LoveR

「学園の花」

私立篁リエル学園に通う高校生の伊澄一樹は、父親から譲り受けたお下がりの高性能のカメラを持て余していた。そんな中、体育館で見かけた先輩の女子高校生、篁莉里愛の美しい演技に魅了された一樹は、思わずカメラを取り出してシャッターを切ってしまう。莉里愛からその非礼な行為を咎（とが）められた一樹は、全面的に自らの非を認めて誠心誠意に謝罪したことで、莉里愛と知り合いになる。一連の出来事から写真に興味を抱いた一樹は写真部に入部し、莉里愛の許可を得て彼女の演技する姿を撮影するようになる。部活動を経て莉里愛との距離を縮めた一樹は、競技会を前にして苦手なボール演技の距離感覚がつかめないことに悩んでいた莉里愛のため、妹の伊澄優美菜とテニスをさせてボールに慣れさせたりと、彼女のメンタル面をケアする。莉里愛の家族の問題も相談された一樹は、徐々に彼女との関係性を深めていく。そんある日、莉里愛から連絡を受けた一樹は、何者かに連れ去られそうになっている莉里愛を目撃する。莉里愛の手を取り、強引にその場を逃げ出した一樹は、莉里愛が家族の都合で強引にお見合いをさせられそうになっていたことを知るのだった。

叶わないから輝く恋

伊澄一樹は篁莉里愛と海でデートをすることになった。浜辺で夏気分を満喫する傍ら、苦手のボール演技をしている姿を一樹に撮影してもらった莉里愛は、ボール演技に対する苦手意識を少しづつ払拭していた。その後、メンタル面でも成長を果たした莉里愛は大学に進学しても新体操を続けることを決意。莉里愛に触発された一樹は、将来は写真で生計を立てることを意識し始める。その手始めとして、学園祭でこれまでに撮影した写真を展示した一樹は、その反響の大きさから自分の写真の技術に自信を深めるのだった。写真部展を訪れた莉里愛に対し、メインの展示作品としてボールの演技をする莉里愛の写真を見せた一樹は決意を固め、学園祭が終わったあと、二人が出会った体育館に莉里愛を呼び出す。そこで一樹は、莉里愛に自分の正直な思いを伝えるのだった。

テレビゲーム

本作『LoveR』は、Play Station4用ゲーム『LoveR』を原作としている。『LoveR』は角川ゲームスより発売された恋愛シミュレーションゲームで、写真を介して展開する、六人の女子高校生たちとの恋愛模様が描かれている。