東 鉄也

ポシビリティ・ペンシルの力に引かれて異世界からやってきた少年。新造人間キャシャーンの仮の姿。機械の身体であるために食事を必要としないが、動力となる太陽エネルギーを補充するため、充電および変圧を定期的に行う必要がある。年齢は不明だが、界堂笑より一回りほど年下といった風貌で、笑からは姉のように振る舞われている。幼さを残す外見とは裏腹に、四人のヒーローの中ではもっともクールな性格の持ち主。一方で、鷲尾健に皮肉を飛ばしては、大人げないケンカに発展することもある。その出自は、父親の「東光太郎」により、人の脳を司る意識そのものをロボットのOSとして利用するように改造されて誕生したアンドロイド。元の世界で、兄弟機でありながら人類に反旗を翻したブライキングボス率いるアンドロ軍団と戦い、やがてブライキングボスを撃破する。その結果、自らの目的を失っていたが、やがて笑の住む世界へと呼び出される。同じアンドロイドであるアンドロ軍団と戦うことに心を痛めており、一見平和に見える異世界に召喚されたことをきっかけに、二度と戦わないことを密かに志す。同様に召喚されたほかのヒーローたちと異なり、子供のうえに人間とは違う機械の身体を持つため、社会に触れることもできないまま、渋谷の街をさまよっていた。そこで偶然笑と出会い、なし崩し的に世話になる。そのことに強い恩義を感じ、やがて渋谷が断続的に事件に巻き込まれるようになると、彼女を守ることを自らの使命と定め、戦いに身を投じる決意を固める。それからは、笑と歳が近いことを利用して、制服を着てつねに彼女のそばに控え、ボディガードの役割を果たすようになる。また、笑や健をはじめとしたヒーロー仲間たちとの交流や、愛犬であるフレンダーとの再会によって次第に感情豊かになっていき、笑だけでなく、身の回りの人々や世界そのものに愛着を抱くようになる。ある事件がきっかけでブライキングボスが復活すると、本能から彼に強い敵意を向ける。さらに、笑や鎧武士、南城二を異世界に飛ばされて動揺するが、健の機転によって三人を救出すると、ブライキングボスに仲間になるように誘いかける。最終的には決裂し、最後の力を振り絞って彼を倒すが、最後に互いを兄弟として認め合う。その後、Zから離反したラジャ・カーンの故郷を笑と共に訪れる。そして、彼や笑の生い立ちを知ると、改めて笑を守る意思を確固たるものとして、彼女やラジャ、ヒーローたちと共に、Zとの最終決戦に臨む。