概要・あらすじ
中学時代に全国優勝の経験もある天才・原村和を擁しつつも、部員不足のために県大会出場が危ぶまれていた清澄高校麻雀部。そこでひょんなことから対局に参加することになった気弱な少女・宮永咲には、点数をプラスマイナス0で終わらせ続けるという、常識外の離れ業を成し遂げる程の麻雀の才能があった。
過去のつらい思い出から麻雀と距離を置いてきた咲であったが、和との出会いを通じて意欲を抱いていき、入部を決意。
咲と和の天才2人を軸に、清澄高校麻雀部は強豪ひしめく長野県大会を勝ち進んでいく。
登場人物・キャラクター
染谷 まこ (そめや まこ)
広島弁とメガネがトレードマークの清澄高校麻雀部の2年生。咲達一年生が入部してくるまで、久と一緒に麻雀部を支えてきた。麻雀は染め手(一種類の牌で構成された形)を得意とし、実家が麻雀喫茶という仕事柄、記憶してきた様々な対局を自分の手に活かすことを得意とする。
龍門渕高校 (りゅうもんぶちこうこう)
『咲 -Saki-』の登場組織。長野県に所在する高校で、龍門渕透華の祖父が理事長を務める。麻雀部は以前から県内でも強豪として知られていたが、1年前に透華が「従姉妹の天江衣の友達になれる人物」という視点で自らスカウトしたメンバーを引き連れ、旧部員たちを殲滅し乗っ取る形で現在の新体制へと切り替わった。 新体制で参加した前年度のインターハイ県予選団体戦では、メンバー全員が一年生にも関わらず、当時長野県内最強と言われた風越女子高校を圧倒しての優勝を成し遂げている。
池田 華菜 (いけだ かな)
風越女子高校の2年生で、麻雀部の大将を務める少女。高打点を叩き出す高火力型の雀士で、校内ランキング2位の実力を持つ。麻雀部部長である福路 美穂子のことを心底から敬愛しており、3年生である美穂子にとっては最後の大会となるインターハイへ向けて、熱い闘志をみなぎらせている。
風越女子高校 (かぜこしじょしこうこう)
『咲 -Saki-』の登場組織。長野県に所在する高校で、福路美穂子や池田華菜が在籍している。インターハイ県予選団体戦において一昨年まで6年連続の優勝を成し遂げ、連続年度優勝記録を保持するなど長野県内でも屈指の麻雀強豪校として知られており、前大会にて龍門渕高校に奪われた王座の奪還を狙う。
福路 美穂子 (ふくじ みほこ)
風越女子高校の3年生で、麻雀部の部長および先鋒を務める少女。左目が茶、右目は青のオッドアイであるが、普段は左目のみを開けている。優しく面倒見の良い性格で部員全員から慕われており、競技面においてもオーソドックスな打ち方ながら、校内ランキング1位を獲得する実力の持ち主。 勝負所になると普段閉じている右目を開き、その状態下においては相手の手牌をも含めた場全体を完璧に推察・把握する能力を発揮する。
清澄高校 (きよすみこうこう)
『咲 -Saki-』の登場組織。長野県にある公立高校で、男女共学。元々麻雀部は長らく廃部寸前という惨状であったが、新1年生の原村和、片岡優希、そして遅れて宮永咲が入部したことにより、女子団体戦へのエントリーが可能となる。 そして開幕したインターハイ県予選団体戦では、咲を筆頭に才能豊かな1年生を中心に据え、躍動。難なく決勝まで駒を進めていく。
須賀 京太郎 (すが きょうたろう)
清澄高校の1年生で、麻雀部唯一の男子部員。競技歴は浅く、役だけはなんとか覚えた程度。宮永咲とは中学時代からの幼なじみで、麻雀から距離を置いていた彼女を麻雀部へと勧誘した。スタイルやルックスの良い女性に目がなく、その両方を持ち合わせる原村和に対して好意を寄せている。
東横 桃子 (とうよこ ももこ)
鶴賀学園高等部の1年生で、麻雀部の副将を務める少女。学内で開催されたネット麻雀に参加したところ、その腕を見込んだ加治木ゆみからの熱烈なスカウトを受け、麻雀部へと入部した。ゆみから「影の薄さ金メダル級」と評されるほど存在感が薄いが、麻雀においてはその特徴を活かした独自の打ち回しで相手を翻弄し、「ステルスモモ」の異名を持つ。 影の薄さは自覚するところであり、そのため自らの存在を見つけてくれたゆみのことを強く慕っている。
龍門渕 透華 (りゅうもんぶち とうか)
龍門渕高校の2年生で、麻雀部の部長および副将を務める少女。才色兼備のお嬢さまで、龍門渕高校の理事長を祖父に持つ。極度の目立ちたがり屋であり、それゆえマスコミにもてはやされている原村和に対して、強い対抗意識を抱いている。 競技面においては長野県内でも屈指の理論派の打ち手として知られ、財力と人一倍の努力で得た理論を駆使した勝負を展開するが、時として目立つことを優先しそのスタイルを捨てることも厭わない。
片岡 優希 (かたおか ゆうき)
小柄な身体と明るく豪快な言動、「～だじぇ」などの独特の喋りが特徴的な清澄高校麻雀部の1年生。メキシコ料理のタコスが大好物で、原村和とは中学時代からの友達でもある。麻雀はスピード重視の速攻スタイルを得意としており、東場では驚異的な強さを誇るが、南場に入ると集中力が続かず失速しがちという欠点を抱えている。
鶴賀学園高等部 (つるががくえんこうとうぶ)
『咲 -Saki-』の登場組織。長野県に所在する中高一貫校の高等部で、麻雀部は加治木ゆみと蒲原智美により2年前に創部されたばかり。そのため過去に団体戦に出場した経験もなく、完全に無名と言える存在であったが、インターハイの県予選では決勝まで上り詰める躍進を見せる。
宮永 咲 (みやなが さき)
普段はドジで泣き虫で内気な読書好きの少女だが、麻雀では自分の点数を勝ちでも負けでもないプラスマイナス0に収める点数計算能力や、ポン・カンといった鳴きで流れを変えたり嶺上開花を決めるなどの驚異的な打ち筋で、対戦相手を圧倒する。 自分のせいで母や姉・宮永照が別居することになったと思っていたために麻雀と距離を置いていたが、原村和との出会いを切っ掛けに、再び麻雀に打ち込み始める。
原村 和 (はらむら のどか)
年齢離れした巨乳とツインテールがトレードマークの清澄高校麻雀部の1年生。麻雀ではオカルト的なものを一切信じない理論派の打ち手で、中学生の時にはインターハイ個人戦での優勝経験もあるため、周囲からは注目を集めている。 当初は麻雀嫌いを公言する咲と対立したが、彼女の家庭での事情を知った後は、共にインターハイを目指す良き友達となる。
蒲原 智美 (かんばら さとみ)
鶴賀学園高等部の3年生で、いつも笑い声の絶えない少女。1年生の時に加治木ゆみを誘い、麻雀部を設立した。麻雀部では部長および中堅を務めているが、周囲からはしっかり者のゆみが部長であると誤解されることが多く、また智美自身もその状況を望んで受け入れている。
加治木 ゆみ (かじき ゆみ)
鶴賀学園高等部の3年生で、麻雀部では大将を務める少女。クールな雰囲気を漂わせながら部を取り仕切るしっかり者であるが、内には熱い情熱を秘めている。1年生の頃に蒲原智美とともにカード麻雀に興じ、この出来事をキッカケとして2人で部を設立したことで麻雀を始めた。 それゆえ麻雀歴は2年と浅いが、冷静沈着で異常な状況にも対応する高い実力を持ち、持ち前のカリスマ性も発揮してチームを引っ張っていく。
竹井 久 (たけい ひさ)
廃部寸前だった清澄高校麻雀部を立て直した3年生。部では部長を、学校では学生議会長(いわゆる生徒会長)を務めている。とらえどころの無い飄々とした性格の持ち主で、麻雀でもセオリーを無視した打ち筋を混ぜながら相手を翻弄する。
天江 衣 (あまえ ころも)
龍門渕高校の2年生で、麻雀部に所属する少女。出身や経歴などの詳細は謎につつまれており、外見的には赤いヘアバンドが特徴的な幼い容姿をしている。一方で、麻雀においては2年連続で強豪龍門渕高校の大将を務め、前年度のインターハイでは最多獲得点数記録を樹立。 その風貌から受ける印象とは裏腹に確かな実力を持っており、「牌に愛された子」との異名まで持つ。場を支配する能力を有しており、そこから繰り出される海底撈月の役は彼女の代名詞として知られている。
クレジット
原作
咲-Saki- (さき)
小林立の代表作で、後に多数の派生作品が作られる「咲-Saki-」シリーズの1作目。清澄高校麻雀部に所属する宮永咲、原村和、片岡優希、染谷まこ、竹井久が全国高校生麻雀大会県予選に出場。ライバルの強豪校・... 関連ページ：咲-Saki-
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