概要
「グレイス=フィールド農園」に所属する11歳の男子。認識番号(マイナンバー)は81194。実はイザベラの息子だが、レイとイザベラ以外は誰もその事を知らない。前髪を左寄りの位置で斜めに分けて、左目が隠れるほど長く伸ばした黒のショートカットヘアにしている。三白眼で、やや目つきが悪い。オジサンからは、その容姿から「片目寝不足」というあだ名を付けられている。
ノーマンに匹敵するほどの知能を持つ天才で、博識な読書家。さらにエマ、ノーマンと共に、テストにおいて「フルスコア」と呼ばれる満点の成績を持ち、三人揃って「グレイス=フィールド農園」始まって以来の天才といわれている。しかし、本当は勉強も読書もあまり好きではなく、「食用児(しょくようじ)」としての自分の価値を最大限上げるために努力を重ねていただけである。
クールで感情の起伏が小さい、シビアな現実主義者で、つねに冷静な判断を下す。そのため非常に頼りになるが、一見近寄りがたくも見える。しかし、エマの言動にツッコミを入れたり、なんだかんだで付き合いがよかったりと、ノリのいい一面もある。
極めて珍しい、知らず知らずのうちに子供の頃の記憶を忘れてしまう「幼児期健忘」が起こらなかった人間で、胎児の頃からの記憶を保持している。そのため自分がイザベラの息子である事にも、「グレイス=フィールド農園」の実態にもいち早く気づき、6歳の誕生日に、イザベラに農園に関する真実を尋ねる。そして、イザベラと取引をし、子供達を裏からあやつり、子供達に不審な動きがあればイザベラに知らせる内通者になる代わりに、自身を12歳まで農園に残す「満期出荷」と、働きの報酬として、農園にはないインスタントカメラやゲーム機、おもちゃといった外の道具を取り寄せてもらっていた。
しかし、この道具は個人的にほしいものではなく、その部品を利用して発信機を壊す装置を作るために集めていたものである。
また、イザベラの内通者となった真意も、自分が逃げるためではなく、内通者という立場を利用しながら、最終的にエマとノーマンを「グレイス=フィールド農園」から逃がすためであった。そして2045年10月12日、エマとノーマンが真実に気づくよう、わざとコニーから「リトルバーニイ」を預かって、あたかもコニーが忘れ物をしたかのように見せかけ、エマとノーマンを門へ向かわせた。
クローネにも指摘されている通り、「グレイス=フィールド農園」を出るまでは、あきらめがやや早いのが弱点であった。判断が早い分、切り捨ててしまうのも早く、脱出前は情報を得るために仲間を見殺しにした事や、連れて行くのが困難な仲間は見捨てようとした事、エマを逃がすために自分の命を捨てようとした事もあった。
しかし、2046年1月15日、脱出に成功してからは考えを改め、仲間達を守りながら、自分自身も必死に生きる事を決意。他者を安易に切り捨てる事も、自分の命を粗末にする事もやめた。身長は150センチ。なお、「グレイス=フィールド農園」においては2034年1月15日生まれとされているが、実際は異なる。
登場作品
約束のネバーランド (やくそくのねばーらんど)
鬼に食べられる運命にある「食用児」の少年少女達が、鬼の支配から逃れ、人間として生きていくために知略を張り巡らせて戦う姿を描いたダークファンタジー。集英社「週刊少年ジャンプ」2016年35号から2020... 関連ページ:約束のネバーランド
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