概要・あらすじ
泳ぐことが大好きな七瀬遙は、小学生の頃、「見たことの無い景色を見せてやる」という松岡凜に誘われ、橘真琴、葉月渚とともに水泳のリレー競技に出場し優勝した。それから岩鳶高校に進学したものの、目標を失っていた遙は、渚、凜と再会。
もう一度あの景色を見せてみろ、と凜と勝負をした遙だったが、結果は大敗。落ち込む遙を元気付けようと、渚の提案で水泳部を復活させる。
しかし、リレー競技に出るには人数が足りず、かねてから渚が目をつけていた陸上部の怜を誘う。凜のいる鮫柄学園との合同練習に、見学のつもりで参加した怜は、遙の泳ぎに魅せられ入部を決めるが、4人の絆に羨望の眼差しを向けるのだった。
登場人物・キャラクター
七瀬 遙 (ななせ はるか)
岩鳶高校2年生。表情が顔に出ず、愛想も無く、少々ぶっきらぼう。両親が海外赴任中で1人暮らしのため、幼なじみの真琴に何かと世話を焼かれている。泳ぐことが大好きだが、記録や勝敗には関心が無く、そのため世界を目指す凜と意見がすれ違う。 種目はフリー。フリーしか泳がないという強いこだわりを持っていたが、仲間と泳ぐリレーの喜びを思いだす。水と一体となるような、イルカのように生き生きと美しいフォームで泳ぐ。
橘 真琴 (たちばな まこと)
岩鳶高校2年生。遙の幼馴染で、両親が海外赴任中の遙を何かと面倒を見ている親友。遙、渚、凜と同じスイミングクラブに通っていた。無愛想で無口な遙の言葉を代弁するよき理解者。 種目は背泳ぎ。タレ目で優しい風貌と違って、荒々しいダイナミックな泳ぎが特徴。遙と同じく記録や勝敗に興味が無いように見えるが、秘めた情熱を持つ。体は大きいが恐がりで、つい遙の後ろに身を隠す。
葉月 渚 (はづき なぎさ)
岩鳶高校1年生。年齢は一才下だが遙、真琴、凜と同じスイミングクラブの仲間。種目は平泳ぎ。腕が伸びるような錯覚を起こすストロークが特徴。ペンギン好き。遙、真琴のいる岩鳶高校に進学し、もう一度一緒にリレーを泳ぎたいと考えていた。 凜との勝負に負け落ち込む遙を励まそうと、水泳部の発足を提案。陸上部で棒高跳びの練習を重ねる怜の筋肉の動きを見て、「水泳に向いている」とリレー出場のため半ば強引に勧誘する。
竜ヶ崎 怜 (りゅうがざき れい)
岩鳶高校1年生。眼鏡をかけ常に丁寧語で話す生真面目な性格。理論と計算と、独自の美意識でスポーツに取り組む。陸上部だったが、渚からしつこく水泳部へと誘われ、鮫柄学園との合同練習に仮入部で参加。 遙の泳ぎに魅せられ入部を決意する。実はカナヅチで、どんなに理論通りにやっても、遙や真琴、渚が教えても泳げず、なぜかバタフライだけは泳ぐことができたため、バタフライを種目とする。 遙、真琴、渚、凜の絆に疎外感をもち、羨望の眼差しを向ける。
松岡 凛 (まつおか りん)
鮫柄学園2年生。ギザギザの歯並びが特徴。小学生時代は遙、真琴、渚と同じスイミングクラブに通い、リレーを泳いだ仲間で、遙の一番のライバル。父親が果たせなかったオリンピック出場を夢見て、オーストラリアへ水泳留学していた。 帰国後は水泳の強豪鮫柄学園に編入。以前の遙との勝負にはあっさりと負けたが、再び挑み圧勝し、留学の成果を見せつける。リレー競技での遙との対戦を望みつつ、4人で泳いだことを忘れられなかった。 それを見抜いた竜ヶ崎怜に大きな借りを作る。
松岡 江 (まつおか ごう)
岩鳶高校1年生。凛の妹。遙、真琴、渚とは兄と水泳を通じた昔馴染み。水泳部として認めてもらうため、4人目の水泳部員となり、マネージャーとして練習メニューや食事の改善を提案するなど、真面目に取り組む。 留学から帰国した兄凜を心配し、鮫柄学園に様子を見に行き、合同練習を頼むなど行動的。筋肉フェチで、男性の鍛えられた肉体を見ると目をキラキラさせ、筋肉の部位や名称を連呼する。 水泳部員だが水着になることは無い。「ごう」と呼ばれるのを嫌う。
天方 美帆 (あまかた みほ)
岩鳶高校の古文の教師。遙と真琴の担任。生徒たちからは「天ちゃん先生」という愛称を付けられるほど、少女のような初々しさを持つ。都会に出たが夢破れて、教師として故郷へ舞い戻ってきたと噂されている。 前職が「水着関係の仕事」という噂から、渚と真琴に水泳部の顧問を頼まれるが、水泳の経験は全く無く、指導も水泳とは無関係な格言を用いる。実はグラビアアイドルだったことを、ひた隠しにしている。
御子柴 清十郎 (みこしば せいじゅうろう)
鮫柄学園3年生で、水泳部の部長。高校生とは思えない迫力を持つが、凛を捜しに鮫柄学園の水泳部を覗きに来た江の可愛さに一目惚れ。その不純な動機から水泳部に入っていなかった凜を気に掛ける。 種目は400mのフリー。大会新記録を出す実力を持ち、強いリーダーシップで部員たちを統率。時に感情的になる凜をたしなめるなど、部員に的確なアドバイスを行う。
似鳥 愛一郎 (にとり あいいちろう)
鮫柄学園1年生。寮では凛と同室。努力家で真面目だが、部屋の片づけが苦手でいつも散らかっている。小学生時代に凜、遙、真琴、渚がリレー競技で泳いだ大会に出場していたので、凜のことは以前から知っていた。 種目はフリーの長距離。いまひとつ記録が伸びず苦戦していたが、凜から「持久力があるから長距離のほうが向いている」とアドバイスされる。
笹部 吾朗 (ささべ ごろう)
遙、真琴、渚、凜が小学生時代に通っていた、スイミングクラブのコーチ。スイミングクラブの閉鎖後は宅配ピザ屋でアルバイトをしている。水泳部を発足させた遙たちに、たびたびピザの宅配を兼ねて呼び出され、夏の合宿には船舶免許も持っていることから送迎を頼まれる。 天ちゃん先生のグラビアアイドル時代を知っているが、無言の圧力により他言していない。教育指導の経験もあることからコーチを頼まれる。
岩鳶高校 (いわとびこうこう)
『Free!』に登場する、主人公七瀬遙たちが通う高校の名前。海辺の街にあり、かつては水泳部があったが、遙たちが入学した頃には廃部となっていた。葉月渚と橘真琴が懇願し、プールの掃除や修繕を自分たちで行うことを条件に、天方美帆に顧問を引き受けてもらい水泳部が復活。 真琴を部長に、遙、渚と、マネージャーの松岡江の4人でスタートするが、江が取り付けてくれた鮫柄学園との合同練習にも、渚の希望のリレーに出るにも、もう一人が必要となり、竜ヶ崎怜を部員として迎え、ようやく本格的にスタートを切る。
鮫柄学園 (さめづかがくえん)
『Free!』に登場する高校の名称。屋内プールを備えた水泳の強豪高校で、世界大会に出場するような選手が揃っている。新記録を出すほどの実力を備えた、御子柴清十郎が水泳部の部長を務め、強力なリーダーシップで部員たちをまとめている。 オーストラリアへの水泳留学から帰国した松岡凜が編入するが、当初は水泳部に所属していなかった。遙たちが岩鳶高校に水泳部を発足させたと知り、凜も水泳部に入り、リレー出場を目指す。
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