天野 雪輝

桜見中学校に通っている、中学2年生の少年。愛称は「ユッキー」。昔から周囲とあまり交流せず、「傍観者」として過ごしてきたため、学校ではやや浮いている。ダーツ投げが得意で、自室で運試しに毎日投げるだけでなく、ポケットには矢を忍ばせている。携帯電話に日記をつけるのが日課になっており、傍観者目線で周りの出来事が記録されている。母親の天野礼亜が家にほとんど帰らないため一人で過ごす事が多く、平凡な暮らしをしていたが、ある日、空想の存在として接していたデウス・エクス・マキナによって未来日記を与えられる。当初は便利な予知能力装置のように思って喜んでいたが、のちに同級生の我妻由乃と接触し、デウスによるサバイバルゲームの参加者(日記所有者)の一人「1st」として、生き残りを賭けた戦いに身を投じる事となる。由乃からは強い好意を寄せられており、日記所有者となる前から執拗なストーカー行為を受けていた。しかしサバイバルゲームの中で、由乃から助けられる事が幾度もあり、また彼女の少女らしい面を見るうちに、その献身的な愛情に応えようとするようになる。反面、目的のために周囲の人間を巻き込む事を厭わない由乃に危機感を抱いたり、隠し事をしていると疑ったりと、その思いは非常に複雑な感情となっている。また、我妻家に訪れた際に由乃が隠していた部屋の襖を開け、そこに転がっていた3体の白骨死体を発見する。これは世界の未来を大きく変えるほどの大きな出来事になっており、因果律を曲げる存在としてデウスにも一目置かれるようになる。一時は自分を監禁した由乃と決別するものの、戦場マルコ達との戦いで再びコンビを組むようになる。所有する未来日記は「無差別日記」で、周囲の未来の出来事が無差別に記されており、情報量はかなり多く、サバイバルゲームにおいても有利な点が多い。ただし、もともとつけていた傍観者目線の日記がベースになっているため、天野雪輝自身の出来事は書かれておらず、危険や不利につながる事もある。この点は、雪輝の行動や状況が記されている由乃の「雪輝日記」と連携する事で、情報を補っている。また、あくまで雪輝目線の情報であるため、雪輝自身の認識や解釈が間違っている場合など、表示される情報は必ずしも正しいとは限らない。周囲と交わらずに過ごしていたものの本心では友人がほしいと思っており、日野日向と知り合ったのをきっかけに、積極的に友人を作ろうとするようになる。基本的に臆病で弱気だが仲間思いな面があり、仲間を助けるために情熱を見せる事もある。当初は神を目指しておらず、生き残るために戦っていたが、両親を亡くしてからは、神となる事で両親を生き返らせるため、サバイバルゲームの勝者を目指すようになる。これ以降、躊躇していた殺人や犯罪行為も積極的に行っているが、あくまで自分達が殺した人間も生き返らせるという前提で行動している。しかし神になっても死者を完全に生き返らせる事はできないと知り、由乃の正体を知って戸惑うものの、由乃と世界を救おうとする。名前の由来は、ローマ神話の主神「ユピテル」。