概要・あらすじ
女子カーリングの選手である二風谷直歩は、北海道でオリンピックを目指していた。しかし、完璧主義でキレやすい彼女は、周囲とトラブルになりがちで、カーリング協会への苦情が相次ぐ。そして直歩は、ついに協会を除名処分になってしまう。しかし、一つだけ彼女が選手に復帰できる方法があった。それは、カーリングの普及活動に成功すること。協会がつけた条件は、カーリングが行われていない地域で、強力なチームを排出すれば、除名処分が解除されるというものだった。そして一年後。直歩は沖縄県南風原町にたどり着く。そこには県で唯一のスケート場を持つ、スポーツワールド「サザンヒル」があるのだ。なんとかここでカーリングチームをつくりたいと考えた直歩は、サザンヒルアイスアリーナ部門部長の根間実に接触して協力を求める。根間は、赤字部門のアイススケート施設の立て直しを上司から命じられていたが、予算はゼロ。とてもじゃないが、沖縄県でのカーリングチーム設立は無理だと思われた。しかし、南風原町に転入までした直歩の熱意に押され、根間もカーリングチーム設立を決意。高校野球部の後輩で便利屋をやっている伊波辰平、その弟の羊平、サザンヒルでアルバイトをしている比嘉淳を招集。リンクの改造作業の労働力兼カーリングチームメンバーとして、彼らを直歩に紹介する。女子チームをつくるつもりだった直歩は面食らうが、やむを得ず男子チーム結成を覚悟する。こうして直歩の第二のカーリング人生、そして沖縄カーリング時代の幕が開けた。
登場人物・キャラクター
二風谷 直歩 (にぶたに なほ)
北海道でオリンピックを目指していた女子カーリング選手。スラリとした体型と団子ヘアが特徴の美女。完璧主義者で、手抜きプレイを許さないため、仲間から孤立し、チームを転々とする。そのキレやすい性格が災いし、協会に苦情が殺到したため、除名処分をくらう。カーリングの普及に成功することを協会復帰の条件として提示されたため、沖縄県南風原町を訪問。県唯一のスケート場「サザンヒル」を拠点に、男子カーリングチームのコーチとして活動することになる。
伊波 辰平 (いは たっぺい)
沖縄県南風原町で便利屋を営む青年。年齢は24歳で、リーゼントが特徴。高校時代は野球部に所属し、大学からスカウトされるほどの成績を残す。しかし、17歳で親を亡くしたため、便利屋で食べていくことを決意。以来、無気力で夢を持たないリアリストになった。野球部の先輩である根間実に誘われ、沖縄初のカーリングチームの一員になる。
比嘉 淳 (ひが あつし)
沖縄県南風原町のスポーツワールド「サザンヒル」でアルバイトをする青年。伊波辰平の同級生で、同じく高校野球部出身。長身で不気味な顔をしていて単純な性格。不器用で覚えは悪いが、ポテンシャルは高い。中学生の時は満足にボールを投げることもできなかったが、ひたすら投げる練習だけを行い、高校1年生の春大会でエースになった。150キロメートル超えの速球を武器に、優勝までの全5試合を完封勝ち(うち3試合はノーヒットノーラン)という快挙を打ち立てる。野球部の先輩である根間実に誘われ、沖縄初のカーリングチームの一員になる。
根間 実 (ねま みのる)
沖縄県南風原町のスポーツワールド「サザンヒル」アイスアリーナ部門部長。少し太めの体型と無精髭が特徴の男性で、伊波辰平や比嘉淳の野球部の先輩。「サザンヒル」の赤字部門アイススケート場の立て直しを考えていたところへ、沖縄でカーリングチームをつくりたいという、二風谷直歩の相談を受ける。その熱意に押され、辰平や淳を招集し、カーリングチームづくりに協力する。
書誌情報
南風原カーリングストーンズ 8巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2020-06-30発行、 978-4098606368)
第2巻
(2020-08-28発行、 978-4098607020)
第3巻
(2020-12-25発行、 978-4098607976)
第4巻
(2021-04-30発行、 978-4098610273)
第5巻
(2021-08-30発行、 978-4098611362)
第6巻
(2021-12-28発行、 978-4098612123)
第7巻
(2022-04-28発行、 978-4098613069)
第8巻
(2022-08-30発行、 978-4098614011)