Infini-T Force 未来の描線

Infini-T Force 未来の描線

ふつうの女子高校生である界堂笑が、家族から送られてきたというポシビリティ・ペンシルを使い、異世界のヒーローたちを召喚する。彼らは時に衝突を繰り返しつつも、それぞれの正義のために戦い、やがて世界と笑を守るために団結していく。ガッチャマン、破裏拳ポリマー、新造人間キャシャーン、テッカマンといったタツノコプロのヒーローたちが一堂に会して悪と戦う姿を描く、クロスオーバーバトルアクション。「月刊ヒーローズ」2015年12月号から掲載の作品。

正式名称
Infini-T Force 未来の描線
ふりがな
いんふぃにてぃー ふぉーす みらいのびょうせん
原作者
タツノコプロ
漫画
ジャンル
スーパーヒーロー
関連商品
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あらすじ

第1巻

ある朝、一人暮らしの女子高校生、界堂笑のもとに差出人不明の小包が届けられた。弁当箱と間違えて小包を学校に持ってきてしまった笑が、親友の早苗と共に小包を開けると、その中身はなんでも願いを叶える力を持つというポシビリティ・ペンシルだった。二人はこれをおもちゃか何かだと考え、試しに「忘れた弁当箱が欲しい」と書いたところ、いつの間にか机の横に弁当箱がかけられているのを発見する。放課後、笑は忘れたはずの弁当箱が存在することを訝(いぶか)しみつつ、帰宅中にコンビニエンスストアに立ち寄るが、そこで薬物中毒の強盗犯によって人質にされ、突然命の危機にさらされる。すると、ポシビリティ・ペンシルを持った手が勝手に動き出し、床に四人のヒーローの姿が描かれる。さらに、描いたヒーローの一人であるガッチャマンがどこからともなく現れ、強盗犯を気絶させる。ガッチャマンの変身を解いた鷲尾健は、突然渋谷に呼び出されたことに驚き、元の世界に戻るために呼び出した笑の協力を仰ぐことになる。そのための手掛かりとして、笑は健と共に、ポシビリティ・ペンシルや強盗犯を怪物の姿に変えた麻薬、アナテマなど、この世界に有り得るはずのない技術で作られたと思しき物の調査を始める。その中で、法で裁けない悪を叩き潰すことを望み、破裏拳ポリマーとして戦う鎧武士や、アンドロ軍団と戦っていたところ、ポシビリティ・ペンシルの力で呼び出された新造人間キャシャーンとして戦う東鉄也、そして笑の学校に赴任してきた教師で、テッカマンにテックセットする能力を持つ南城二と知り合う。四人のヒーローの変身者たちはそれぞれに自己主張を行い、一時は険悪な雰囲気になりかけるが、笑があいだに入ることで四人をまとめ上げていく。そんな中、笑の安全を確保するためにポシビリティ・ペンシルを預かろうとする南と、その使い方に悩む笑の前に、ラジャ・カーンと名乗る男が現れる。ラジャは、南が手にしていたポシビリティ・ペンシルを奪い取り、ペットのヴィーグルをけしかけて二人を打ち倒そうとする。ペガスがいないためにテッカマンになれない南は窮地に陥るが、ポシビリティ・ペンシルを奪還した笑がペガスを呼び出し、南はテッカマンにテックセット。そして、ボルテッカでヴィーグルを倒し、ラジャを撤退に追い込むのだった。

第2巻

界堂笑の住む渋谷の街で、裏社会の人間たちが破裏拳ポリマーらしき何者かに襲撃される事件が頻発する。鷲尾健は自身の行動に理解のないポリマーのやり方を否定しつつも、凶悪なやり口からほかに真犯人がいることを確信し、鎧武士に疑いを晴らすことを求めつつ、彼をかばって警察に逮捕される。警察署に拘留された健は辰巳の取り調べを受けるが、彼の堂々とした態度や、面会するため現れた笑が健を信頼する様子を見たことで、凶悪犯の共犯という認識を改める。一方、渋谷の街では銀行強盗らしき二人組の男が車を発進させようとしていたが、そこに破裏拳ポリマーらしき男が現れ、二人に襲い掛かる。しかし、二人のうちの一人の身体が光に包まれ、本物の破裏拳ポリマーが姿を現す。銀行強盗は武士が偽物の破裏拳ポリマーをおびき出すために、南城二と協力して打った芝居だったのである。破裏拳ポリマーのふりをしていたシャドウポリマーは、なおも自分が正義であると信じて疑わず、相手を偽物呼ばわりして激しい攻撃を繰り出す。これに対して破裏拳ポリマーは、シャドウポリマーを突き動かす衝動が復讐心からくるものであることを知り、それを受け止めながらシャドウポリマーを撃破する。一連の事件がシャドウポリマーの仕業だと理解した辰巳は、彼を捕らえると武士と健を解放し、事件はひとまずの解決を見る。しかし、警察から解放された健と武士の前にパラベラムが現れ、事件を起こしたシャドウポリマーは、破裏拳ポリマーの力の量産テストのために一般人を利用した結果に過ぎないことを告げつつ、シャドウポリマーとアナテマの力を融合させた三体の怪物を呼び出す。武士と健は、罪のない人間たちを実験のために弄ぶパラベラムに怒りを燃やしつつ、それぞれ破裏拳ポリマーとガッチャマンに変身する。パラベラムは、さらなるデータを取れることを喜びつつ怪物たちを差し向けるが、ポリマーホークに変形した破裏拳ポリマーと、それに飛び乗ったガッチャマンが科学忍法奥義 破裏拳火の鳥を放つことで、三体の怪物を元の人間に戻すことに成功する。二人は、パラベラムこそ逃がしたものの、互いの内面を知ることで、より絆を深める。そして、勝ち取った結果に満足しつつ、笑の待つ家へと帰るのだった。

第3巻

界堂笑の親友であるマスミが、突如として行方不明になってしまう。笑は居ても立ってもいられずマスミを探すために外出しようとするが、鷲尾健から落ち着くよううながされ、彼や東鉄也にマスミの捜索を依頼する。その結果、渋谷の街では2週間のあいだに27件もの行方不明事件が発生していたことが判明する。3日後、マスミは自宅の前で保護されるが、味覚が消失するなど、身体に異変が生じていた。そんな中、南城二と健は渋谷の街で頻発する事件が、笑に関連しているのではないかと結論付ける。笑を疑われているように感じた鉄也はそれを認められず、真犯人を見つけて彼女が無関係であると証明するために外に飛び出す。そして、新造人間キャシャーンに変身すると、マスミが行方不明になった場所の付近に奇妙なエネルギー反応を感知する。しかしそれはパラベラムの仕掛けた罠で、エネルギーを奪われた新造人間キャシャーンは彼の手に落ちる。さらに、マスミと同行していた健もパラベラムに狙われ、エネルギーフィールドに閉じ込められながらも、ガッチャマンに変身して彼の率いるドロイド兵に立ち向かう。ドロイド兵はいくら倒しても尽きることはなく、やがて苦戦を強いられるが、そこにテッカマンが笑と共に現れ、ボルテッカでドロイド兵を一掃する。しかし、テッカマンがパラベラムに挑みかかろうとしたその時、神経毒を含んだマスミの指が彼の胸を貫く。マスミの身体はパラベラムに改造されており、虚を突くためのオトリとして利用されていたのである。テッカマンは最後の力を振り絞ってエネルギーフィールドを破壊し、ペガスを使ってその場から離脱する。新造人間キャシャーンを捕らえ、テッカマンを戦闘不能に追い込んだパラベラムは、本来の計画を遂行すべく次元ゲートを開放し、渋谷の街を吸いこませようとする。南を病院に運んだ笑とガッチャマンは、パラベラムを阻止すべく次元ゲートに向かうが、そこにさらなる数のドロイド兵が殺到する。万事休すと思われたその時、地中から破裏拳ポリマーが現れ、ガッチャマンと共にすべてのドロイド兵を撃破する。先んじてパラベラムの罠を受けてダメージを負っていた破裏拳ポリマーは、二人にパラベラムの計画の阻止を託し、立ちふさがる巨大アナテマ兵の相手を引き受ける。

第4巻

ガッチャマンと共にパラベラムのもとを目指す界堂笑は、無神経な言葉でマスミを傷つけていたことを知り、自分一人で彼女を説得する決意を固める。一方、捕らわれていた新造人間キャシャーンは、次元ゲートを発生させる装置のエネルギー源として利用されていたが、駆け付けていたフレンダーによって太陽エネルギーをチャージし、装置から脱出する。笑たちと合流した新造人間キャシャーンは、自分と同じく人の身体を失ったマスミに同情しつつも、彼女を笑に任せる。そして、笑の身体を張った説得により絶望から立ち直ったマスミは、笑の親友であり続けることを選び、パラベラムのもとを離れる。新造人間キャシャーンはゲート発生装置にウイルスを仕込んで発生を遅らせ、ガッチャマンはゲートを直接破壊しようとする。パラベラムはこれを阻止しようと、アナテマポリマーに変身してガッチャマンに襲い掛かる。ガッチャマンは、ゲートの脅威に対する焦りもあって苦戦を強いられるが、そこに破裏拳ポリマーテッカマンがケガをした身体を引きずって現れる。テッカマンは毒に侵された身体を省みることなく、渾身のボルテッカ二段返しでゲートの吸引を停止させ、ガッチャマンもアナテマポリマーを撃破し、笑のポシビリティ・ペンシルによって召喚された不死鳥の剣でゲートを完全に破壊する。こうして、渋谷を襲った未曽有の危機は防がれたが、敵の全容は依然として判明せず、ヒーローたちは、今後さらなる備えが必要になることを予感する。そんな中、回復した南城二は、パラベラムとの戦いがあった場所の捜査をしていたところ、コンピュータ会社に勤めているという「鈴村リン」と出会う。そして、大事なコンテナを探しているというリンに同行を申し出ると、共に捜索を行う傍らで、ラーメン屋で食事をしたり、お互いの身の上を語り合う。リンに両親がいないことを知った南は、お互い似た者同士であることを認識し、二人はやがて互いに惹かれ合っていく。やがてコンテナを発見するが、そこにワルダスターの生命体が襲い掛かってくる。南はコンテナをリンに託し、彼女を逃がすとテックセットしてテッカマンとなり、ワルダスターを撃退する。そして翌日、空港で再会を約束しつつリンを見送るが、南と別れてほどなくしたリンの前にラジャ・カーンが現れ、暗示を解くことでベル・リンとしての意識を取り戻す。彼女もまた、ラジャやパラベラムの仲間だったのである。

第5巻

界堂笑とヒーローの四人は、先日パラベラムから助けられたマスミから、そのお礼としてマスミの父親が経営するホテルの完成記念パーティーに招かれる。笑はマスミが元気になったことを喜び、南城二は教師としてマスミの父親と歓談し、鷲尾健東鉄也と大人げないやり取りを楽しむ。そんな中、ホテルのバーでくつろいでいた鎧武士は、軽いノリの英国紳士に声をかけられる。探偵という職業を賞賛された武士は気をよくするが、その直後に、パラベラムとの戦いの関係者のみ知り得る事実を告げられ、戦慄する。彼こそがラジャ・カーンの仲間の一人であるダミアン・グレイで、素早く武士の前から消え去ると、雇い入れていたむささび党にホテルを襲撃させる。武士たちはそれぞれ変身し、むささび党を瞬く間に一掃するが、戦いの余波によってホテルにあった石像が動き出し、新造人間キャシャーンの宿敵であるブライキングボスの姿に変化する。鉄也は石像を即刻破壊するように求めるが、かつて解決してきた事件にかかわっている可能性から、南が調査を行い、危険が見られたら破壊する方針が定められる。南は仲間たちと離れて石像の検証を進め、その結果、現在も部分的に生きている様子が見られ、なんらかのきっかけで再起動する可能性があることが判明する。さらにその夜、石像が眠っている笑の夢に干渉し、南や武士と共に別の平行世界に飛ばされてしまう。南たちと離れ離れになった笑は、二人を探して平行世界の渋谷を散策するが、そこに父親である界堂一道が姿を現す。笑は父親と久しぶりに会えたことを喜び、二人でショッピングを楽しむが、一道は、「お前は俺の娘であって、俺の娘ではない」と意味深な言葉を告げてその場を去るのだった。一道と別れた笑は、南や武士と合流して平行世界からの脱出の術を探す。一方、元の世界では、ブライキングボスが完全な復活を果たし、新造人間キャシャーンやガッチャマンと対峙していた。ブライキングボスは、自分が倒されれば、笑たちを元の世界に戻す方法がわからなくなるとうそぶくが、ガッチャマンは救出の策があることを明かし、ブライキングボスとの戦いを新造人間キャシャーンに任せる。ガッチャマンの提案を受けた新造人間キャシャーンは、人間の醜さを主張するブライキングボスの言い分を一部認めるものの、今の世界で笑たちと触れ合い、人間には信じるに足る可能性があることを主張する。そして、仲間との出会いで新たに目覚めた力を使い、ブライキングボスに立ち向かう。

第6巻

新造人間キャシャーンブライキングボスの因縁の対決は、ますます激化していた。新造人間キャシャーンは、ガッチャマンの技を応用した科学忍法 電光竜巻ファイターや、破裏拳ポリマーの技を自分なりにアレンジしたパルサー天空蹴りなどを繰り出し、さらにペガスから受け取ったテックランサーで流星ランサーを仕掛けてブライキングボスを追い詰めていく。エネルギー切れを考慮しない猛攻に防戦を強いられたブライキングボスは、次元転移装置を使って新造人間キャシャーンを異なる平行世界に送り込もうとするが、そこにガッチャマンがすかさず科学忍法 Gネットワイヤーをアンカーとして撃ち込み、界堂笑鎧武士南城二を元の世界に引き上げる。武士は破裏拳ポリマーに転身しようとするが、一対一で決着をつけることを望む新造人間キャシャーンの意を汲み、ガッチャマンも鷲尾健の姿に戻り、二人の決着を見守ることを決める。ダメージの蓄積に加えて、次元転移装置の使用でエネルギーを消耗したブライキングボスは、次の一撃で勝負を決めようと構えるが、新造人間キャシャーンは、自分の正義のために人間に戦いを挑んだブライキングボスもまた、新造人間であることを指摘し、そのうえで自分たちの仲間にならないかと誘う。ブライキングボスは、彼の言葉に心を動かされながらも、今になって人間を認めることはできないと主張し、最後の戦いを望む。新造人間キャシャーンは最後のエネルギーを振り絞って超破壊光線を放ち、ブライキングボスのボディを破壊。己の負けを悟ったブライキングボスは、すべての世界を破壊しようと目論むZの存在を明かし、その機能を停止する。そこにダミアン・グレイが現れ、今回の事件を仕組んだ張本人であることを明かし、本調子のヒーローの力を見たいという理由で健の体力を回復させ、去っていく。そして、ラジャ・カーンベル・リンと合流するが、彼らの基地に突如としてワルダスターのバイオモンスターが大量に発生する。ラジャたちはそれぞれの力を開放してバイオモンスターを駆逐していくが、そこに一道の姿をしたZが現れ、一瞬にしてすべての敵を消滅させる。Zが三人に対して笑の抹殺を命じると、その一番手としてベル・リンが名乗りを上げ、「鈴村リン」を名乗って笑の通う学校へと教師として潜入する。リンはさっそく笑を抹殺しようと動き出すが、リンと南のかつての関係を知っている笑は、それに気づかないままリンに話しかけ、東鉄也が護衛していることもあり、抹殺するタイミングを逸する。さらにリンの本性を知らない南から、結婚を申し込まれてしまうのだった。

第7巻

南城二から求婚されたベル・リンは、彼が異世界から召喚された存在であることと、大切な仲間たちがいる故郷で幸せになりたいと考えていることを知り、プロポーズを受け入れる。その結果、任務を遂行して界堂一道の遺伝子を獲得するという使命と、南への愛情の狭間で揺れ動き、東鉄也の監視もあって大規模な行動を取れないままでいた。しかし、かつて滅んだ故郷を一道に救われたことや、界堂笑から南と自身の関係を心から応援されつつも、彼女の遺伝子を軽視する考えを受け入れられないことから、使命のために南を含めたすべてを捨て去る決意を固める。そして、パラベラムが開発していたエネルギー吸収装置を仕掛けて新造人間キャシャーンの太陽エネルギーを奪い、南との結婚式ウェディングドレスの試着と理由をつけて、笑と二人きりになることに成功する。そして、とうとう本性を現し、笑を手に掛ける意思を表明する。そこに南が現れ、笑を守るためにテッカマンにテックセットし、ペガスに命じて笑を逃がしつつリンに立ち向かう。リンは、南を本気で愛していることを認めつつも、目的を果たすために抹殺しようと襲い掛かる。そして、リンを説得しようと戻ってきた笑を、かばおうとした南もろとも始末しようとするが、そこに破裏拳ポリマーが現れ、背後からリンに致命傷を与える。死に瀕したリンの顔には、自らの死に対する絶望も、任務を遂行できなかったという悔恨もまったく見られず、彼女はただ南に対する思いと、彼と結婚できたという喜びのみをあらわにする。さらに、笑に対して自身が間違っていたことを認めつつ、静かに目を閉じる。南は無言でリンを弔うが、鎧武士に対しては、助けてもらった礼もリンを殺された恨み言も告げることができず、武士もまた、自分の正義とほかのヒーローの正義にずれがあることを実感する。そして、犯罪者たちを手当たり次第に退治したり、それを理由にわざと辰巳に逮捕されようとするなど、次第に荒れていく。自分自身のあり方に深く戸惑った武士は、やがて破裏拳ポリマーに転身してガッチャマンに戦いを挑み、衝動の赴くままに彼に深手を与える。さらに、信じる正義のためにリンを殺害したことに対して強い罪の意識を抱える自分に気づき、苦しみのあまり自暴自棄に陥ると、駆け付けた笑を殴ってしまう。そこにダミアン・グレイが現れ、破裏拳ポリマーと共に笑を拉致すると、ガッチャマンに自分たちを追ってくるよう告げて、異次元空間の中に消えるのだった。

第8巻

破裏拳ポリマーとの戦いで深手を負ったガッチャマンは、負傷によって変身が解けて鷲尾健に戻り、界堂笑の家に着いたところで倒れてしまう。笑の様子を見にきた早苗マスミに発見された健は、二人が呼び出した南城二によって治療を受けて回復する。そして、すぐに笑を助けるために傷ついた身体のまま飛び出そうとするが、早苗からは傷ついた身体で自分を助けにきて、その結果死を迎えることを笑が望むわけがないと諭し、思い留まらせる。南は、笑を含めて自分のせいで傷ついた武士のことも助けることを望み、早苗とマスミに協力を仰ぎ、かつてマスミがパラベラムから聞いていた情報をもとに、笑が捕まっている場所を特定する。一方、椅子に縛られながらも目を覚ました笑は、武士から、かつて自分の住む世界を界堂一道の率いるロボット軍団に侵略されて右目を傷つけられた挙句、世界を消滅させられたために命からがら今の世界に逃げ込んだことを明かされ、正義の味方ではなく正義そのものにならなければならないことを告げられる。そこに健が駆け付け、変身せずに武士と殴り合う。互いの信念を拳に乗せた戦いは熾烈を極めるが、やがて相打ちになって倒れると、武士は本来の自分を取り戻す。そして、健が南から預かっていた結婚指輪を渡され、南が武士に感謝していることを告げる。一方、笑を発見した南と早苗は、彼女を助けようとするが、そこにダミアン・グレイが現れ、笑を背後から刺して致命傷を負わせる。ここで殺す理由がまるで読めない南に、健や武士、マスミが合流する。健は、笑を殺害したダミアンに怒りをあらわにするが、ダミアンが笑から奪い取ったポシビリティ・ペンシルを掲げると、笑の身体は時を巻き戻したかのように再生する。そして、笑は既に死亡しており、ポシビリティ・ペンシルの力で「観測者」と呼ばれる存在になって生き永らえていることを告げる。武士は、笑を人形呼ばわりしたダミアンに怒りをあらわにすると、破裏拳ポリマーに転身する。だが、ポシビリティ・ペンシルの力を得たダミアンから苦戦を強いられ、さらに彼が密かに望んでいた「正義が執行された世界」へと飛ばされる。しかし、完全な正義になれずとも、正義に味方することはできることを悟った破裏拳ポリマーは、破裏拳流科学忍法 幻影火の鳥を使い、ついにダミアンに打ち勝つ。そして、自ら消滅したダミアンに別れを告げると、真の意味で笑たちの仲間となるのだった。

第9巻

ダミアン・グレイ破裏拳ポリマーに敗れ、消滅する映像を見ていたラジャ・カーンは、ベル・リンや彼の仇である破裏拳ポリマーを倒そうと意気込むが、Zからその必要はないと冷たく宣言され、その様子に疑念を抱く。その結果、現在のZが、忠誠を誓っていた相手である界堂一道の姿を借りた別の存在であることに気づくと、彼を倒す決意を固める。そして、Zと戦うために界堂笑に協力を要請し、それを受け入れた彼女と東鉄也を連れて、かつて滅んだというラジャの故郷へと向かう。かつての仲間たちの墓を訪れたラジャは、笑のために戦うことを公言する鉄也に、一道への恩義を理由とする自分自身と重ね合わせる。そこに、Zが差し向けたワルダスターの大軍団が現れ、三人に攻撃を仕掛ける。鉄也は、笑をラジャに託して新造人間キャシャーンに変身し、単身でワルダスターの宇宙生命体に立ち向かう。そして、かつてラジャを核として起動し、世界を滅ぼした王の鎧を見つけると、笑がポシビリティ・ペンシルの力で再現された存在であることを明かす。ラジャの頼みを受けた笑は、ポシビリティ・ペンシルの力で王の鎧を起動させる。そして、ワルダスターの大群を一瞬にして駆逐し、新造人間キャシャーンを助け出す。元の世界に帰還した笑は、ラジャと変身を解除した鉄也を連れて家へ戻り、ほかの三人に対してZと戦うためにラジャと共闘するよう求める。さらに、ラジャからZに滅ぼされた世界が再生していることを聞かされると、四人のヒーローは改めて最後の決戦に臨む決意を固める。笑は早苗マスミにしばしの別れを告げると、仲間たちと共にZの拠点である次元城へと突入する。その前には、Zの意を受けたワルダスターたちが立ちふさがるが、成長を果たした四人とラジャの王の鎧による援護も得て、笑は敵を蹴散らし進んでいく。そして笑はついにZと対面を果たし、彼が一道ではないことを確信。Zもまた、自身の正体が宇宙の意思の総体であることを語り、一道の姿は仮のものに過ぎないと主張する。さらに笑を「裁定者」と呼び、人間が善だと思うならポシビリティ・ペンシルを、悪だと思うなら剣を取るようにうながす。笑は迷わずポシビリティ・ペンシルを取ろうとするが、手の中には何故か剣が存在していた。これによってZは地球に人類は不要と結論付け、すべての次元から消し去ることを宣言して、笑と共に姿を消す。その場に取り残されたヒーローたちは、あまりの事態を前に呆然としてしまう。

メディアミックス

TVアニメ

2017年10月4日から12月26日にかけて、本作『Infini-T Force 未来の描線』のTVアニメ版『Infini-T Force』が、読売テレビ、日本テレビほかで放送された。TVアニメ版は本作の平行世界が舞台となっており、登場人物は本作と共通しているが、界堂笑の性格やラジャ・カーンの外見など、相違点も多い。また「北野聖母」など、アニメオリジナルのキャラクターも登場する。制作はタツノコプロ、監督は鈴木清崇、シリーズ構成は大野敏哉、キャラクター原案は大暮維人が務めた。笑を茅野愛衣、鷲尾健およびガッチャマンを関智一、鎧武士および破裏拳ポリマーを鈴村健一、東鉄也および新造人間キャシャーンを斉藤壮馬、南城二およびテッカマンを櫻井孝宏が演じている。

劇場版アニメ

2018年2月24日に、本作『Infini-T Force 未来の描線』の劇場版アニメ『劇場版Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ』が公開された。内容はTVアニメ版『Infini-T Force』の後日談となっており、界堂笑と四人のヒーローが再会し、かつて鷲尾健がいた世界で新たな戦いが繰り広げられる。新キャラとして、健の仲間であった「コンドルのジョー」などが登場する。制作はタツノコプロ、監督は松本淳、脚本は熊谷純が務めた。笑を茅野愛衣、健およびガッチャマンを関智一、鎧武士および破裏拳ポリマーを鈴村健一、東鉄也および新造人間キャシャーンを斉藤壮馬、南城二およびテッカマンを櫻井孝宏が演じている。

舞台作品

2018年8月29日から9月2日にかけて、本作『Infini-T Force 未来の描線』の舞台作品「Acrobat Stage『Infini-T Force』」が公開された。本作やTVアニメ版『Infini-T Force』、劇場版アニメ『劇場版Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ』とは異なるオリジナルストーリーが描かれ、ガッチャマン破裏拳ポリマー新造人間キャシャーンテッカマンなどのアクションはプロのスーツアクターが担当した。制作はILLUMINUS、脚本は春日康徳と吉田武寛、演出は吉田武寛が務めた。キャストは、界堂笑を大矢真那、鷲尾健を井澤勇貴、鎧武士を小波津亜廉、東鉄也を大崎捺希、南城二を小坂涼太郎が演じている。またスーツアクターは、ガッチャマンを伊与田良彦、破裏拳ポリマーを中西奨、新造人間キャシャーンを大塚晋也、テッカマンを小笠原祐太が担当した。

登場人物・キャラクター

界堂 笑 (かいどう えみ)

渋谷の街で一人暮らしをしている高校生の女子。資産家に生まれ、アパートの大家を務めている。明るく前向きで、困っている人を見かけると放っておけないお人よしな性格の持ち主。手先が器用で機械にも強く、珍しいものを見ると分解したくなり、自分の手でオートバイを作りあげたこともある。ある日、差出人不明の小包の中からポシビリティ・ペンシルを発見する。その後、コンビニエンスストアで強盗事件に巻き込まれた時にポシビリティ・ペンシルの力を発動させ、瞬時に四人のヒーローの姿を描き上げると、その一人であるガッチャマンに変身した鷲尾健に助けられる。そんな中、所有するアパートに住んでいる鎧武士が破裏拳ポリマーに転身することを知り、新造人間キャシャーンこと東鉄也と知り合う。さらに、通っている高校の教師として、テッカマンにテックセットする南城二が赴任して来る。当初は、癖が強い性格に加えて、武士や鉄也の住んでいた世界が滅びつつあることで、仲間同士で諍(いさか)いが起きることも多かった。だが、持ち前の快活さで彼らをフォローしていき、次第に四人からリーダーとして認識されるようになる。また、強盗に巻き込まれた時に周囲に被害が及ばないようにしたり、親友の一人であるマスミがパラベラムによって改造されて敵に回った際も、自らの危険を顧みずに説得するなど、人一倍度胸が据わっている。ブライキングボスの力によって異世界に飛ばされた時に、しばらく顔を合わせていなかった父親の界堂一道と出会う。しかし、元の世界に帰還したあとに、渋谷で事件を起こしていたパラベラムやラジャ・カーンなどを統率するZこそが一道らしいことを知る。Zの命令を受けたベル・リンやダミアン・グレイから命を狙われ、一度はダミアンの手により命を奪われるも、ポシビリティ・ペンシルの力で蘇生。さらに、Zから離反したラジャから、現在のZは一道の姿を借りた別人であることと、現在の界堂笑はポシビリティ・ペンシルによって再現された、人間とは異なる存在であることを知らされ、Zを倒すために共闘を持ちかけられる。そして、ラジャやヒーローたちと共に、Zの居城である次元城へと乗り込み、ついにZと対峙する。かつてはZから「観測者」と呼ばれていたが、実際に対面した際は「裁定者」と呼ばれるようになり、彼から人類を活かすべきか滅ぼすべきかの選択をせまられる。

鷲尾 健 (わしお けん)

ポシビリティ・ペンシルの力に引かれて異世界からやってきた青年。年齢は24歳。召喚される前は、本来の世界で科学忍者隊のガッチャマンのリーダーとして活動し、「ギャラクター」と呼ばれる悪の組織と6年にもわたって戦い続けている。「G-1号」あるいは「大鷲の健」と呼ばれていた。己の信念に忠実な熱血漢で、周囲の人々を守ることを優先する。戦う理由も、法の秩序を守り、人類の支配や世界の破壊を阻止するためという、ほかの三人のヒーローに比べるとシンプルなもので、それゆえに迷うこともほとんどない。その一方で非常に我が強く、皮肉交じりの言葉を口にする東鉄也とはいざこざが絶えない。ただし、元の世界ではリーダーを務めていたことから、人をまとめ上げる能力に長けており、いざという時には仲間からの信頼も厚い。ニヒルで露悪的な面を見せることが多い鎧武士とは、考え方の違いからしばしば衝突するが、彼が強い正義感を持っていることを知っており、内心では深く信頼している。コンビニエンスストアで銀行強盗によって人質にされた界堂笑の前に突如として現れ、彼女を救出する。この時、笑からこの世界に呼ばれたいきさつを聞くが、仲間が気になるからと元の世界に戻ることを望む。そして、笑の家に居候しつつ、元の世界に戻る方法を探すことになる。その取っ掛かりとしてポシビリティ・ペンシルについて調べていたところ、同じ境遇の武士や鉄也、南城二と出会い、やがて渋谷を襲う事件を解決したり、Zの差し向けた刺客たちから笑を守るために戦う。そして、自分たちが異世界に招かれた理由と、Zをはじめとした敵対者が渋谷で事件を起こす理由が共に、笑やポシビリティ・ペンシルにかかわっていることを知るが、倒すべき悪をそのままにしてはおけないという考えをいっさい変えることなく、Zとの最終決戦に臨む。

ガッチャマン

鷲尾健が「バード・ゴー!」の掛け声と共に変身した姿。白い戦闘服をまとい、鳥の意匠をあしらったヘルメットとマントを身につけている。頑強な耐久力と優れた格闘能力を誇るうえ、元の世界で「科学忍者隊」と名乗っていたことから、素早い動きや隠密行動を得意としている。さらに、科学忍法 竜巻ファイターなどの自然現象をあやつる技や、科学忍法 Gネットワイヤーといった敵の動きを制限する技を使用し、敵の意表を突く戦いも得意としている。パラベラムとの戦いでは、傷ついた状態でありながら、彼が変身したアナテマポリマーと互角に渡り合い、テッカマンと破裏拳ポリマーの参戦に怯(ひる)んだ彼のスキを突いて撃破するという成果をあげる。さらに、界堂笑がポシビリティ・ペンシルによって作り出した不死鳥の剣を使って、パラベラムが死に際に暴走させた異世界とのゲートを完全に封印するなど、要所要所で大きな活躍を見せる。

鎧 武士

ポシビリティ・ペンシルの力に引かれて異世界からやってきた青年。年齢は20歳。明るい性格ながらもニヒルな一面を見せることが多い。正義感の強さはほかのヒーローたちに劣らないものの、法で裁けない悪と戦うことを最大の目的としており、相手が極悪人の場合はその命を奪うことさえある。召喚される前は、本来の世界では「ワシンキョウ市」と呼ばれる都市で、破裏拳ポリマーに転身してさまざまな犯罪組織と戦っていた。ある時、Zの率いる軍勢に劣勢を強いられたうえに、Z本人から右目を傷つけられた挙句、世界を破壊されてしまう。その直後、ポシビリティ・ペンシルの力によって界堂笑の住む世界に召喚されると、Zへの復讐を決意する。そして、松谷ウメから笑が所有しているアパートを紹介され、そこで暮らしながら情報収集と資金調達のために探偵業を始める。当初は、動物の捜索といった地味ともいえる仕事を選んでこなしていたが、渋谷にアナテマが蔓延し、その影響でウメが死亡すると、彼女の敵討ちのためにアナテマを流通させた相手を探り始める。その中で、同じ目的で行動していた鷲尾健と知り合い、彼をうまく利用してアナテマを流通させている犯人を見つけ出し、制裁を加える。そして、トドメを刺そうとするも、ガッチャマンに変身した健に止められ、一触即発の状態になるも、笑の仲裁によって仲間として共に戦うことになる。それからは、ほかのヒーローたちと幾度となく衝突するが、いざという時は力を合わせて、それぞれの世界から襲い来る侵略者や、Zの率いる軍勢と戦っていく。しかしある時、笑とテッカマンを手に掛けようとしたベル・リンを背後から刺し殺してしまい、南城二の大切な人の命を奪ったことへの罪悪感に苦しむことになる。その心のスキをダミアン・グレイに突かれ、一時的に彼と結託して笑を連れ去る。だが、健と生身で殴り合いながら説得を受けたことで、元の世界での戦いや、笑や健たちとの生活が充実していたことを思い出し、鎧武士自身の正義だけではなく、仲間のためにも戦い抜く決意を固める。その後、破裏拳ポリマーに転身してダミアンと因縁の対決を行い、敵視し合いながらも互いの正義があると信じ、倒した直後にわずかながら心を通わせる。そして、Zから離反したラジャ・カーンから、元の世界が再生していることを知らされると、彼や笑、ヒーローたちと共に、Zとの最後の戦いに臨む。

破裏拳ポリマー

鎧武士が「転身」の掛け声と共に、バイザー付きのヘルメットと「ポリマースーツ」と呼ばれる強化服で身を包んだ姿。「クライムファイター」の異名を持ち、悪を成敗するために拳を振るう。格闘技に秀でており、「破裏拳流」と呼ばれる拳法を駆使した戦いを得意とする。風を裂くほどの速度を誇るパンチを放つことが可能で、その力はガッチャマンを上回るほど。また、破裏拳流 破裏槍拳や真空片手独楽など、主に風を利用する必殺技を数多く使うことができるほか、ほかのヒーローと連携することで、科学忍法奥義 破裏拳火の鳥など、より強力な必殺技を繰り出せる。さらに、ポリマースーツの形状を変えることで、空戦形態の「ポリマーホーク」、水中戦形態の「ポリマーグランパス」、地中戦形態の「ポリマードリル」に変化できる。ダミアン・グレイとの最終決戦では、ポシビリティ・ペンシルの力を得て大幅にパワーアップしたダミアンに最後までくらいつき、徐々に追い詰めていく。そして、修行の末に身につけた、破裏拳流科学忍法 幻影火の鳥を食らわせ、戦闘不能に追い込む。

ポシビリティ・ペンシルの力に引かれて異世界からやってきた少年。新造人間キャシャーンの仮の姿。機械の身体であるために食事を必要としないが、動力となる太陽エネルギーを補充するため、充電および変圧を定期的に... 関連ページ:東 鉄也

新造人間キャシャーン

東鉄也の戦闘形態。全身が機械の身体となっており、四人のヒーローの中では最も頑強。その一方で、太陽エネルギーで稼働していることから、攻撃の際にエネルギーを消耗するため長期戦では不利を強いられるうえに、エネルギーを吸収する攻撃に弱いという欠点を持つ。パラベラムとの戦いではこの欠点を突かれ、エネルギー吸収装置を利用されて捕縛され、のちにベル・リンからも、同じ手段で行動不能にされてしまう。流星キックや電光パンチなど、電気をまとった攻撃を得意とするほか、ガッチャマンの技を応用した科学忍法 電光竜巻ファイターや、破裏拳ポリマーの技をもとにしたパルサー流星蹴りを繰り出し、ペガスと連携することで、テッカマンの武器を使った流星ランスを使用することができる。さらに、体内に蓄積されたすべてのエネルギーを引き換えにすることで、最強技である超破壊光線を発動できる。その力は、鉄也の意向によって主に界堂笑を守るために振るわれるが、ブライキングボスがよみがえった時は、一対一の戦いを望み、仲間たちの存在による新たな力をもって、兄弟機として決着をつける。さらに、異世界に飛ばされた原因が、笑とただならぬ関係を持つZであることを知ると、率先して戦うことを決意する。

フレンダー

東鉄也の愛犬であった「ラッキー」が、彼を守って力尽きたのちに、鉄也の父親である「東光太郎」から改造手術を受けてよみがえった姿。新造人間キャシャーンと同様に機械仕掛けの身体で、太陽エネルギーを動力源としている。ラッキーであった頃の記憶はそのまま残っており、鉄也に対しては忠実で、彼からも大切に思われている。元の世界では共にアンドロ軍団と戦っていたが、鉄也がポシビリティ・ペンシルによって異世界に召喚された際に、離れ離れになる。しかし、笑の祖母の家を訪れた際に再会し、再び鉄也と行動を共にするようになる。新造人間キャシャーンには及ばないものの、パラベラムがあやつるアンドロ軍団を1匹で全滅させられるほどの戦闘能力を誇る。また、新造人間キャシャーンと接続することで、太陽エネルギーを譲渡することも可能で、この特性を活かしてパラベラムからエネルギーを奪われた新造人間キャシャーンを救うことに成功する。

ポシビリティ・ペンシルの力に引かれて異世界からやってきた青年。年齢は22歳。ペガスの力を借りて「テックセット」を発動し、テッカマンの姿に変身することができる。知的かつ温和な性格に加え、美形なために女性... 関連ページ:南 城二

テッカマン

南城二がペガスの力を受けてテックセットを発動したことで、全身の細胞が変化した姿。騎士のような外見をしており、硬く鋭い槍であるテックランサーを使って戦う。宇宙開発用に開発されていることから、宇宙での活動を得意としているほか、変形したペガスの背中に乗り込むことで空中戦もこなす。さらに、必殺技であるボルテッカは、多大なエネルギーを消費するものの、一度の戦いで3発程度発射することが可能で、切り札としても牽制としても利用できるため、ほかの三人のヒーローより柔軟な戦い方を展開できる。一方で、鎧のように見える部分も強化された細胞で構成されているため、毒素を撃ち込まれることで活動を大幅に制限させられるという欠点を持ち、パラベラムとの戦いではその点を突かれて戦闘不能に陥るほどの重傷を負ってしまう。

ペガス

南城二が元いた世界で作り上げられた、人型の巨大ロボット。南がテックセットを発動し、テッカマンになるために必要となる。南が現在の世界に転移した際に離れ離れになったが、界堂笑がポシビリティ・ペンシルの力で呼び寄せ、これに伴って南もテッカマンにテックセットできるようになる。自律可能で、言葉もしゃべることができるが、完全なAI制御であるために新造人間キャシャーンほどの柔軟性は持っていない。飛行形態に変形できるうえに、背中にテッカマンを乗せることで高機動の空中戦を実現できる。また、テッカマン以外の人物を乗せて飛行することも可能で、笑がベル・リンに命を狙われた際は、テッカマンからの指示によって、彼女を乗せて離脱しようとしたこともある。元の世界では、テッカマン専用のサポートメカという位置づけだった。しかし現在は、テッカマン以外のヒーローのサポートを担うこともあり、ブライキングボスとの戦いでは、新造人間キャシャーンの呼びかけに応じて現れ、内蔵されたテックランサーを渡して流星ランサーを繰り出す手助けをする。

Z (ぜっと)

パラベラムやラジャ・カーン、ダミアン・グレイ、ベル・リンを統率し、渋谷に事件を引き起こしている謎の存在。宇宙の果てにあるという次元城を拠点としている。ワルダスターのバイオモンスターやアンドロ軍団のサイボーグたちを、ある程度コントロールする力を持つ。鎧武士やブライキングボスの出身世界を消滅させた張本人とされており、彼らから「可能性の簒奪者」と呼ばれ、強く憎まれている。ただし、世界の消滅は「Z」を名乗っていた界堂一道が目的を果たすために行ったことで、のちに消滅した世界や住民たちを再生させている。一道の、理不尽のない理想郷を作るという理念に理解と興味を覚えて観察していたが、一道が自ら消滅したのを見届けると、彼の姿を取ってラジャたちの前に現れ、一道のふりをして彼らを率いる。笑を「観測者」と呼び、彼女を「裁定者」として覚醒させるために、あえて危害を加えることでポシビリティ・ペンシルの力を引き出すよう目論み、部下たちに対して笑を抹殺するよう命令する。彼らからは、現在も一道本人であると思われているが、ラジャ以外のメンバーが戦死したのちに、一道と同じ姿をした別人であることが発覚し、ラジャが離反する原因となる。その正体は、あらゆる次元の宇宙の意思が統合されたことで生まれた存在で、自らを「宇宙の意思」と称する。そのため、決まった姿形や名前を持たず、「Z」という名前は、一道が部下たちに名乗っていた名前をそのまま自称したものに過ぎない。宇宙の意思総体であることから、基本的には宇宙に住まう存在すべての意思や状態を踏まえて、演算することで行動を定める方針を取っている。そのため、私欲と呼ばれるような利己的な欲求はいっさい持ち合わせておらず、多くの存在が望むように世界を作り替えることを主な目的としている。その一方で、「多くの存在が望んでいる」という根拠自体は、あくまで自身の考察の結果でしかないため、笑やヒーローたちからは、絶対に正しいものではないと批判される。ただし、相手の行いが間違っていると主張するなら、それを証明することを望むなど、否定した相手を問答無用で排除するようなことはしない。離反したラジャから自らの正体が笑に漏れたことを知ると、次元城で笑やヒーローたちの訪れを待ち、やがて彼らを出迎える。そして笑に対して、人類が存続すべきか滅びるべきかの選択をせまる。

界堂 一道

界堂笑の父親。優しく穏やかな性格の男性で、笑からは深く慕われている。妻とは10年前に死別しており、それからは男手一つで笑を育て上げていたが、現在はロサンゼルスに単身赴任中であることから、別々に暮らしているとされていた。しかしそれは、笑の記憶の中に刷り込まれた偽りのもので、実際は、科学者として空間にかかわる研究をしている。その結果、やがて平行世界への移動および観測手段を確立し、さまざまな世界を調査する中で、自分たちの世界と似た世界が無数に存在し、無数の自分たちが存在していることや、すべての世界で、笑の同一存在が若くして死ぬ運命にあることを知る。このことから、娘を助けたいと願うようになり、手にしている杖を振るって空間を消滅させ、破壊した世界から因果を集める力を獲得する。さらに、機械仕掛けの鎧に身を包むことで並外れた戦闘能力を発揮できるようになり、破裏拳ポリマーと交戦した時は彼を一方的に蹂躙(じゅうりん)し、右目を負傷させたほど。これらの力を使い、破壊された世界を巡ったり、自ら世界を破壊するなどして、笑が生きられるための因果を揃えようとする。しかし、笑から死の運命を逸らすことは不可能であることに気づくと、やがて理不尽なことがまったく存在しない「理想郷」を生み出すことを決意する。その中で、ラジャ・カーンやパラベラム、ベル・リン、ダミアン・グレイを助けて、「Z」のコードネームを名乗って彼らを率いるようになる。娘以外に対しても深い優しさを見せる慈悲深い性格の持ち主で、かつて命を救われた部下たちからは、強い忠誠心を向けられている。一方で、理想郷のために世界を破壊していることから善良な存在とはいえず、界堂一道自身も、自分の行いが間違っていると知りつつも、計画を推進し続ける。ヒーローたちとブライキングボスの戦いののちに、同じ姿をした別の存在であるZに成り代わられるが、部下からはしばらくのあいだそのことを知られず、のちに唯一生き残ったラジャがその真実を知ることとなる。

ラジャ・カーン

界堂一道に付き従っている青年。ほかの仲間たちとは異なり、一道を「Z」と呼ぶことはほとんどない。自分なりの正義を持っているものの、正義は誰かに理解してもらうものではないと公言するなど、基本的にはストイックかつ冷徹な性格の持ち主。ただし、お人好しなところがあり、人間らしさを見せることもある。一道に強い忠誠心を抱いており、彼の指令を最優先に行動する。敵対する相手には決して容赦をせず、味方に対しても厳しい態度を取ることが多いが、パラベラムの死後に墓を建てたるなど、内心では大切に思っている。王の鎧と呼ばれる巨大な兵器をあやつれるほか、右手を巨大なカギ爪に変形させたり、持っているルービックキューブを組み替えることで別の空間への門を開く能力を持つ。元の世界では指導者の息子だったが、謎の侵略者が大挙して押し寄せることで、家族や仲間ともども滅亡の危機にさらされる。そこで、父親から王の鎧の動力として利用されることが決まり、およそ2年半のあいだ、故郷のために戦い続ける。しかし、戦いを続けるうちに王の鎧が暴走を起こし、やがて敵もろとも世界そのものを破壊しつくしてしまう。そして、ラジャ・カーン自らも王の鎧に取り込まれていたことで衰弱し、死を迎えようとしていたが、そこに現れた一道によって命を救われる。そして、彼の求める理想郷の創造に協力することを決め、パラベラムやベル・リン、ダミアン・グレイと共に、彼の側近として戦うことを決める。ポシビリティ・ペンシルの存在を知ると、理想郷の創造に利用できると考え、ヴィーグルと共に界堂笑を急襲する。しかし、そこに居合わせていたテッカマンやガッチャマンに阻まれ、撤退する。それからは、しばらく仲間たちの作戦を本拠地である次元城で見物していたが、ベル・リンやダミアンがヒーローたちに敗れると、彼らの敵討ちを志すが、一道に成り代わっていたZから、その必要はないと断言される。このことで、大切に思っていたはずの笑を抹殺する命令を出したり、ダミアンから人が変わったようだと言われたことを思い出し、やがてZが一道に成り代わっていることに気づいて反逆を決意する。そして、笑と東鉄也に接触し、彼らを自らの故郷に連れていき、笑の正体を明かす。そのうえで鉄也を含めたヒーローたちに協力を仰ぎ、彼らを次元城に案内すると、共にZとの戦いに臨む。

ヴィーグル

ラジャ・カーンに使役されている巨大な竜。巨体に見合った身体能力と、口に生えた無数の牙が特徴。ラジャの命令によって、強力な火炎を放射することもできる。ポシビリティ・ペンシルを狙うラジャによって差し向けられ、ペガスが不在であることからテックセットできずにいた南城二を足止めするべく襲い掛かる。そして、笑を守るべく立ちはだかる彼に嚙みつくが、ポシビリティ・ペンシルの力で具現化したペガスによって、テッカマンにテックセットされる。

パラベラム

界堂一道を「Z」と呼び、付き従っている青年。右手を、釣り針を仕込んだフックに変形させる能力を持つ。勝利のためなら手段を選ばない姑息な性格で、仲間であるラジャ・カーンたちに対しても、表向きには恭(うやうや)しい態度を見せているものの、内心では挑発的な態度を向けている。ただし、命を救ってくれた一道に対しては、本心から忠誠を誓っている。元の世界では、妹と二人で暮らしており、ワルダスターの繰り出すバイオモンスターの大群と戦い続けていた。ある時、別行動を取っていた際に妹がバイオモンスターに殺害され、パラベラム自身も窮地に陥るが、一道に助けられ、彼に忠誠を誓うようになる。ヴィーグルがテッカマンに敗れ、ラジャが撤退したことを機に動き出し、心に傷を負った一般人を言葉巧みに誘うと、シャドウポリマーや三体の怪物に変身する力を与える。彼らがガッチャマンや破裏拳ポリマーに敗れると、彼らの予想以上の力に戦慄するが、戦いで得られたデータをもとに四人のヒーローの弱点を導き出す。そして、笑の親友であるマスミを捕らえて改造し、彼女のコンプレックスを刺激することで、正気を保ったまま味方につける。そして、破裏拳ポリマーをほかのヒーローたちと分断し、マスミを使ってテッカマンに毒を食らわせて大きな痛手を与える。さらに太陽エネルギーを吸収するフィールドを展開して新造人間キャシャーンを捕らえ、彼を次元ゲートを発生させるためのエネルギー源として利用する。しかし、笑の説得によってマスミが離れ、フレンダーが太陽エネルギーを譲渡したことで新造人間キャシャーンが復帰する。それでもなお次元ゲートを暴走させようと目論み、止めようとするガッチャマンに対抗すべく、アナテマポリマーへと転身する。

アナテマポリマー

パラベラムが高純度のアナテマを自身に打ち込み、さらにシャドウポリマーから得られたデータをもとに転身した姿。シャドウポリマーに似た容姿をしているが、右腕に仕込まれたフックが強化されているうえにガトリング砲に換装可能で、左手に巨大なカギ爪を備えている。さらに、細身ながら巨大アナテマ兵を凌駕するほどのすさまじい力と、ガッチャマンの動きがコマ送りに見えるほどの動体視力および素早さを誇っており、高層ビルの両断やバードランブルを完全に回避することすら可能としている。次元ゲートの破壊を焦るガッチャマンを圧倒的な性能差で追い込むが、慢心から深追いし、破壊されたビルの中におびき寄せられると、仕掛けられていた科学忍法 Gネットワイヤーにからめとられて行動できなくなる。さらに、傷ついた破裏拳ポリマーとテッカマンが復帰すると、自ら爆発を起こしてビルを破壊して彼らを止めようとするが、ガッチャマンの科学忍法奥義 孤影・火の鳥を受け、大きなダメージを負う。

シャドウポリマー

渋谷の街で犯罪者や不良を次々と襲い、重傷を負わせている謎の存在。その活動によって、本物の破裏拳ポリマーが警察からマークされる事態を招くが、シャドウポリマー自身には彼を貶(おとし)める意図はなく、それどころか、自らを本物の破裏拳ポリマーであると認識している。元はごくふつうの青年で、犯罪の被害に遭って社会に絶望していたところでパラベラムに声をかけられ、転身する能力を得た。犯罪者に暴行を加えているのもそれが理由で、自身の復讐心を正義に置き換えて活動し、被害を広げていた。しかし、鷲尾健が鎧武士をかばって警察に逮捕されると、武士が犯罪者に扮して姿を現し、破裏拳ポリマーに転身する。それでもなお、彼を偽物と決めつけて攻撃を仕掛けるが、やがて彼の攻撃の前に敗れ、警察に逮捕される。なお、シャドウポリマーは飽くまで次の計画のための布石に過ぎず、これと三体の怪物のデータをもとに、完成形であるアナテマポリマーが作り出される。

三体の怪物

シャドウポリマーの事件を解決した鎧武士と鷲尾健に対して、パラベラムが差し向けた怪物。素体となった人間たちには大量のアナテマを投与されており、シャドウポリマーの身につけていたスーツによって身体能力が増強されている。ただし、反動もすさまじく、非戦闘時でもダメージを受け続けるため、長期戦には適していない。素体を助けるため、殺さないように戦うことを強いられたガッチャマンと破裏拳ポリマーに対して猛攻を仕掛けるが、ポリマーホークに変形した破裏拳ポリマーにかく乱され、彼がガッチャマンと協力して放った科学忍法奥義 破裏拳火の鳥によって変身を解除させられ、元の姿に戻る。

巨大アナテマ兵

次元ゲートを止めるために行動するガッチャマンと破裏拳ポリマーに対して、パラベラムが差し向けた巨大な怪物。シャドウポリマーや三体の怪物と同じように、アナテマを投与された人間を素体として作り出された存在だが、彼らを大きく上回る巨体と腕力を誇り、ガッチャマンからは、かつて元の世界で戦った「鉄獣」のようだと例えられる。ガッチャマンを次元ゲートに向かわせるために破裏拳ポリマーから足止めされると、すでに傷ついていた彼に襲い掛かる。痛覚がないため、神経に作用する正中五連撃を受けても決定打にはならず、膝に反動三段蹴りを受けて倒されると、触手を伸ばして動きを封じ、拳による攻撃で大きな打撃を与えるなど、力任せの攻撃で圧倒する。

ベル・リン

界堂一道を「Z」と呼び、付き従っている女性。テッカマンと同様に、全身の細胞を強化することで機械のような身体に変化させられる。また、首筋に嚙みつくことで相手の遺伝子を体内に取り込み、能力を継承した分身を一度だけ生み出すことを可能としている。多くの男性を虜にするほどの美貌を誇るが、仲間に対して皮肉を言うなど、斜に構えた言動を取ることが多い。一道の遺伝子を受け継いだ娘でありながら、遺伝子を軽視する界堂笑に対して殺意をあらわにしたり、からかってきたダミアン・グレイにレーザーの雨を降らせるなど、感情的になりやすい一面を持つ。かつては、優しい両親と共に幸せに暮らしていたが、ある時、住んでいた世界が気候変動によって砂漠化し、住人たちがほぼ全滅してしまう。ベル・リン自身も静かに死を迎えようとしていたが、そこに現れた一道に助けられ、彼の計画に賛同する。さらに、理想郷を作り上げる計画を完遂させた暁には、一道の遺伝子取り込むことを許されており、その目的のために、あらゆるものを犠牲にしてでも任務を果たそうとするようになる。ただし、ラジャ・カーンほどの忠誠心は持っておらず、飽くまで一道の遺伝子を利用して故郷を再建することを最優先に動いている。パラベラムの敗北と共に行動を開始し、自分の記憶を封じる暗示をかけて、「鈴村リン」を名乗り、ヒーローたちの偵察を試みる。その中で、偶然ながら南城二と出会い、記憶が封じられた状態で交流を重ね、やがてほのかな思いを寄せ合うようになる。南と別れたのちに、ラジャの手で暗示が解かれて記憶を取り戻すが、南のことは本気で気に入ったような素振りを見せる。のちに、一道に成り代わったZから笑を殺害するよう指示を受け、相手が一道でないことを知らないまま任務を受領する。そして、今度は記憶を封印しないまま、笑の通う高校に教師として潜入する。彼女の暗殺の機会をうかがうも、東鉄也がつねに笑を見張っているため、なかなかチャンスに恵まれずにいた。そんな中、同じく教員として活動していた南から結婚を申し込まれ、困惑するも、今でもお互いを愛していることを実感し、これを受け入れる。そして、任務の遂行および一族の再興と、南への愛情の板挟みに遭って苦しむこととなる。

界堂一道を「Z」と呼び、付き従っている男性。気障(きざ)なナルシストで、煙に巻くような話術を得意としており、本心をあらわにすることは滅多にない。また、悪趣味と呼べる行動を多く取ったり、一道への忠誠心が... 関連ページ:ダミアン・グレイ

ブライキングボス

アンドロ軍団を率いて人間に戦いを挑んだアンドロイド。新造人間キャシャーンの兄弟機にあたるが、東鉄也が住む世界とは別の平行世界から訪れた存在である。全身に剣や重火器などを多数搭載しているほか、左肩に仕込まれている装置を起動することで、周りの相手を異なる平行世界へとワープさせるゲートを生成できる。人間の本性を悪であると考えており、アンドロイドによる正義を打ち立てようと目論み、新造人間キャシャーンと幾度も戦いを繰り広げるが、やがて破壊される。しかし、その機能は完全に停止しておらず、残骸が何者かの手により回収された。さらに、界堂一道が「Z」を名乗り、数多の世界を破壊し続けていることを知り、その野望を阻止しなければならないと考えるようになる。その後、界堂笑に自分の存在理由を認識させるという目的が一致したダミアン・グレイの策謀により、ヒーローたちに残骸を回収され、調査の対象とされる。だが、南城二に調べられている最中に突如再起動し、笑の夢の中に干渉しておびき寄せ、南や居合わせていた武士と共に異次元へと放逐する。さらに、新造人間キャシャーンとガッチャマンが現れると、一道こそが共通の敵であることを主張し、自分の仲間になるよう要求する。これを断られると、自分が倒されれば笑たちは二度と戻ってこないと脅し、ガッチャマンの立てた作戦を信じた新造人間キャシャーンと激突する。兄弟機であることから、新造人間キャシャーンの能力はすべて把握していたはずだったが、ほかのヒーローたちとの共闘で実力が上昇していた新造人間キャシャーンに次第に押され始め、ガッチャマンを参考にした必殺技である科学忍法 電光竜巻ファイターを受けることで窮地に陥る。これを挽回(ばんかい)するために、新造人間キャシャーンを平行世界へ飛ばそうとするが、これを利用したガッチャマンによって、逆に三人が異次元から帰還。これにより、ヒーローたちをまとめて相手にする覚悟を決めるが、新造人間キャシャーンから、因縁を今の世界にまで持ち込むのは空しいだけだと断じられたうえに、人類に戦いを挑んだのは、自我に目覚めて自由を求めた結果であると推測される。そして、もう一人の新造人間と認められ、逆に新造人間キャシャーンたちの仲間になるように誘いかけられる。

配達員

界堂笑の自宅にポシビリティ・ペンシルを配達した人物。蝶を象(かたど)った飾りのついた帽子をかぶっている。男性らしき体格だが、つねに帽子で顔を隠しているため顔が確認できず、素性は明らかになっていない。笑に対してポシビリティ・ペンシルを渡したのちに、彼女の同行を期待するような素振りを見せてその場を去るが、それ以降の動向は長らく不明のままだった。そして、Zが界堂一道に成り代わり、一道の部下がラジャ・カーンを残して全滅すると、次元城の中に突如として出現。Zとヒーローたちの決戦を見物していたが、行方不明になった笑を探そうとするガッチャマンの前に姿を現す。その正体は、別世界の「鷲尾健」。かつて戦うことに疑問を感じ、実際に放棄したために世界に平和が戻ったことに、自分の行動は正しかったと信じつつも、かつての戦いそのものを否定されたという無念に強く打ちのめされていた。そこに、のちにZとなる宇宙の意思が現れ、戦いから遠ざかることは間違ってないと諭されつつ、共に来るように誘いかけられて現在に至っている。

早苗 (さなえ)

界堂笑やマスミと同じ高校に通っている女子。笑と同様に明るい性格で、素敵な出会いなどに期待する今時の女子高生といった雰囲気を見せる。噂話が大好きで、ネタになりそうなことをつねに集めている。笑が間違えて持ってきたポシビリティ・ペンシルを共に検証するが、その時は特に不思議なことが起こらなかったため、長らくおまじない用のおもちゃであると考えていた。また、マスミと異なり、渋谷の事件で被害に遭うことはなかったため、頻発する事件をいぶかしく考えながらも、超常的な要素が働いていることに気づかず、笑がヒーローたちと行動を共にしていることも、南城二がテッカマンであることも知らなかった。しかし、マスミと共に笑の部屋を訪れたところ、ダミアン・グレイにそそのかされた破裏拳ポリマーと戦って倒れた鷲尾健を発見し、やがて彼や南がヒーローであることを知る。さらわれた笑を助けるために、健たちと共にダミアンのアジトに踏み込むと、ダミアンが笑を刺殺し、さらに、笑がポシビリティ・ペンシルの力で再生されたところを目の当たりにする。これによって、笑を取り巻く事情を把握し、彼女を大切にする気持ちこそ変わらなかったものの、ずっと友達でいられるか不安に思うようになる。

マスミ

界堂笑や早苗と同じ高校に通っている女子。笑や早苗と異なり、内気で引っ込み思案な性格の持ち主。そんな性格もあり、笑からはよく気にかけられている。料理が得意で、特にお菓子作りに秀でている。マスミの父親から、将来を定められているが、内心では自分で自分の道を決めたいと考えている。ある時、笑に将来について相談に乗ってもらい、料理の腕を褒められると共に、調理師専門学校を紹介してもらう。そして、パティシエになりたいという夢を漠然とながら志すようになるが、その矢先にパラベラムに拉致され、身体を改造されたことで味覚を失ってしまう。さらに、パラベラムの甘言によって笑に対して密かに抱いていたコンプレックスを刺激されることで彼女を敵視するようになり、笑と行動を共にしているヒーローを罠にかけたり、テッカマンを騙し討ちにして重傷を負わせるなどの凶行に及ぶ。そして、次元ゲートを開いたパラベラムと共に笑を待ち受け、激情のままに彼女を殺害しようとする。しかし、身体を張った説得を受けて改心し、パラベラムのもとを離れる。事件解決後も、改造された身体はそのままだったうえに記憶はそのまま残っているが、罪悪感を感じながらも絶望したりはせず、笑や早苗との交友関係を続けている。また、笑やヒーローたちに恩を感じるようになり、マスミの父親が主催するパーティに招いたり、ダミアン・グレイに笑が拉致された時は、パラベラムから聞いていた情報をもとにダミアンのアジトを探り当てるなど、彼らのために尽力するようになる。なお、パラベラムからは、改造された挙句に不意打ちや時間稼ぎのために利用されてきたが、彼がかつて失った妹と重ねて見られていたことからぞんざいに扱われることはなく、マスミ自身も、離反したあとに彼を悪(あ)し様に言うことはなかった。

強盗犯

界堂笑が夕食を買いに行ったコンビニエンスストアに押し入り、笑を人質に取って金品を要求した男性。ストアにいた親子を必要以上に威嚇するなど、粗暴を絵に描いたような悪漢。強盗に入る前から危険な麻薬、アナテマに手を出しており、その作用による狂暴な様子を隠すことなく見せつける。幼い女の子をかばった笑を人質に取り、ついには危害を加えようとする。しかし、笑が無我夢中でポシビリティ・ペンシルを起動させると、描かれた四人のヒーローの一人であるガッチャマンが現れる。強盗犯から見れば、奇妙なコスチュームを身につけた男性にしか見えなかったため、ほかの客と同様に威嚇しようとするが、ガッチャマンの当身によってあっさり気絶し、通報によって駆け付けた警察によって確保され、笑をはじめとした客たちは解放された。しかし、パラベラムによって、より純度の高いアナテマを投与され、連行されている途中でアナテマの効果が体内に作用し、巨大な怪物へと姿を変えてしまう。

松谷 ウメ

界堂笑の住むアパートの近くでタバコ店を営んでいる老年の女性。笑とは仲がよく、時おり彼女の所有するアパートに居住のあっせんを行うこともある。鎧武士もその一人で、ポシビリティ・ペンシルの力で異世界から呼び出され、突然のことに呆然としていた彼に対して、探偵の仕事を紹介したうえで、笑のアパートで暮らすように取り計らう。遠慮の知らない性格で、武士に対してたびたび家賃を支払うよう催促したり、探偵の仕事に対してダメ出ししたりする。武士も松谷ウメには頭が上がらないが、彼が誕生日プレゼントを用意した時は、「娘も忘れていたことなのに」と内心感じ入ったこともある。ある時、アナテマを服用した人間が運転するトラックの事故に巻き込まれて命を失い、笑や武士に大きな衝撃を与える。中でも武士は、これが原因でアナテマやそれを流通させた存在に強い怒りを抱き、独力で事件を解決するべく動き出したほど。

おばあちゃん

界堂笑の祖母。海岸で民宿を経営している。明るくひょうきんな性格で、笑が東鉄也と南城二を伴い遊びにきた時は、彼女に対して「どちらが彼氏?」と冗談を飛ばす。笑のことをつねに思いやり、彼女からは界堂一道と共に慕われている。10年前のトンネル事故で笑が母親を失い、その影響で彼女が長らくショックを受け続けていたことに心を痛めていた。現在は笑がもとの明るい性格にもどったことに安堵しつつも、笑の担任教師でもある南に対してかつてのことを語り、力になってやって欲しいと懇願する。

辰巳 (たつみ)

警視庁の渋谷署に所属している男性。乾の上司。大雑把な性格で、やや皮肉屋なところがあるが、洞察力に優れており、刑事としては優秀な人物。かつては渋谷署一の武闘派として鳴らしており、ライターである井草六郎からもその存在を知られていた。乾と共に、シャドウポリマーが破裏拳ポリマーを騙(かた)って不良や裏社会の人間に暴行を加えている事件を調査中、偶然ながら鷲尾健と遭遇する。そして、破裏拳ポリマーこと鎧武士と話しているところを目撃すると、会話の内容からシャドウポリマーの協力者と考えて身柄を拘束する。健には前科がないものの、身体に無数の傷跡があることを訝(いぶか)しむ。しかし、取り調べに対してまったく臆することなく武士を信じ抜く健の姿から、不信感以上に好感を覚え、彼を「まるで正義の味方のようだ」と表現する。やがて武士がシャドウポリマーを捕らえると、二人への冤罪を認めて釈放する。その後も、渋谷の街で断続的に発生し続ける事件の対処に追われて多忙を極め、時としてヒーローたちと情報を交換し合う関係となる。また、ダミアン・グレイとの接触やベル・リンを殺害してしまった罪悪感などの影響で己の正義を見失って自暴自棄になった武士を励ますなど、たびたび彼らに対して親身に接する様子を見せる。

警視庁の渋谷署に所属している女性。階級は警部。生真面目な性格で、上司の辰巳に振り回されることもしばしば。乾と共にシャドウポリマーが破裏拳ポリマーを騙って、不良や裏社会の人間に暴行を加えている事件を調査しており、そこで鷲尾健や界堂笑と知り合う。健に対しては、現代では異様とすらいえる風貌や性格から、シャドウポリマーの同類ではないかと訝しんでいたが、彼や鎧武士をよく知る笑から、自然な様子で彼らを信じていることを告げられると、やや警戒心を和らげ、笑の屈託のない性格に好感を抱く。シャドウポリマーの事件が解決してからは、笑からの紹介で東鉄也や南城二と知り合う。彼らとはたびたび連絡を取り合っているが、世間知らずな鉄也からうまく利用されたりと、気が休まらない日々を過ごしている。のちに、自信の正義を見失い悪党を成敗して回っていた武士から、彼らを制圧するためとはいえ暴行を理由に逮捕するように頼まれるが、武士の様子を鑑みて、頭を冷やすように助言を与えるにとどめた。

鳥飼

警視庁の渋谷署に所属している青年。辰巳にあこがれており、彼を追って刑事課に配属されることを志している。井草六郎とは大学時代の同期で、時おり情報交換をし合う間柄。シャドウポリマーの事件については直接かかわっておらず、容疑者とされた鷲尾健や本物の破裏拳ポリマーである鎧武士のこともよく知らないが、突然捜査が打ち切られたことには違和感を抱いている。

マスミの父親

ホテルをはじめ、数多くの事業を展開している実業家の男性。やや派手好きなところがあるが、温和で人当たりのよい性格をしている。ただし、強引な一面があり、娘であるマスミに対しては、彼女の意思に関係なく将来の進路を決めようとしており、そのことがマスミの悩みの種の一つとなっている。その一方で、パラベラムに囚われた彼女が解放された時は、助けてくれた界堂笑に心からの礼を告げたり、マスミの担任教師である南城二に恭しい態度を見せたりと、実際は娘のことをとても大切に思っている。マスミからも過干渉を嫌がられつつも、基本的には親子仲もいい。ブライキングボスの残骸を、異郷の地で発見した秘宝として発表するが、ブライキングボスを利用しようとするダミアン・グレイに差し向けられたむささび党の手により、気を失ってしまう。しかし、マスミが改造された身体でむささび党の一員を倒したことで事なきを得る。

井草 六郎 (いぐさ ろくろう)

雑誌「週刊イトス」のライターを務めている青年。文才や写真の腕など、ライターとして必要な能力に優れており、大衆の興味を引き出す術に長けている。向上心の強い性格で、現状に不満を抱いている。最近渋谷の街をにぎわせているヒーローの存在を明らかにすることで、出世しようと目論む。そして、旧友である鳥飼をはじめ、多くの知人や関係者から情報を集めるが、断片的かつ抽象的な証言しか得られず、ヒーローが存在するという確固たる証拠はつかめなかった。さらに、鳥飼と会話している最中に辰巳から声をかけられ、「ロクちゃん」と気安く呼ばれたうえに、ヒーローに関する情報を収集しないようにと遠回しに釘を刺される。これらの現状にしびれを切らし、竜ノ虎組の組員たちが麻薬の取引をしていることを知ると、これを阻止するためにヒーローが現れることを期待する。しかし、周辺確認を怠っていたために気づかれてしまい、口封じのために殺されそうになる。そこにガッチャマンが現れ、瞬く間に竜ノ虎組を蹴散らすと、その動きに見とれつつ助けてくれた礼を言うことも忘れ、それだけの力を持ちながら、何を目的に行動しているのかと尋ねた。そして、自分の信じる正義を貫くことを重視する彼に感化され、自分なりの正義を追おうと決意する。のちにZの手により、ワルダスターの大群が宇宙空間に出現すると、鷲尾健と関係があることを即座に見抜き、取材を開始する。

編集長

雑誌「週刊イトス」の編集長を務めている女性。部下にボーナスを渡す際に、くしゃくしゃに丸めた万札を渡すなど、豪快かつ大雑把な性格の持ち主。週刊誌は、大衆の興味を引くことが大事であると考えており、部下たちにもそのことを徹底させている。その一方で、部下の一人である井草六郎の仕事を高く評価し、彼の行動に興味を示すことが多い。彼がヒーローの情報の断片を独力でつき止め、彼らの正体を探ろうとした時も快く送り出し、取材の結果、ヒーローに関する記事を取りやめた時も、彼の信念を評価して引き続き厚遇する。のちにZの手により、ワルダスターの大群が宇宙空間に出現すると、速報記事を書き上げるために、部下たちに多くの指示を飛ばす。

集団・組織

ギャラクター

かつて鷲尾健が存在していた世界で、科学忍者隊と争っていた悪の組織。世界征服という、ある種わかりやすい目的を掲げているが、月を砕いて隕石を地球に落下させたり、数百万もの蟻型アンドロイドを派遣して世界中のインフラを破壊しようとするなど、悪事の規模は災害級に匹敵するといわれている。健ことガッチャマンを含めた、五人の科学忍者隊と激戦を繰り広げていたが、その最中に健がポシビリティ・ペンシルの力で界堂笑の住む世界に召喚されてしまう。その後の科学忍者隊とギャラクターの戦いの行方は不明だが、健は勢力が弱まった今なら、自分以外の四人が負けるはずがないと考えている。

むささび党

かつて鎧武士が存在していた世界の「アメホン共和国」という国で悪事を働いていた特級犯罪組織。破裏拳ポリマーと戦って敗れるが、何者かの手によって界堂笑が暮らす世界へと召喚される。ダミアン・グレイによって雇われており、彼の指示によってマスミの父親が主催したパーティを襲撃する。むささび党自体は、その目的がブライキングボスの残骸の回収であると考えていたが、実際はヒーローたちに残骸を回収させることや、ヒーローたちの能力を見極めるための捨て駒に過ぎず、四人の連携によってあえなく蹴散らされてしまう。

アンドロ軍団

かつて東鉄也が存在していた世界で、人類に対して反逆を目論んだアンドロイドの集団。ブライキングボスによって指揮されており、彼に共感するアンドロイドや、無数の「ドロイド」と呼ばれるロボットの兵隊が所属している。人類の本性が悪であると断じており、世界を人間から解放するという名目で戦っていた。新造人間キャシャーンとの戦いによってブライキングボスが倒されると、旗頭を失ったことで、組織としては壊滅する。しかし、残存勢力となるドロイドたちは稼働を続けており、界堂一道の手によって戦力として利用されたり、Zの能力であやつられることで界堂笑の世界にも現れ、やがてヒーローたちと激突する。

ワルダスター

複数の次元に現れ、無差別の破壊行動を繰り返している集団。「バイオモンスター」と呼ばれる特殊な生命体や、機械仕掛けの兵隊などによる複合集団。むささび党やアンドロ軍団と異なり、基本的には特定の誰かに率いられることがない。人類よりはるかに進んだテクノロジーによる機械兵器を多数備えているほか、圧倒的な戦力を保持しており、その総数は億を軽く上回るといわれている。ただし、個々の力はヒーローには及ばず、中でも戦い慣れているテッカマンからは、数万規模のバイオモンスターを一撃のボルテッカで殲滅(せんめつ)させられたこともある。かつて、南城二やパラベラム、ラジャ・カーンの世界に現れ、そこに住んでいた人類を絶滅寸前にまで追い詰める。しかし南の世界はテッカマンに、パラベラムの世界は界堂一道に、ラジャの住んでいた世界では、彼があやつった王の鎧によって、そのほとんどが蹴散らされる。その後も、界堂笑が住む世界を含めたあらゆる星に散発的な攻撃を仕掛けていたが、やがて一道に成り代わったZの能力によってあやつられるようになり、彼の正体や本来の目的を隠すためのカモフラージュとして、ヒーローやラジャたちを襲撃する。さらに、裁定者となった笑が地球人類の存続を望んでいないとみなすと、外宇宙に待機させていた一億の軍団を地球に差し向け、すべての人類を滅ぼそうと動き出す。

竜ノ虎組

渋谷の街で幅を利かせている暴力団組織。新種の薬物であるアナテマを流通させたりするなど、非道の限りを尽くしていた。しかし、界堂笑がポシビリティ・ペンシルの力で呼び出したヒーローたちによって麻薬の取引を幾度となく邪魔されたり、シャドウポリマーによる私刑に遭うなどの被害によって、その勢力は急速に弱まりつつある。アナテマが根絶されると、かつて使っていた覚せい剤を流通させようとして、その取引現場を発見した井草六郎を始末しようとする。しかし、そこに現れたガッチャマンによって蹴散らされ、それからは表立った行動を取ることはなくなる。

場所

次元城

界堂一道と、彼に付き従う人物たちの拠点。次元の狭間に漂っており、2機の巨大な円盤と、飛行船を象ったような本殿によって構成されている。周囲には、無数の平行世界を記号化した積層体が広がっており、城から離れすぎるとたちまちのうちに肉体を分解され、確率存在となって永久にさまよい続けることになる。城の内部は無数の空間を継ぎ接(は)ぎすることで構成されており、内部を進むにつれて、周りの風景が一変することも珍しくない。この特性から、ヒーローやほかの世界の戦力に攻め込まれることはなく、のちに一道に成り代わったZによってあやつられたワルダスターに侵入された時も、ラジャ・カーンやダミアン・グレイ、ベル・リンによって撃退に成功する。のちに、Zへの反逆を決意したラジャと、彼と共闘する界堂笑やヒーローたちに踏み込まれ、彼らとZの決戦の場となる。

その他キーワード

ポシビリティ・ペンシル

鉛筆の形をした道具。配達員の手によって界堂笑に届けられた。「ポシビリティ・ペン」と呼ばれることもある。「なんでも願いが叶う」という説明書きが付随されていたものの、具体的な使用方法などはいっさい記載されていなかったため、笑や早苗からはおまじない用のおもちゃだと思われていた。しかし、笑が立ち寄ったコンビニエンスで強盗犯に襲われ、命の危機に瀕したことで自動的に動き出し、彼女の望んだ「助けてくれるヒーロー」の姿を描き出す。そして、ガッチャマンに変身した鷲尾健をその場に召喚したことで笑の命を救い、さらに鎧武士、東鉄也、南城二を笑と引き合わせる。界堂一道や、彼の部下たちからもその存在を認識されており、その力に興味を抱いたラジャ・カーンやダミアン・グレイから強奪を試みられたことがあるが、いずれもヒーローたちの介入によって失敗に終わる。のちに、現時点で存在している笑は、ポシビリティ・ペンシルの力で具現化したものであることが判明する。

アナテマ

渋谷の街で蔓延している麻薬の一種。覚せい剤に近い効果を持っており、摂取することで狂暴性が引き出され、やがて強盗などの犯罪行為に及ぶようになる。また、人間を怪物のような姿に変身させることも可能で、鷲尾健からは、現代のテクノロジーでは到底再現できない代物と考えられている。暴力団の竜ノ虎組によって流通していたが、ガッチャマンや破裏拳ポリマーの活躍によってルートを根絶させられる。しかし、竜ノ虎組によって流されていたアナテマはカムフラージュに過ぎず、真の開発者であるパラベラムによって、より効果の高いアナテマが作られる。その結果、三体の怪物や巨大アナテマ兵などの強力な怪物の誕生をうながしたほか、パラベラム自身もこれを服用することで、アナテマポリマーに転身する力を得るに至る。

不死鳥の剣

科学忍者隊最強の武器。鷲尾健の住む世界で、彼の上司であった「南部博士」がギャラクターとの戦いに備えて開発していた。超新星を思わせる圧力を誇る超兵器で、その威容は超破壊光線を使う新造人間キャシャーンや、ボルテッカを放てるテッカマンすらも、「とても人の身で扱えるような代物ではない」と戦慄するほど。健がギャラクターと戦っていた時は開発途中であったため、健自身も完成品を見たことはなかった。パラベラムとの戦いの中で、彼が次元ゲートを暴走させると、それを封じるための破壊力を持つ武器が必要となる。そして、界堂笑と共にポシビリティ・ペンシルの力を発動させることで具現化し、健によって運用されることで次元ゲートを一撃で破壊するほどの威力を発揮する。

テックランサー

テッカマンが使用する武器の一つ。柄の上下に刃が取り付けられた槍で、ふだんはペガスの身体に内蔵されており、必要に応じて使用者の手元へ一瞬のうちに転送されて来る。ワルダスターのバイオモンスターや機械兵士を易々(やすやす)と切り裂くほどの鋭さを備えているほか、高速で回転することで、ヴィーグルの放射した火炎を押し返すほどの風圧を起こすことも可能としている。さらに、ボルテッカと組み合わせることで、大回転テックランサーやボルテックブレイクランサーなどの技を使うこともできる。

テックウィン

テッカマンが使用する武器の一つ。テックランサーの数倍の長さを誇るチェーン状のロッドで、ふだんはペガスの身体に内蔵されている。武器としてだけではなく、敵に巻き付けて動きを封じたり、引き寄せるなどの用途にも利用できる。自己暗示によって記憶を封じて「鈴村リン」を名乗ったベル・リンを助けるための戦いで使われた時は、テックランサーと合わせて使うことでワルダスターの戦闘兵器を撃破した。のちに、本性を現したベル・リンとの戦いでも、機動性の差を埋めるために使用される。

テックブレイド

テッカマンが使用する武器の一つ。テックランサーを上下に展開し、二振りの短刀として使用する状態。威力はテックランサーに劣るが、素早く切りつけられるため、とっさの状況に対応できるという長所を持つ。ベル・リンとの戦いで、彼女の放ったレーザーを両断して回避するために使用され、その早業にはベル・リンも感心する様子を見せた。

王の鎧

ラジャ・カーンの故郷となる世界で運用されていた、決戦用の巨大兵器。「呪殻」の異名を持つ。仏像のような姿をした本体と、腕を象った六つの自律兵器で構成されている。王家の血を引く人間の身体からエネルギーを吸い上げることで起動するが、継続的に稼働するためには、一国を賄うほど大量のエネルギーを必要とする。ラジャを取り込むことで起動すると極めて高い戦闘能力を発揮し、国家の軍勢を容易(たやす)く蹴散らすほどの戦力を誇るワルダスターの艦隊を一方的に蹂躙し、およそ2年のあいだに3億もの撃墜数を記録する。しかし強力すぎる性能と、起動者の精神を摩耗させるという副作用によって、徐々に敵味方問わない破壊を行うようになる。そして、ワルダスターの艦隊を全滅させられたものの、ラジャの故郷もほぼ全滅し、最終的にはラジャ一人が生き残るという皮肉な結果を生んでしまう。ラジャが界堂一道に救われてからは、稼働し続けるためのエネルギーが確保できなくなったことや、必要にせまられなかったことから、故郷の格納庫に封印されたままとなっていた。しかし、故郷に笑や東鉄也を案内した際に襲撃してきたワルダスターの大軍に対処するため、ポシビリティ・ペンシルの力で稼働する。のちにZとの最終決戦でも使用され、彼に向けて最強の兵装であるブラフマーストラを発射するが、まったく効果を見込めなかった。

科学忍法 竜巻ファイター

ガッチャマンが使用する必殺技の一つ。両手を広げて高速で回転することで、巨大な竜巻を発生させる。ガッチャマン自身の数倍の体格を誇るような怪物をもたやすく吹き飛ばす威力を持っており、アナテマを投与されたことで巨大化した強盗犯を一撃で倒す。仲間のあいだでは、ガッチャマンを代表する得意技の一つとして知られており、のちに新造人間キャシャーンがこれを応用した科学忍法 電光竜巻ファイターを使用している。

忍法 バードシュート

ガッチャマンが使用する必殺技の一つ。マントの下に隠し持っている鳥のような形状をしたブーメランを素早く投げつける。武器としても十分な威力を誇るが、本来の狙いを隠すための目くらましや牽制にも応用できるなど、幅広い用途を持つ。ワイヤーフックとして利用することも可能で、ブライキングボスとの戦いでは、彼が新造人間キャシャーンを倒すために開いた平行世界へのゲートに向けて発射し、先に平行世界に飛ばされた界堂笑や鎧武士、南城二を引き戻すために利用された。

バードランブル

ガッチャマンが使用する必殺技の一つ。忍法バードシュートのバリエーション技で、鳥の形状を持つブーメランを一度に3発以上投げつける。三体の怪物との戦いで使用された時は、1体に全弾を命中させる。その時は、敵の身体が非常に頑強であったために決定打を与えることはできなかったが、刺さったブーメランを着火させることで火炎蝶につなげることに成功した。また、パラベラムとの戦いでは、彼の差し向けたドロイド兵に対して放たれ、科学忍法 陽炎ストームを撃ち込むスキを生み出す。このように、一つの技としての威力はさほどではないが、ほかの技と組み合わせることで絶大な効果を発揮する。

火炎蝶

ガッチャマンが使用する、必殺技の一つ。敵や障害物などに対して撃ち込んだブーメランを発火させ、爆風でダメージを与える。発火した際に発生する炎が蝶の羽のような形をしていることから、「火炎蝶」と呼ばれる。三体の怪物との戦いで使用され、先んじて発動したバードランブルによって命中していた三つのブーメランに同時に着火することで、大きな痛手を与えることに成功する。

科学忍法奥義 破裏拳火の鳥

ガッチャマンと破裏拳ポリマーが連携して放つ必殺技の一つ。炎の力を溜めたガッチャマンが、ポリマーホークに変形した破裏拳ポリマーの背中に搭乗し、全身に炎をまとったまま敵に向けて突進する。三体の怪物との戦いによって使用され、火炎蝶や真空片手独楽によって痛手を負った怪物たちを戦闘不能に追い込む。さらに、怪物たちの背後にいたパラベラムに対しても効果が及び、トドメこそ刺し損ねたものの、相当の痛手を与えたうえに、破裏拳ポリマーのデータ収集が不完全だったことを痛感させる。

科学忍法 陽炎ストーム

ガッチャマンが使用する必殺技の一つ。高速移動を繰り返して敵を惑わせ、そのスキを突いてすさまじい速度で複数回の斬撃を加える。パラベラムの差し向けたドロイド兵との戦いで使用され、先んじて放たれたバードランブルによる攻撃で混乱した彼らを一気に蹴散らすほどの威力を発揮する。しかし、広範囲に効果を及ぼすには不向きであることから、あまりに多い敵兵を全滅させるには至らなかった。

科学忍法 Gネットワイヤー

ガッチャマンが使用する必殺技の一つ。鷲尾健の上司である南部博士が開発した、わずか1000分の1ミリで6トンの重さを支える強度の超高分子ワイヤーと、無理に外そうとすれば7万度の熱を発生させるニトロ爆薬が根元に仕込まれたブーメランを、バードランブルを使って投げつけ、敵をワイヤーで包んで身動きを封じる。その特性上、建物などの屋内でしか使えないが、素早い動きを繰り出す相手には抜群の効果を発揮する。アナテマポリマーとの戦いで使われ、移動ができない状態に追いやる。ブーメランをつかんだ相手を引き上げることも可能で、ブライキングボスとの戦いでは、彼が新造人間キャシャーンを吸いこもうとした異次元へのゲートに向けて素早く打ち込み、先に吸い込まれた界堂笑や鎧武士、南城二が帰還するためのアンカーとして機能させる。

科学忍法奥義 孤影・火の鳥

ガッチャマンが使用する必殺技の一つ。発火したマントを身にまとって上空から敵に向かって突進し、超高熱の炎で包み込む。ガッチャマンの必殺技の中でも抜きんでた威力を誇り、アナテマポリマーのスーツの一部を溶解させたうえでスーツのコアを破壊し、パラベラムの姿に戻したうえで満身創痍にさせるほど。ただし、装備が不完全な状態で放った場合、使用者にも熱による相応のダメージが入るため、事実上諸刃の剣と呼べる技となっている。

科学忍法 真・竜巻ファイター

ガッチャマンが使用する必殺技の一つ。科学忍法 竜巻ファイターの強化型で、より巨大な竜巻を発生させることができる。マスミの父親が主催したパーティを襲撃したむささび党の一員があやつる巨大ロボットをバラバラに寸断する。さらに、頭上に乗り込んでいた党員を気絶に追い込み、彼が持ち去ろうとしていたブライキングボスの残骸を傷つけずに取り返すことに成功する。

反動三段蹴り

破裏拳ポリマーが使用する必殺技。「破裏拳流」と呼ばれる武術の奥義の一つで、敵の頭上から飛び掛かり、左右の足を交互に使って素早い蹴りを3回放つ。2回目以降は、直前に繰り出した蹴りの反動が利用されていることから威力が増大しており、単発で繰り出されるキックの3倍以上の威力を発揮する。正義のあり方から対立したガッチャマンに対して披露されたほか、巨大アナテマ兵やダミアン・グレイとの戦いでも使用される。しかし、ポシビリティ・ペンシルの力を得たダミアンからは、片手で受け止められてしまう。

破裏拳流 破裏槍拳

破裏拳ポリマーが使用する必殺技。「破裏拳流」と呼ばれる武術の奥義の一つで、右腕の拳に力を集中させ、敵の身体に叩きつける。その際に、敵に対して槍のような強烈な衝撃が走ることから、破裏槍拳と呼ばれる。シャドウポリマーとの戦いで使用され、強靭なスーツをまとう彼を一撃で戦闘不能に追い込んだほか、後遺症もなしに正常な精神状態に戻すことに成功する。

破裏拳流 双影脚

破裏拳ポリマーが使用する必殺技。「破裏拳流」と呼ばれる武術の奥義の一つで、フェイントを織り交ぜた動きを見せることで敵を幻惑し、そのスキをついて背後から強烈な蹴りを浴びせる。三体の怪物との戦いで使用され、幻惑することで首筋をとらえることに成功するが、敵の首を自在に動かす能力によって本命の蹴りが外れてしまう。

真空片手独楽

破裏拳ポリマーが使用する必殺技。「破裏拳流」と呼ばれる武術の奥義の一つで、右手を軸にして高速回転し、回転の範囲内の敵に対して遠心力を利用した強力な蹴りを食らわせる。三体の怪物との戦いで使用された時は、破裏拳流 双影脚を跳ねのけた個体を弾き飛ばし、破裏拳ポリマーに「3か月は入院コース」と言わしめるほどのダメージを負わせたかに見えた。しかし、アナテマによって強化された肉体にはこれでも決定打とはならず、その耐久力に破裏拳ポリマーが戦慄する結果となる。のちにマスミの父親が主催したパーティを襲撃したむささび党との戦いでも使用され、周囲に展開していた敵兵を一網打尽にした。

正中五連撃

破裏拳ポリマーが使用する必殺技。「破裏拳流」と呼ばれる武術の奥義の一つで、「天道」「人中」「水月」「関元」と、複数の急所に攻撃を加え、最後に強烈な蹴りを食らわせる。急所を同時に狙うため、防御力に優れた相手にも有効とされている。巨大アナテマ兵との戦いで使用されるが、戦う前から破裏拳ポリマーが傷を負っていたことや、巨大アナテマ兵の痛覚が鈍いことから、満足なダメージを通すことはできなかった。

天空蹴り

破裏拳ポリマーが使用する必殺技。「破裏拳流」と呼ばれる武術の奥義の一つで、空中で高速回転し、遠心力によって強化された脚で敵を空へと蹴り上げる。正中五連撃と同様に巨大アナテマ兵との戦いで使用され、破裏拳ポリマーの数倍以上の巨体と重量を誇る敵を空高く蹴り上げて、錐揉み流星槌を繰り出すためのスキを生じさせる。

錐揉み流星槌

破裏拳ポリマーが使用する必殺技。「破裏拳流」と呼ばれる武術の奥義の一つで、ポリマーホークに変形して敵の上空に飛行し、前面にエネルギーを収束させつつ急降下して、そのまま体当たりを繰り出す。巨大アナテマ兵との戦いで使用され、天空蹴りによって空に蹴り上げられ、身動きが取れない敵に対して繰り出し、戦闘不能にまで追い込む。威力に優れる一方でその反動もすさまじく、破裏拳ポリマーがこの技を使用して巨大アナテマ兵を撃破したあとは、もともと傷ついていたこともあり、しばらくのあいだ指一本動かせない状態となる。

回転片手独楽

破裏拳ポリマーが使用する必殺技。「破裏拳流」と呼ばれる武術の奥義の一つで、真空片手独楽のバリエーション技。敵の上に飛び上がりつつ、壁に片手を突いて縦方向に回転し、勢いをつけたかかと落としを繰り出す。正義を見失った破裏拳ポリマーによって、ガッチャマンと戦う際に使用される。しかし、攻撃を先んじて読んでいたガッチャマンの策略により、不発に終わる。

幻影破裏拳

破裏拳ポリマーが使用する必殺技。「破裏拳流」と呼ばれる武術の奥義の一つで、円を描くように高速で移動しつつ複数の幻影を生み出し、幻影と同時に敵に殴りかかる。ダミアン・グレイを相手に繰り出されるが、ポシビリティ・ペンシルの力を奪った彼の能力によって幻影を消去されたために威力が激減し、受け止められてしまう。

変則破裏拳乱舞

破裏拳ポリマーが使用する必殺技。「破裏拳流」と呼ばれる武術の奥義の一つで、移動しながら通常形態とポリマーホークの変形を繰り返して行われる乱舞攻撃。身体の一部をポリマーホークに変形させて、空中から打撃を繰り出すという離れ業も織り交ぜられる。ポシビリティ・ペンシルの力を解放して強化されたダミアン・グレイに対して使用され、移動する間もなく連撃を加える。そして、深手を負わせることはできなかったものの、破裏拳流科学忍法 幻影火の鳥を使うスキを作ることに成功する。

破裏拳流科学忍法 幻影火の鳥

破裏拳ポリマーが使用する必殺技。ガッチャマンの使用する科学忍法を破裏拳流でアレンジしたもの。身につけているマントを着火させたまま敵の周囲を高速で回転し、発生させた炎の竜巻で包み込む。さらに、分身と共に空高く飛び上がり、炎をまとった蹴りを食らわせる。ダミアン・グレイとの戦いで使用され、ポシビリティ・ペンシルの力で強化されたスーツを破壊し、戦闘不能に追い込む。

流星キック

新造人間キャシャーンが使用する必殺技の一つ。空高く跳躍し、目標に向けて強烈な跳び蹴りを放つ。その際に脚部が光に包まれ、まるで流星が流れるように見えることから「流星キック」と呼ばれる。新造人間キャシャーンをもとの世界に戻すために、界堂笑がポシビリティ・ペンシルを発動させた際に出現したワルダスターの機械兵士に対して使用された時は、敵の発射した粒子ビームを切り裂きつつ敵の身体を爆散させるほどの圧倒的な威力を発揮した。

電光パンチ

新造人間キャシャーンが使用する必殺技の一つ。左腕に電力を集中させ、勢いをつけて殴りつける。マスミの父親が主催したパーティを襲撃したむささび党に対して使用された時は、直接殴った相手のみならず、殴った際に電気が拡散することで周囲にいた敵を巻き込み、彼らがまとっていた強化スーツが半壊するほどのダメージを与える。ブライキングボスとの戦いでも使用されたが、攻撃を読んでいた彼によって繰り出されたオクトウィンに阻まれ、命中させることはできなかった。

科学忍法 電光竜巻ファイター

新造人間キャシャーンが使用する必殺技の一つ。電力をまとった両手を広げて高速で回転し、電気を帯びた巨大な竜巻を発生させる。ガッチャマンが使用する科学忍法 竜巻ファイターを応用した技で、ポシビリティ・ペンシルの力で現在の世界に渡ったのちに修得したものである。そのため、ブライキングボスとの戦いで使用された時は、かつての新造人間キャシャーンの動きを知る彼にも読まれることはなく、不意を突いて怯ませることに成功する。

パルサー天空蹴り

新造人間キャシャーンが使用する必殺技の一つ。空中で高速回転し、勢いをつけて敵を蹴り上げる。破裏拳ポリマーが使用する天空蹴りを応用した技で、科学忍法 電光竜巻ファイターと同様に、現在の世界に渡ってから修得した技である。ブライキングボスとの戦いで、敵のレーザー攻撃をかいくぐったうえで放たれ、顎を蹴り上げることで大きな痛手を与える。

流星ランサー

新造人間キャシャーンが使用する必殺技の一つ。テックランサーを右腕でつかみ、対象に向けて勢いよく投げつける。テッカマンが振るうテックランサーの一撃に劣らない威力を持ち、ペガスが射出したテックランサーでオクトウィンを引きちぎられたブライキングボスに対して使用された時は、相手の胴体を刺し貫いたうえで壁に張り付け、満足に行動できない状態にまで追い込む。

超破壊光線

新造人間キャシャーンがすべてのエネルギーを消費して使用する最強の必殺技。頭部から光線を放ち、あらゆる物質を量子分解する空間を生み出す。その特性上、いかなる装甲も無力化させることができる。ブライキングボスとの戦いで、決着をつけるために放たれるが、ブライキングボスが時空転移装置を展開したことで開かれた異世界へのゲートと干渉し合い、膠着状態となる。

ボルテッカ

テッカマンが使用する必殺技の一つ。額に埋め込まれているクリスタルから、「フェルミオン粒子」と呼ばれるエネルギーで構成された超高出力のビームを射出する。巨体を誇るヴィーグルを一撃で消滅させたり、パラベラムが発生させた次元ゲートを停止させるなど、一撃で戦況を逆転させるほどの威力を発揮する。その一方で、エネルギーの消費が激しく、乱発することはできない。ただし、新造人間キャシャーンの超破壊光線ほどの威力はないものの、一度の戦いで3発まで使用することが可能。さらに、大回転テックランサーに応用することで敵の意表を突くことも可能としている。これらのことから、切り札として使用されるが多いが、パラベラムが自分たちを閉じ込めるために張った結界を破壊したりと、敵と戦う以外の用途にも利用されることもある。

大回転テックランサー

テッカマンが使用する必殺技の一つ。回転させたテックランサーを上空に飛ばし、そこに向けてボルテッカを撃ち込む。撃ち込まれたボルテッカは、テックランサーが発生させた遠心力に乗って拡散し、周囲に存在する敵をまとめて打ち倒す効果を発揮する。威力はボルテッカに劣るものの、効果範囲が圧倒的に優れており、ワルダスターのバイオモンスターや、アンドロ軍団のドロイド兵程度なら殲滅させるほどの威力を誇る。パラベラムが差し向けたドロイド兵との戦いでは、ガッチャマンが放ったバードランブルや科学忍法 陽炎ストームで怯んだところに放たれ、一気に全滅させてガッチャマンの退路を確保することに成功する。また、ベル・リンとの戦いの時も、かわされたボルテッカをこの技に利用することで、背後から攻撃を命中させることに成功する。

ボルテッカ二段返し

テッカマンが使用する必殺技の一つ。額のクリスタルに大量のフェルミオンエネルギーをチャージし、2発分のボルテッカをほぼ同時に発射する。過剰といえる破壊力が発揮されるうえに、当然ながらエネルギーの消耗も激しい。さらに、発射する際の反動が凄まじいため、使いどころが非常に限られる。パラベラムとの戦いで、彼が暴走させた次元ゲートを止めるために利用される。さらにその際、破裏拳ポリマーに身体を支えられながら使用することによって、反動を軽減させた。

ボルテックブレイクランサー

テッカマンが使用する必殺技の一つ。額のクリスタルからフェルミオンエネルギーをテックランサーにチャージして、上下の刃先に光の刃を生成する。これによって、リーチが大幅に伸びるほか、テックランサーを振り回すことで周囲に展開している敵をまとめて薙(な)ぎ払うことができる。また、大回転テックランサーには、射程こそ及ばないものの、テックランサーにチャージされたエネルギーが尽きない限り利用できることから、持続性はこちらがリードしている。自己暗示によって記憶を封じて「鈴村リン」を名乗ったベル・リンを助けるために使用され、ワルダスターの大軍勢を瞬く間に蹴散らす。

ブラフマーストラ

ラジャ・カーンが王の鎧を利用して繰り出す必殺技。ラジャの生命力を吸い上げ、超新星爆発に匹敵する威力の分子崩壊砲に変換して、王の鎧本体の口から一気に放出する。次元城の中でZに向けて使用され、次元城の壁を貫く。しかし、Zに対してはまったく効果が見受けられず、彼の持つ力の凄まじさをラジャやヒーローたちに実感させた。

オクトウィン

ブライキングボスが使用する必殺技の一つ。右手に仕込まれている鉄球から、複数のチェーン状ロッドを伸ばして攻撃を仕掛ける。攻撃だけではなく、防御にも応用することが可能で、新造人間キャシャーンとの戦いでは、前もって相手の動きを読んでいたことから、オクトウィンを展開して突進を食い止め、彼の放った電光パンチを回避することに成功する。

クレジット

原作

タツノコプロ

企画

タツノコプロ

脚本

小太刀 右京

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