ギャンブル好きな女子たちのギャグコメディ
本作は、ギャンブルに夢中になるあまり自堕落な生活を送っているタマコをはじめとする個性的な女性四人組の日常が、コミカルに描かれている。作者の押切蓮介が得意とする独特の絵柄に、ブラックジョークやパロディを交えた勢いのあるギャグが楽しめる。コミックスには、押切自身のギャンブル体験を綴った実践記事「密着!!押切蓮介の脳汁爆出賭博伝」も収録されている。
女子ギャンブラー四人組の自堕落な日常
若き女性ギャンブラー四人組のリーダー的存在で、いつもジャージ姿のタマコは、一点突破型のギャンブラーで、大当たりするまで有り金を注ぎ込んでいる。二人目はゆるキャラのような見た目ながら、欲望の赴くままに暴走するギャンブラーのミズホ。三人目は、お嬢様のような見た目ながら根っからのギャンブラーで、負けが続くと暴れ出す凶暴な性格の沙美。四人目は日本人形のような見た目ながら、水回りの手入れを欠かさないオカルト系ギャンブラーで、暗い雰囲気を漂わせたフジノ。そんな見た目も性格も異なる四人は、徹マン明けの早朝8時にいっしょにパチンコ屋に並ぶのが習慣化しており、今日もギャンブルの喜びと悲しみを嚙み締めながら勝負に挑む。また、作中には押切自身の作品をモチーフにしたパチンコ「CRミスミソウ」「CR焔の眼」が登場する。
パチスロ以外のギャンブルも登場
序盤はパチンコ・スロットを題材にした“パチンカス”あるあるが集約されたストーリーで、中盤からはタマコたちが競馬場に繰り出し、競馬あるあるエピソードが展開される。本作はギャンブル漫画でありながらも、勝負の駆け引きや心理戦を描いた「バトル系」ではなく、賭場での悲劇と喜劇を描いた「日常系」である。負けた金でプレステ4が何台買えたと地団駄を踏み、お互いを慰め合うどころか負けた者同士で醜い罵倒合戦。それでも時間が経つとすっかり忘れてしまい、また同じことを繰り返している。たまに勝ったときの喜びからますますギャンブルにハマっていくタマコたちの、壮絶なギャンブルライフの行方が見どころとなっている。
登場人物・キャラクター
タマコ
ギャンブラーの女性で、ミズホの友人。ギャンブル女子四人組のリーダー格で、イメージカラーは赤色。無造作に跳ねた赤毛のボブヘアで、赤茶色の芋ジャージを好んで着用している。傍若無人な態度で、男勝りな口調で話す。見た目だけではなく、性格までもがギャンブル廃人と化している。目は死んでいるが、その内面には熱いギャンブラー魂を秘めており、大当たりを引くまであきらめない貪欲さを持つ。
ミズホ
ギャンブラーの女性で、タマコの友人。カエルのような顔立ちで巨乳の持ち主。青緑色の髪をロングヘアにしており、ニット帽をかぶっている。イメージカラーは緑色。見た目はゆるキャラのようなほのぼのした雰囲気ながら、その見た目からは想像できないほどの駄目人間。何かと流されやすい性格で、いつも欲望に忠実なパラダイス系ギャンブラー。負けが込んでくると“ギャンブル辞める宣言”をするが、結局はギャンブルを辞められずにタマコたちとつるんでいる。