させよエロイカ

第1巻

高校生の竿留倫汰郎はある日、偶然保健室に居合わせた堀内麗奈から言い寄られ、自分の周囲で暮らす女性達が軒並み異常な性欲を示している事に気づく。折しも倫汰郎と同じ高校に通う本田真弓が風邪を引いて入院するが、その真弓もまた異常性欲に見舞われ、同じクラスの大川隆一に迫ってしまう。この事態を不審に思った倫汰郎は、彼女達が共に蚊に刺されていた事に気づき、この異常性欲の裏には蚊が媒介となって感染しているのではないかと推理。そして倫汰郎は、同じクラスの八ツ木あずさが蚊に刺されないように守る事を決意する。

第2巻

竿留倫汰郎は、養護教諭の秩父和香子に、蚊が媒介する異常性欲について相談を持ちかける。和香子は蚊による異常性欲の感染を否定するが、彼女もまた蚊によって発情してしまう。それでもかろうじて理性を保った和香子は、全校集会で蚊に注意する事を呼びかけるが、その直後保健室に倫汰郎を連れて行き彼に迫る。偶然その場に居合わせた大川隆一は、倫汰郎が和香子を襲っていると誤解して彼を殴るが、すぐに和香子が蚊によって性欲を発情させていた状態である事を知る。和香子に惹かれている大川は、蚊が媒介するウイルス「ErRoウイルス」によって異常性欲が搔き立てられるという事実を知り、倫汰郎と共に女性達を守ろうと決意。その後、和香子の弟である秩父佑から、このウイルスに対する特効薬を手に入れた大川は、早速感染者を探して薬の効果を試そうとする。折しも倫汰郎達の通う高校にはアイドルが受験生達の激励に訪れていた。彼女が感染している事を知った倫汰郎は、大川の提案で女装して彼女に近づき、薬を試そうとする。

第3巻

蚊によって媒介され、異常性欲をもたらす「ErRoウイルス」に対する特効薬は、腔内座薬であった。それでも感染者に対してどうにか薬を注入する事に成功した竿留倫汰郎の姿を見て、薬の開発者である秩父佑は、彼に「ErRoウイルス」対策部隊「Zメン」の仲間に加わるよう要請する。倫汰郎は、自身が思いを寄せる八ツ木あずさを「ErRoウイルス」から守るためにZメンに加わる事を決意。装備一式を与えられた倫汰郎は、Zメンとしての任務を開始する。さらに倫汰郎の友人である大川隆一も、妹が感染した事からZメンに加わるのだった。そんな中、同じ高校に通っているレスリング部の吉多夏帆里が感染している事を知った倫汰郎と大川は、彼女に挑んで薬の注入に成功する。しかしその任務の直後、佑に呼び出された倫汰郎と大川は、Zメンのメンバー達が次々と行方不明になっている事を知る。その裏には、「ErRoウイルス」を利用してZメンを駆逐しようと企む「Xレディー」の姿があった。

第4巻

竿留倫汰郎と大川隆一の二人が「ErRoウイルス」対策部隊「Zメン」の中核である事を知った「Xレディー」は、部下の本田真弓に命じて倫汰郎と大川を狙う。真弓が「Xレディー」の配下とは知らない倫汰郎と大川は、彼女に誘われて映画館へとやって来るが、そこで倫汰郎は自分自身も気づいていなかった「女性を虜にする能力」に覚醒する。だがその力に目覚めた直後、倫汰郎は自身が思いを寄せる八ツ木あずさが「Xレディー」によって拉致された事を知り、彼女を助けるために「Xレディー」の本拠地へと乗り込む。そこで待っていた「Xレディー」の正体とは、倫汰郎達の通う高校の養護教諭、秩父和香子と、倫汰郎の父親だった。「ErRoウイルス」の力を利用しようとする黒幕の正体が父親である事に衝撃を受けながらも、倫汰郎は父親と対決する決意を固める。