概要・あらすじ
父を殺した義眼の男を追っている 紅流柔術の使い手・紅三四郎は、手がかりを求めて猫魔が岳に向かう。そこで三四郎を待っていたのは、恐るべき猫魔の柔術だった。死闘の末、猫魔の頭領を倒した三四郎だが、依然として手がかりはつかめなかった。そんな三四郎の前に、新たなる敵・黒眼帯の男が現れる。
登場人物・キャラクター
紅 三四郎 (くれない さんしろう)
紅流柔道の使い手。赤い柔道着を着用する。決闘の末に父を殺した義眼の男を追っている。猫魔が岳では猫魔の柔術と対戦。その中で秘伝・車投げを会得。その後、道場破りをしながら手がかりを探すうちに、タイ式ボクシングを使う黒眼帯の男と闘い敗れる。黒眼帯の男が秘密を握ると考えた三四郎は、キックボクシングの英雄・沢村忠に弟子入りを志願するのであった。
義眼の男 (ぎがんのおとこ)
紅三四郎の父と決闘を行い、死に至らしめるが、その際、義眼をえぐられて失う。その後も、三四郎を猫魔が岳におびき寄せるなど、何かを企む様子を見せる。黒眼帯の男によれば、「タイ式ボクシングのチャンピオン」がその正体とされているが、真相は定かではない。
まゆみ
育てていた花を紅三四郎が荒らしたことがきっかけで知り合う。植物に詳しく、猫魔が岳ではマタタビの謎を見破った。三四郎を追いかけて猫魔が岳に行って手助けをしたり、破れたシャツを新調してあげたりと、なにかと世話を焼いている。
五郎 (ごろう)
まゆみの弟。姉と一緒に花を売って生活している。紅三四郎をあにきと呼んで慕っている。三四郎が黒眼帯の男に敗れた時は、倒れている三四郎をおぶって運ぼうとした。ハンチング帽がトレードマーク。
沢村 忠 (さわむら ただし)
有名なキックボクサー。黒眼帯の男の手がかりを求めてジムにやってきた紅三四郎を一蹴。武道の心得をたたき込む。以後は特訓に付き合ったり、アドバイスを送ったりして、三四郎に協力している。実在のキックボクサー・沢村忠氏がモデル。
渋川 竜之介 (しぶかわ りゅうのすけ)
柔道家。講道館三羽がらすの一人に数えられるほどの猛者だったが、勝負に勝つことがすべてと思い込み、猫魔流を作って猫魔が岳に本殿を構えた。義眼の男に頼まれて三四郎をおびき寄せた。
渋川 マモル (しぶかわ まもる)
渋川竜之介の息子。猫魔が岳にいる父親を連れ戻すために、山伏の格好をして山に潜入した。途中、紅三四郎と出くわして闘うが、本殿に着いてからは三四郎とともに父親を説得しようとする。
黒眼帯の男 (くろがんたいのおとこ)
道場破りをしているところで紅三四郎に出くわし、三四郎を倒す。沢村忠と闘うつもりでいたが、三四郎が沢村の代わりに闘うこととなり、城ヶ島で再戦する。終始、三四郎を圧倒していたが、土壇場で三四郎が繰り出した空中二段蹴りに敗れる。
ロチャイノ
タイ式ボクシングの選手。タイで3人しか使えないと言われるろっ骨折りをマスターしている強者。沢村忠とリングで闘い判定負けを喫する。一方で、変装して革命グループを名乗り、資金稼ぎとして列車を襲撃したりしている。
集団・組織
渋川流柔術 (しぶかわりゅうじゅうじゅつ)
『紅三四郎』に登場する柔術の流派。江戸時代、将軍徳川家光の前で行われた寛永御前試合で、竹内加賀之助を破った渋川伴五郎を祖とする。得意技は車投げ。なお、紅三四郎は後に渋川流の直系・竜之介と闘い、その最中に車投げを会得している。実在の渋川伴五郎および彼の興した渋川流柔術がモデル。
その他キーワード
猫魔の柔術 (ねこまのじゅうじゅつ)
『紅三四郎』に登場する格闘術。猫に似た柔軟さと跳躍力、闘争性を備えた格闘術で、会得した者はまるで猫のようなネコ男と化す。ネコ男は相手に付いたマタタビの匂いを嗅ぐことによって、攻撃性、残虐性が増すが、逆にマタタビの匂いが薄れると大人しくなってしまう。猫魔が岳に本殿を構える。
回転二段蹴り (かいてんにだんげり)
『紅三四郎』に登場する技。タイ式ボクシングを使う黒眼帯の男の必殺技。相手に最初の蹴りを入れると同時に宙返りし、回転の勢いをつけて後ろ蹴りを入れる。紅三四郎は一度はこの技に敗れたが、沢村忠との特訓で克服している。
紅流空中二段蹴り (くれないりゅうくうちゅうにだんげり)
『紅三四郎』に登場する技。紅三四郎の必殺技。相手の足首を持って膝蹴りを加えた後、もう一方の脚で相手の顎を蹴る。この技で三四郎は黒眼帯の男と、ロチャイノを破っている。
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