概要・あらすじ
人気イラストレーターの塔子は、OLのちひろとルームシェアをして暮らしている。自立している塔子と、依存型のちひろは、性格も考え方も異なり、お互いに苛々を募らせていた。ちひろは塔子を羨み、わざと昔の彼氏の相田徹の話をして塔子を苦しめる。塔子は自分を強く保つために、気にしていないフリをするが、行き場のない苦しみやストレスを、過食嘔吐で紛らわしていた。
フリーターの里子は、毎日平凡な営みの繰り返しではありながら、日常生活をそれなりに愛おしんいる。が、恋がしたいという気持ちは常に忘れていない。秋代は売れっ子デリヘル嬢で、稼ぎも良く、人生に明確な将来設計も描いている。しかし本当は菊地という男を手に入れたくて、時に死を思うほど思い悩んでいた。
登場人物・キャラクター
塔子 (とうこ)
東京でイラストレーターの夢を叶え、自宅を職場として働いている。外出することが少ない。同棲していた相田徹と別れた後、ちひろとルームシェアをしている。ショートカットで一重。自尊心が強く、ハッキリした性格。ちひろの恋愛体質をバカにしており「高飛車」と言われることも。 その反面、精神的にもろいが、誰かに助けを求めることができない。ストレスからくる過食症を患っており、過食嘔吐が日常的になっている。
ちひろ
東京の小さな会社で働く事務OL。塔子のルームメイト。田舎の出身で、両親から野菜などが送られてくるが、田舎を嫌っている。髪が長く、かわいらしい外見で男性にモテる。しかし同僚の女性たちからは、媚ていると陰口を叩かれ、嫌われている。恋愛依存体質で、東京での自分の存在意義を見出したくて必死。 仕事で認められ、必要とされている塔子を羨み、妬んでもいる。
里子 (さとこ)
一人暮らし。彼氏なし。アルバイト以外、特にすることもなく毎日を暮らしている。サッパリとした明るい性格で、長く細い三つ編みがトレードマーク。「恋がしたい」が口癖。しかし誰かに好きになられて、好きになるというのはポルシーに反する。いつか出会えるはずの運命の相手を夢見て、妄想のなかで語りかけることも多い。
秋代 (あきよ)
売れっ子のデリヘル嬢。黒髪で色気のある美人だが、私服は化粧っ気もなく、メガネにパンツなどのカジュアルな服装。菊地のことを愛しているが、友達でいる。菊地にはデリヘルで働いていることを隠し、居酒屋でバイトをしていると噓をついている。菊地を失うくらいなら死んだほうがいいと思っている。 魚のヒョロリと暮らしている。
相田 徹 (あいだ とおる)
塔子との元恋人で、長い間同棲していた。映画俳優や監督を目指して塔子に食わせてもらっていたが、塔子のためという名目で別れた。実際はちひろの会社の後輩と二股をしていたことが発覚。
菊地 (きくち)
秋代の専門学校時代の同級生で、秋代が長年片思いしている男性。一人暮らしで貧乏暮らし。安定しない暮らしに不安も抱いている。秋代が菊地と会う口実のために持ってくる野菜を受け取っている。彼女か、それに近い付き合いをしている女性がいる。
あのひと
サラリーマン。ちひろの友達だったが、二人で酒を飲んだことをきっかけに、流れのように付き合い始めた。仕事が忙しく、ちひろに頼られることが負担になってくる。
加藤くん (かとうくん)
里子のアルバイト先の後輩。彼女がいるが、気になる人がいると里子に相談する。里子から、まず彼女と別れるようにアドバイスされるが、気になる人というのは里子のことだった。
あんた
里子のアルバイト先の後輩。里子と同じく「恋がしたい」が口癖で、語尾に「〜ス」と付けて話す。実際に恋に落ちると、苦しんで里子と飲んだくれる。
六ちゃん (ろくちゃん)
秋代と菊地の行きつけの飲み屋の店主。秋代と菊地は一ヶ月に一度程度六ちゃんの店で会い、友達として飲み明かしている。
ヒョロリ
『strawberry shortcakes』に登場する、秋代が飼っている魚。孤独な秋代の唯一の話相手であり、愛情をかけている特別な存在。だが秋代が自分の問題に手一杯で世話を怠ったため、身体に水泡ができて死んでしまう。
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