楢鹿高校

拝ヒロシが迷い込み転学することになった。正式名称は「楢鹿高等学校」で、1年制のために生徒の大半は新入生となっている。卒業するだけで大学に通うことなく官僚への道が開けることや、試験を受けずに国家公務員資格が得られるなど、破格の待遇が用意された超エリート校としても有名。入学には学力などは関係なく、「空の島が見える少年少女」という謎の入学条件が定められている。しかし、大半の者には空の島が見えないうえ、待遇のよさに反してあらゆる意味で胡散臭いことから、空の島が見えない者は冗談や噂程度に受け取っていることが多い。一般的な広報活動などが行われているものの、実際に卒業した者がいるのかも不明で、そもそも本当に学校として存在しているのかと疑われるほどに、あいまいな存在である。校内で何をやっているかは世間から知られていないが、実態は文字を与えられた生徒たちが神蝕と戦う生き残りを懸けたサバイバルを強要されるという、非人道的な行為が日常的に行われている。卒業後の特典や恵まれた待遇も、数々の試練とサバイバルから生き残って「卒業できれば」の話であり、在学中にあっさり命を落とす生徒も少なくない。全寮制となっており、一度校門をくぐると一部の例外を除いて、卒業するか死亡するまでは、校外に出ることはできない。一方で生徒の衣食住は手厚く保障されており、特に学食の料理は高級でおいしいと好評。寮は二人部屋だが神蝕でルームメイトが死ぬことも珍しくないため、一人で住んでいる生徒も多い。入学後は文字の獲得に必要な辞書や筆記用具と共に制服が支給されるが、大半の生徒は私服を着用するなど、自由に行動している。