Odds -オッズ-

Odds -オッズ-

ロードレースから競輪に転向した辻堂麟太郎を主人公にしたスポーツ漫画。2006年、小学館「週刊ヤングサンデー」で連載を開始したが、掲載誌休刊のため、競輪学校卒業までで第1部完となる。その後、掲載誌を変え最終巻分の続き、および読み切りの『Odds +1』を1巻分連載。その後は双葉社「漫画アクション」に移籍して継続。2021年12月にシリーズ15周年を迎えた。

正式名称
Odds -オッズ-
ふりがな
おっず
作者
ジャンル
自転車
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概要・あらすじ

辻堂麟太郎は自転車ロードレースで高校選手権2位を取るほどの実力を持った選手で、ライバル藤沢悠と共にロードレースの道を進むつもりだった。しかし、高校最後のレースの日、父親の運転する車が事故を起こし、母と妹は死亡。父親は意識が戻らない、いわゆる植物状態となってしまう。しかも父親のために毎月20万という医療費がかかるという。

麟太郎はロードの道を一旦中断し、競輪選手となる決意をする。いつかロードに返り咲く日を夢見て。

登場人物・キャラクター

辻堂 麟太郎 (つじどう りんたろう)

東京出身。高校時代はロードレースの選手として活躍するが、沖縄で行われた高校最後のレース当日、交通事故で母と妹を亡くし、父親は意識が戻らなくなる。「レースを見に行きたいという妹の応援を断らなければ事故は起きなかったのではないか」と、自責の念にかられている。父親の残した借金と治療費、生活費、そして将来ヨーロッパに渡ってロードに復帰するための費用を稼ぐため、競輪選手を目指す。 ロード時代は卓越した動体視力を生かし、峠の下りを得意としていた。競輪に転向してからもそれを生かした、バンクの頂上から駆け降りる戦法を編み出した。周囲から「アホリンタ」「ボンクラ王子」などと呼ばれる単純で後先考えない性格。しかし自転車にかける情熱は周囲を惹き付ける魅力となっている。 競輪学校へは1浪して入学する。

藤沢 悠 (ふじさわ はるか)

辻堂麟太郎の宿命のライバル。麟太郎は高校時代一度も勝てなかった。下りを得意とする麟太郎に対し、登りを得意とする。高校卒業と同時にヨーロッパに渡り、ベルギーでロードレース選手として活躍中。ロードに帰ってくると約束した麟太郎を待ち続けている。

寒川 進矢 (さむかわ しんや)

東京出身。辻堂麟太郎と同じ高校の同学年で、同じ「自転車同好会」に入っていたが、麟太郎のロードに対して寒川はトラックをやっていた。競輪選手寒川恩次の甥であり、弟子でもある。麟太郎とは犬猿の仲であったが、寒川恩次の言い付けで何も知らない麟太郎に、競輪の世界についてレクチャーする過程で多少は打ち解ける。 麟太郎といっしょに競輪選手を目指し合格。雨と力みのせいで一度入試に失敗した麟太郎より1期(半年)先輩となる。

秋谷 淳 (あきや じゅん)

競輪選手。辻堂麟太郎の師匠。かつて持った弟子がトレーニング中の事故で死亡した過去があり、そのトラウマから2度と弟子を取らないつもりでいた。また、レース中に危険な技を多用することもあって、周囲から「死神」と呼ばれ恐れられている。しかし、実際は情熱的な男であり、麟太郎が受験に失敗して競輪選手への道をあきらめかけたとき、無利子で300万を貸し、更にもう一度挑戦する許しを得るために伯父と伯母に頼み込むなど、弟子思いの師匠でもある。 麟太郎が弟子になってからは危険な技を封印した。

八郎潟 恵 (はちろうがた めぐみ)

競輪選手。秋谷淳と同期で仲が良い。辻堂麟太郎は最初、八郎潟の先行に憧れ、弟子になろうとしていた。秋谷がトラウマを克服するチャンスであると見た八郎潟は、麟太郎の弟子入りを認めた上で「今後は秋谷淳の指導を仰ぐように」と指示する。秋谷の姉、秋谷杏里に惚れており、5回プロポーズして全滅している。 正式に秋谷の弟子となった後も、麟太郎は「ハチ師匠」と呼んでいる。

秋谷 杏里 (あきや あんり)

秋谷淳の姉。凛とした美人であちこちにファンも多いが、微妙に天然のところもあり、料理の腕は砂糖と塩を間違う等、かなりそそっかしい面もあって信頼できない。麟太郎の事は「小太郎のように」可愛がっており、競輪学校の入学式、卒業式にも列席した。

寒川 恩次 (さむかわ おんじ)

寒川進矢の伯父でベテランの競輪選手。進矢の師匠でもある。見た目はごつくて競輪場では強面だが、涙もろい愛妻家で面倒見のいい人。競輪について何も知らない辻堂麟太郎にあれこれアドバイスしてくれ、麟太郎は「心の師匠」と呼んでいる。

黒岩 悟 (くろいわ さとる)

辻堂麟太郎の競輪学校の同期。競輪学校受験前に「愛好会」で出会った先輩たちの1人。かつては高校選手権の4000mタイムトライアルで優勝した実力者であったが、それゆえのプライドが邪魔して、競輪学校受験で何度もつまずいていた。麟太郎の口利きで秋谷淳の指導をあおぎ、競輪学校合格を果たす。 それを恩義に感じ、同じレースを走る時は麟太郎に勝たせる走りをする、と密かに誓っている。

心斎橋 健太 (しんさいばし けんた)

辻堂麟太郎の競輪学校の同期。トラック競技を通じて何度も会っていた寒川進矢の弟分で、インターハイのスプリントで優勝経験がある。競輪学校では麟太郎と同室であり、なんのかんので仲が良い。

美里 晶 (みさと あきら)

辻堂麟太郎の競輪学校の同期。高校はオーストラリアに留学しておりトラック競技をしていた。帰国後東北大に通っていたが、突然大学を中退して競輪学校に入学。学校の規則で丸坊主にならなければいけないところを、剃り上げてスキンヘッドにしているところから「和尚」と呼ばれる。スピード、スタミナ共に超一流。 入学後最初の記録会で最高ランクの証である「金ヘル」を獲得した。

名護 猛 (なご たけし)

辻堂麟太郎の競輪学校の同期。沖縄県出身で外国人とのハーフ。スイスの「WCC(ワールド・サイクル・センター)」に留学していたトラックエリートで、5年は抜けないだろうと言われていた烏帽子岩権造の1000mタイムを帰国後あっさり塗り替えた実力の持ち主。取るだけでも難しいと言われる「金ヘル」を1年間被り続けた。

烏帽子岩 権造 (えぼしいわ ごんぞう)

辻堂麟太郎の競輪学校の1期先輩。高校時代はインターハイのトラック競技1000mで優勝している。巨体の持ち主で、他の自転車競技では自転車のサイズに規定があるため、車体サイズ制限のない(タイヤの径は制限がある)競輪を選んだ。

八郎潟 実 (はちろうがた みのり)

八郎潟恵の弟であり、弟子。辻堂麟太郎の競輪学校の1期先輩。八郎潟に弟子入りしようと、冬の秋田まで自転車でやってきた麟太郎を雪の中から救出した。競輪学校では、最高ランクの証である「金ヘル」を獲得した事もある。

小太郎 (こたろう)

『Odds -オッズ-』に登場する犬。秋谷杏里が飼っているが、秋谷淳が自宅にいる際には預けている。辻堂麟太郎や秋谷淳など杏里以外は下僕と思っているらしい。練習時など、秋谷、麟太郎、黒岩悟の3人(と杏里)は杏里お手製の「TEAM 小太郎」ジャージを着用している。

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