概要・あらすじ
地球が外宇宙からやって来た帝国に完敗してから100年。銀河系の大半が、帝国の支配下となった未来。地球は帝国の統治によってかつてない平和を手にしていた。しかしその反面、人類は徹底して文明の発達を抑止され、夢を見る気力を失っていたのだった。そんな世界に暮らす平凡な少年・葉月忍は、宇宙に憧れを抱く唯一の友人シャトーと変わらぬ日常を送っていた。
ある日、忍とシャトーは偶然にも帝国の巨大ロボット・ヴェルサイユを発見する。これを使って帝国にテロを仕掛けようとしたシャトーを止めるため、忍はヴェルサイユに乗り込むも、駆けつけた帝国軍に即座に死刑宣告を受けてしまう。窮地に立たされた忍だが、コックピットに乗っていた謎の少女パティの力によって忍は宇宙へと脱出した。
こうして全宇宙から指名手配されることになってしまった忍が助かる方法はただ一つ、帝国の皇帝に許しを請うこと。覚悟を決めた忍はパティとともに三万光年の旅に出るのであった。
登場人物・キャラクター
葉月 忍 (はづき しのぶ)
15歳の少年。1歳のころに両親を失い、母親代わりの介護ロボットを育てられた。母のメンテナンスが日課であるため、機械いじりが得意。小学生のころは母がロボットであるためにいじめられていたが、シャトーに助けられ、彼と友人となる。ある日、墜落してきた帝国のロボット兵器を使ってテロを起こそうとしたシャトーを止めるために、自らロボットを動かしたところ帝国軍に見つかってしまい、その場で死刑宣告を受けてしまう。 その後、ロボットに乗り込んでいた少女パティの力を借りて脱出し、自らの運命を変えるべく宇宙の旅に出ることになる。
シャトー
葉月忍の同級生。無謀にも帝国の打倒を公言しているため、学校では周囲から煙たがられている。小学生のころにいじめられていた忍を助けたことで、自分自身もいじめを受けるようになってしまった。その境遇を密かにを恨んでおり、墜落した帝国のロボット兵器を利用して、忍を抹殺しようと目論んだ。
パティ
謎の少女。宇宙の平和のため、巨大ロボット・ヴェルサイユを操り帝国と戦っている。死の危険に瀕しながらも、自分を陥れたシャトーを助けようとした葉月忍の姿に心を動かされ、彼の手助けをする。病に蝕まれており、定期的に薬を摂取しないと死んでしまう。
ヴェルサイユ
パティが操る巨大ロボット。流ちょうに喋ることができるが口は悪い。帝国軍のロボット数体を瞬時に撃破するなど、高い戦闘能力を持つ。また、内部にはベッドや風呂にキッチンなどが揃い、快適な居住空間が確保されている。
サテラ
帝国軍太陽系支部のエースである少女。15歳。同じく帝国軍人だった母をテロリストに殺された過去から、悪を憎む気持ちが強い。
集団・組織
帝国 (ていこく)
銀河系の大半を支配下に置く大国。ある日外宇宙から現れ、地球を侵略した。その結果地球上から戦争は根絶され、飢餓や環境問題も解決し、かつてない平和が到来した。しかしその反面、文明の発達を徹底的に禁じられてしまい、宇宙を目指すことは不可能となっている。
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