概要・あらすじ
サマースクーリングに参加した玉井由美は、キリッと男らしいルックスから他校の女子高生の熱い視線を受ける。その期待に応えて男役の演技を披露する由美だったが、内心は複雑だった。そんななか、同じ参加者の刈川えりは由美の繊細で女の子らしい性格を見抜いていた。えりは何かと由美に助け舟を出し、暖かく見守るのだった。(エピソード「STAY」)
登場人物・キャラクター
玉井 由美 (たまい ゆみ)
エピソード「STAY」に登場する。県立川中高校に通う女子生徒で、演劇部に所属している。背が高く男の子っぽい外見のため、女子から人気を集めている。そんな女子の期待に応えて男役の演技をしているが、内面は普通の女子であり複雑な心境を抱えている。演劇部の仲間からは「たまちゃん」と呼ばれている。
宮薗 真保 (みやぞの まほ)
エピソード「STAR」に登場する。県立川中高校に通う女子高生で、演劇部に所属している。メガネにかかるほどの長さの前髪をした、几帳面な女の子。舞台俳優の市丸洋史の熱狂的なファンで、夏休みに東京まで講演を見に行った際、書店で偶然市丸に出くわすことになる。
山王 みちる (さんのう みちる)
エピソード「LETTER」に登場する。県立川中高校に通う女子高生で、演劇部に所属している。演劇のサマースクールで席が隣になった佐藤敦士に気に入られてデートに誘われるが、山王みちるにはデートとしての認識がなく、持ち前のエキセントリックさで自由に振る舞う。自作のエロ小説を書くのが趣味。
佐藤 敦士 (さとう あつし)
エピソード「LETTER」に登場する。有名男子高に通う高校生。代々法律家という家系に育ち、父親は東京高裁の裁判官で、自らも同じ道を進むのが使命だと考えている。演劇のサマースクールで隣に座った山王みちるの風変りなところに惹かれてしまう。
佐々貫 リカ (ささぬき りか)
エピソード「WATER」に登場する。県立川中高校に通う女子で、演劇部に所属している。津守邦彦と三隅竜太とは幼なじみ。容姿端麗で頭が良く、全国模試は常に50位以内で、将来は宇宙飛行士になりたいと本気で考えている。一方で進学する大学は家に近いほうがいいという以外に、それほどのこだわりはない。実はカッパオタク。
樋高 洋子 (てたか ようこ)
エピソード「ANSWER」に登場する。県立川中高校に通う女子高生で、所属している演劇部では部長を務めている。母親と弟、双子の妹の5人家族で、いつも手際よく妹や弟の世話や家事を手伝っているしっかり者。表面上は明るく振る舞っているが、母親の樋高由紀恵が父親が住む東京で暮らさないかと言い出したことから、張り詰めた心の糸が切れてしまう。 演劇部員からは「よーぴん」と呼ばれている。
刈川 エリ (かりかわ えり)
エピソード「STAY」に登場する。サマースクーリングで玉井由美と一緒になった女子高生。少女らしく可愛いらしい由美の本当の性格を見抜き、女子に騒がれて内心困っている由美に何かと助け船を出す。冷静で裏表がない、包容力のある性格。
宮下 (みやした)
エピソード「STAY」に登場する。サマースクーリングで玉井由美に好意を抱くようになった女子高生。おさげ髪で瞳がぱっちりしたおとなしそうな外見だが、演劇の話が聞きたいと由美を屋上に誘い出し、大胆な行動に出る。
市丸 洋史 (いちまる ひろふみ)
エピソード「STAR」に登場する。劇団「花鳥風月」に所属する男性俳優で、主に舞台で活躍している。自分の熱狂的なファンである宮薗真保に書店で付きまとわれるも、役者としての演技力を巧みに使い分け、なんとか真保を落ち着かせようと試みる。そんな真保に対しても優しい気遣いを見せる、紳士的な人物。
レイ
エピソード「STAR」に登場する。東京で一人暮らしをしている若い女性。宮薗真保のいとこで、舞台を観るために東京までやってきた真保を自分の家に泊めた。洞察力が鋭い大人の女性で、劇団「花鳥風月」の舞台にしか興味を持たない真保を心配しつつも、深入りせず静かに見守る。
津守 邦彦 (つもり くにひこ)
エピソード「WATER」に登場する。三隅竜太と同じ高校に通う男子高校生で、佐々貫リカと竜太とは幼なじみ。中学の頃は優秀だったが高校生になって成績が落ち始め、やや気持ちに余裕がなくなってきている。昔リカが自分と竜太にしたカッパに関連するある約束にこだわっている。
三隅 竜太 (みすみ りゅうた)
エピソード「WATER」に登場する。津守邦彦と同じ高校に通う男子高校生で、佐々貫リカと邦彦とは幼なじみ。天真爛漫で子供っぽい性格だが、カッパについては独自に研究した知識を身に付けているため、その豊富な知識で邦彦をたじろがせる。
松木 (まつき)
エピソード「ANSWER」に登場する。県立川中高校の男性教師、演劇部の顧問で、樋高洋子の担任でもある青年。純情で生真面目な性格。ひょんなことから洋子に米を分けてもらうようになり、言葉をかわすうち、明るい態度に隠された洋子の悩みを知ることになる。
樋高 由紀絵 (てたか ゆきえ)
エピソード「ANSWER」に登場する。樋高洋子の母親で、4人の子供を抱え、パートと畑の手伝いで生計を立てている。他に女性を作り出て行った夫に東京で暮らさないかと誘われ、洋子に判断を委ねる、美人だが主体性のない性格。
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