森ノ目 榀子

森ノ目 榀子

イエスタデイをうたって(漫画)の作品登場人物。読みは「もりのめ しなこ」。

登場作品
イエスタデイをうたって(漫画)
正式名称
森ノ目 榀子
ふりがな
もりのめ しなこ
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概要

石川県金沢出身。幼いころから、早くに母親を亡くした幼なじみの早川湧早川浪兄弟の面倒を見るため早川家に出入りし、家事の手伝いなどをしていた。そうしたうちに兄の湧に恋心を抱くようになる。しかし生まれつき身体が弱かった湧は高校3年生のときに死去してしまう。その後、大学進学のために上京。

魚住陸生と同じグループで仲良くなるが、湧との過去があったためにその後、男性と付き合うことはなかった。大学卒業時に陸生から告白されそうになるが、気配を感じてやんわりとそれを封じた。大学を卒業するといったん就職のため金沢に戻るが、5か月後に東京で十泉高校の非常勤職員のくちを見つけて再び上京、陸生と再会して友達付き合いも再開。

野中晴が十泉高校在籍時に副担任だったが、晴がバイトをしていた件で学校から咎められ中退してしまった際に力になれなかったことを気に病んでいた。あるとき、自分自身にけじめをつけようとした陸生から告白され、「友だちでいたい」と返答。のちに陸生から「関係を断つことはしないが、単なる友だちにはなれない。

とはいえ榀子を困らせるつもりはないので友だちのように振る舞うが、自分が好きでいることは変わらない」ということを聞かされ安堵する一方、陸生を都合よく扱っているのではないかと思い悩むように。時を同じくして浪が父親の転勤に伴い上京、十泉高校に編入してくる。

浪からは真っ直ぐな好意を向けられるものの、榀子にとって浪は弟のようなものであり、また自分への想いは浪が成長すれば自然とほかに向かうだろうと考え、つねに軽く躱す。そうやって陸生と浪からの気持ちを知りながら関係を続けるうちに、自分は湧との過去を言い訳にしているだけだと思うようになり、悩んだ末に陸生と恋人関係に。

しかし恋人になっても身体的接触には抵抗があり、キスすらできずにいた。また陸生と付き合い始めたことを浪に伝えることはせず、優しい口調ながら陸生に非難されるが、いざ浪を前にすると話ができない。そうしているうちに陸生と一緒にいるところを浪に目撃されてしまう。浪を傷つけたと後悔すると同時に、浪が莉緒という女性と同棲しはじめたことを知り激しく動揺。

陸生との関係もぎくしゃくしはじめる。ちなみに陸生と付き合い始める前、男性と付き合った経験がないことを知った同僚女性教員とその友人のあいだで、森ノ目先生の操を守る会が結成された。なおキャラクターの性格に大きな変化が見られ、初期は凛々しさとアンニュイさが同居している人物として描かれていたが、次第に女性らしさが前面に押し出されるようになる。

関連人物・キャラクター

早川 湧 (はやかわ ゆう)

故人。早川浪の兄で、家が隣同士だった森ノ目榀子の幼なじみでもある。生まれつき心臓に欠陥があったため病弱。榀子にはつっけんどんな態度を示してばかりだったが、心の底では互いに深く結ばれていた。しかし高校3年時、症状が悪化し病没してしまう。死後も榀子の心の大きな部分を占め、ある意味において彼女の行動を縛り続けることになる。

早川 浪 (はやかわ ろう)

石川県金沢出身。森ノ目榀子の幼なじみで、早くに母親をなくしたため早川家では食事の世話を榀子に焼いてもらっていた。早くから榀子のことを思い続けているが、兄の早川湧と榀子の関係を特別なものと捉えている。湧が高校生のときに死去したのちも榀子が湧に縛られていることを知るが、浪の榀子への気持ちはずっと変わらなかった。 のちに榀子が東京の十泉高校に職を得るようになると、父親の転勤に伴い上京し十泉高校に編入。そこで榀子と親しくする魚住陸生の存在を知り、敵視するように。幼いころから絵が上手で、それが唯一湧に優っているところだったため、進路に美術大学を志望。 高校2年時から美術予備校の関東美術学院に通い始める。現役時は不合格に終わるが、一浪ののちに美大に合格した。美大でモデルを務める年上の女性・莉緒と知り合い、親しくなる。そんなとき榀子が陸生と付き合い始めたことを、一緒にいるところを目撃したことで知ってしまう。榀子が陸生を選んだことはもちろん、それを隠されていたことに傷つく。 やるせない気持ちを抱えた浪が頼ったのが莉緒で、ふたりはそのまま同棲を開始。その後、帰国子女だった莉緒が母親のいるイタリアに戻ることになり、一緒に行かないかと誘われ、思い悩む。

野中 晴 (のなか はる)

もともとは十泉高校の生徒だったが、校則で禁止されている飲食店でのバイトが学校に発覚して停学となり、そのまま中退した女性。ただし、バイトの一件は中退の直接の原因ではないと本人が述懐。その後は、MILK HALLというバー兼喫茶店でウェイトレスのバイトをしている。両親は離婚し母親に引き取られたが、母親の旧姓・秋本ではなく野中姓を変えなかった。 実家を離れ、母方の祖父が遺した一軒家で怪我をしたカラスのカンスケと暮らしている。中学生だったある日、本命大学の受験に向かう魚住陸生に遭遇し、なぜか心を奪われてしまう。その後、何度か陸生を見かけたことはあったが一度も接触することはなかった。 しかし5年にわたり想いを寄せ続け、偶然コンビニでバイトをする陸生に気づき、陸生が自身が飼うカラスのカンスケに餌付けをしていたところに声をかける。陸生に榀子という想い人がいることを知るがそれでも構わないので待ち続けると告げ、また十泉高校在籍時の副担任でもあった榀子には宣戦布告(ただし晴と榀子の普段の関係は良好)。 積極的に陸生にアプローチするも、女性として扱われることは少ない。のちに陸生と榀子が付き合い始めたことを知り、かつて「それでも構わない」といった手前、陸生に祝福の言葉をかけるがショックを隠しきれなかった。それと相前後して、MILK HALLのお得意様である美術予備校・関東美術学院で講師を務める雨宮から好意を寄せられるように。 優しく紳士的に接してくる雨宮に気持ちが揺れ動くが、それでもやはり陸生への想いは消えなかった。いっぱいいっぱいになった晴は、周囲に行き先を告げずに祖母が住む地方へと向かうのだった。

登場作品

イエスタデイをうたって

大学を卒業するがフリーターを選択した魚住陸生、5年前に偶然出会った陸生に想いを寄せ続ける野中晴、亡くなった幼なじみにとらわれ続ける森ノ目榀子、そんな榀子の想い人の弟で榀子に恋焦がれる早川浪。この4人と... 関連ページ:イエスタデイをうたって

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