆立てた髪と額の傷が特徴の男性。大石鉄工所の若手社員。矢吹俊と共に草ラグビー、小岩ストライプスのメンバー。大石鉄工所ラグビー部の最初のメンバーとなる。
岩城 武 (いわき たけし)
パンチパーマで長身の男性。大石鉄工所の社員。元は高校で番をはっていたという武闘派。社内でもリーダー格だったが、メンツをかけて大石鉄男と腕相撲で対戦。大石鉄工所ラグビー部の最初のメンバーとなる。
村上 新子 (むらかみ しんこ)
ショートヘアーの女性。大石鉄工所の社員。草ラグビー、小岩ストライプスのマネージャーをしている。大石鉄工所ラグビー部が創設されると率先してマネージャーとなった。矢吹俊に恋心を抱いているが、チームのためにその想いは伏せている。
小林 圭太 (こばやし けいた)
小柄で目つきの鋭い男性。左目の下の傷が特徴。大石鉄工所の新入社員。初登場時19歳。攻撃的な性格で、六本木でナンパをしていた際に日東自動車に入ることになった鬼塚とケンカになった。矢吹俊と足の速さを張り合ううちにラグビー部の一員となる。
久保田 勝 (くぼた まさる)
大石鉄工所の社員でラグビー部に入部。サッカー経験者で、左右どちらからでもキックを放つことができる。
高見沢 高彦 (たかみざわ たかひこ)
左目の下のほくろが特徴の男性 。大石鉄工所の新入社員。社内一の長身。大石鉄工所ラグビー部のメンバーとなる。藤咲裕介から退社の相談を受けた際は、彼の婚約者の吉川美奈子に会ってラグビーを続けさせるよう説得した。
留野 貞雄 (とめの さだお)
スキンヘッドで口の周りに髭を生やした男性。大石鉄工所社員。初登場時33歳。野球経験者で矢吹俊を凌ぐ俊足の持ち主。1回限りという約束だったが、その後もラグビー部員として活動を続けている。
藤咲 裕介 (ふじさき ゆうすけ)
大石鉄工所社員でラグビー部のメンバー。岩城武とラインアウトでコンビを組む。付き合っている吉川美奈子から、婿養子となって大石鉄工所を退社するよう懇願されていたが、相談を受けたメンバーの高見沢高彦が吉川美奈子を説得したため、ラグビーを続けることになった。
西田 三郎 (にしだ さぶろう)
西田健二の弟。高校時代野球部の有力なピッチャーだったが、少年院に収監された。大石鉄男や矢吹俊に説得されて大石鉄工所に入社する。名前だけはメンバー登録していたラグビー部の試合で、ケガをした片岡恒吉との交代で急遽出場し、見事なプレーを見せる。
下村 (しもむら)
元法日大学ラグビー部で、天才スタンドオフとしてならした。監督を務める沖津建設ラグビー部は、大石鉄男率いる大石鉄工所ラグビー部と良きライバルとなって互いに切磋琢磨する。会社では後に専務となり、経営面で大石鉄男をバックアップする。
久米 (くめ)
石川工務店の社員。優秀な社員で、業績に翳りが見える中、社長の石川を懸命に支える。石川が大石鉄工所に会社を買収してもらうことを決意した際は、大石鉄工所社長の大石鉄男に会い、その人物を見極めようとした。大石鉄工所と石川工務店が合併して大石鉄鋼建設が発足した後は、大石鉄男の片腕として経営を支える。
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