スライム

ぷよぷよとした魔獣の一種。異世界「セイルフォール」の生態系では最底辺に属する。そのため野生ではまともな食事ができないが、管理された飼育環境できちんと餌を与えられると、進化する。進化の条件などの詳しいことはいまだに解明されていないことが多いが、リョウマ・タケバヤシの研究によって、詳細が明らかになり、新種のスライムも生み出された。スライムは100匹以上が一体化してビッグスライムに、500匹以上が一体化するとヒュージスライムに、1000匹以上が一体化するとキングスライムと呼ばれる上位種になり、スキルも進化する。従魔術師と魔獣が交わす従魔契約は、通常一度に1匹が条件となるため、多数の個体が合体してできたビッグスライムやヒュージスライムとの従魔契約はできない。一体化したスライムは大型化するが、縮小化のスキルを持っているため、小さく縮めることが可能。さらには、一体化する前の元の個体に再び分離させることも可能となっている。スライムは食の好みにそれぞれ偏りがあり、何を好むかによって進化が異なる。さらに武器を持たせることにより、戦闘能力が上昇し、持った武器に応じたスキルも身につけていく。アシッドスライムは、スライムに骨や角などを食べさせると進化。固いものを好み、消化しにくいものを消化する強酸液を持つ。ポイズンスライムは、スライムに採集した毒草を食べさせ、毒の耐性を持つ。毒に耐えきる個体は少ないが、分裂スピードがほかのスライムより速いという特徴がある。スカベンジャースライムは、草や排泄物、ゴミを食べつくす新種のスライムで、清掃仕事などに特に役立つ。クリーナースライムは、スライムに汚れた水を与えて進化させた新種。特に人の汗や皮脂を好み、清潔および消臭能力を持つ消臭液を作り出す。スライム自身に取り込んだものを汚れだけ食べてくれるという特徴があり、一般的に落ちにくくて困るといわれているゴブリンにまつわる匂いや汚れも簡単に落とすことができる。これがのちにリョウマが洗濯屋を開業するきっかけとなり、役立つことになる。また、成長すると不要なものを体内に取り込んで運び、一か所に集めてその場を綺麗にする清掃スキルを持つようになる。スティッキースライムは、スライムに虫系の魔獣、グリーンキャタピラーを食べさせると進化する。強力粘着液と、それを硬化するスキルを持っており、糸を作り出すことができるので、粘着液と硬化液の配合次第で狩りや罠、裁縫用の糸としても役に立つ。また、この粘着液を布に塗ってよく乾かすと水が沁みこまなくなるため、水分や汚れをはじく布として雨具などに活用できる。ヒールスライムは、傷ついたスライムに回復魔法をかけ、一命を取り留めた翌日、進化した新種のスライム。ふつうのスライムにも負けてしまうほど戦闘力は低いが、その分耐えることに特化している。回復魔法に加え、生命力強化のスキルも持っており、攻撃されるとスライム自身を回復しながら逃げようとする特徴がある。自分が弱いという自覚があるのか、自由に行動していいと指示されても、単独で行動することはなく、仲間から離れようとはしない。また基本的に水しか摂取しないが、光合成スキルを持っているため、光を浴びると体内で栄養を作り出すことができる。メタルスライムは、餌は鉄などの金属。体が金属のため、丈夫な代わりに動きが遅く、酸が苦手。手でなでるとその動きに合わせて形が変わる。