ダミアン・グレイ

界堂一道を「Z」と呼び、付き従っている男性。気障（きざ）なナルシストで、煙に巻くような話術を得意としており、本心をあらわにすることは滅多にない。また、悪趣味と呼べる行動を多く取ったり、一道への忠誠心が薄いことなどから、仲間内からも嫌われている。ただし、ベル・リンが南城二を愛していることを見抜いたり、一道がZに成り代わられた時に様子がおかしくなっていることをラジャ・カーンに指摘するなど、人の内面を見抜く能力に優れている。また、仲間たちの中では唯一、Zが笑の殺害を指示する真の意図が、ポシビリティ・ペンシルの力を引き出すためであることを理解している。正義という言葉を軽視するそぶりを見せる一方で、ヒーローたちの行動に興味や期待を抱いている節があるなど、矛盾した内面を見せることも多い。元の世界では、国際警察の捜査官として活動しており、地球最高の正義と讃えられていた。しかし、無謀な任務に従事した結果、敵対する組織に捕らえられ、自白剤を投与されたことで情報の一部を明かしてしまう。なんとかその場から逃げおおせたものの、組織の体面を守るためにすべての責任を擦り付けられ、殺されそうになるが返り討ちにした。これによって信じた正義が揺らぎ、絶対なる正義を求め、実行しようと考えるようになる。そこで一道に出会い、彼に忠誠を誓うようになる。界堂笑の世界にヒーローたちが集ってからは、正義に対して独特のこだわりを持つ鎧武士に注目するようになり、パラベラムの敗北後に独自に動き出す。そして、マスミの父親の主催するパーティに潜入し、武士と対話を行う傍らで、むささび党をおとりにブライキングボスの復活をうながし、彼らとヒーローたちを戦わせることで、ポシビリティ・ペンシルの力を測ろうとする。さらに、武士に対してリンを自分たちの仲間であることをリークし、結果的に彼がリンを殺害し、罪悪感に苦しむきっかけを作る。そこで、真の正義を探すために手を組むよう誘い掛け、共に笑を拉致する。しかし、鷲尾健の説得によって武士がヒーローに復帰すると、彼に本当の正義を教えると称して、ポシビリティ・ペンシルの力を使うことで脅威的な力を振るう。戦いの結果、迷いを捨てた破裏拳ポリマーが破裏拳流科学忍法 幻影火の鳥を受けて敗北する。そして、誰かから認めて欲しかったという欲求を見抜かれると、穏やかな表情を浮かべて、炎の中に消えていった。のちに、何者かの手によって復活を果たし、Zの策略に戸惑うヒーローたちに助言を送る。