概要・あらすじ
第62代北斗神拳伝承者の霞拳志郎は、かつて上海で残酷非道な秘密結社紅華会を壊滅寸前まで追い込んだことがある。それにより朋友(友人)の潘光琳が総帥である秘密結社青幣(チンパン)が黒社会を仕切っていた。
だが霞拳志郎が帰国後、紅華会が反撃。潘光琳や潘玉玲は行方不明となっていた。そのことを知った霞拳志郎は上海に戻り、紅華会の幹部たちや拳士たちと戦っていく。
登場人物・キャラクター
霞 拳志郎 (かすみ けんしろう)
一子相伝の暗殺拳である第62代北斗神拳伝承者。かつては一人で上海の秘密結社紅華会を壊滅寸前まで追い込んだことがあり、閻王とも呼ばれている。日本の東和女子大で講師を務めていたが、かつて過ごした上海で、朋友たちが悪人に苦しんでいることを知り、再び上海に渡る。
潘 玉玲 (はん ぎょくれい)
霞拳志郎の恋人で、潘光琳の妹。紅華会により殺されたと思われていたが、実は芒狂雲により記憶を奪われた後に、李秀宝という名で馬賊の頭目となっていた。そのことを知った霞拳志郎は、彼女と日本軍との交渉の通訳として近づく。
潘 光琳 (はん こうりん)
霞拳志郎の朋友で、潘玉玲の兄。秘密結社青幣の総帥。紅華会により殺されたと思われていたが生きており、呉東来により執拗な拷問を受けていた。助けだした霞拳志郎に腐った脚を切り落とされ、「生き残れ」と促される。
北大路 剛士 (きたおうじ たけし)
北大路財閥の総帥で、東和女子大の創始者。講師でもある霞拳志郎と親交がある。
霞 羅門 (かすみ らもん)
霞拳志郎の弟。後に第63代北斗神拳伝承者のリュウケンとなる。
愛新覚羅 溥儀 (あいしんかくら ふぎ)
清朝最後の皇帝で、満州国の皇帝。暗殺に脅えており、自分を守ってくれる北斗神拳の伝承者の行方を探すよう部下に命令する。
李 永健 (り えいけん)
霞拳志郎と縁が深い組織青幣に所属しており、愛新覚羅溥儀の毒見役。日本で霞拳志郎に会い、上海が紅華会の手に落ちて、青幋の仲間たちが皆殺しにあったことを伝えて息絶える。
呉 東来 (ご とうらい)
紅華会の4番頭。かなりの女優好きで、楊美玉にも入れ込んでいる。芒狂雲を側に従えている。霞拳志郎の話題になると激昂して、「首はいつ届く?」と周囲の者に聞く。
黄 西飛 (こう せいひ)
紅華会の3番頭で、上海を牛耳っている。かつて霞拳志郎により大怪我を負わされたが、サイボーグとなって復活。上海でジャン・カルネの誕生パーティーを開き、山積みの金銀札束を見せる。
田 学芳 (でん がくほう)
紅華会の新しい3番頭。鋼鉄のカツラを装着しており、誰よりも早く雨を感じることができる。
ジャン・カルネ (じゃんかるね)
上海の、フランス租界巡査総長。紅華会と組んで、青幇の所属員の虐殺に加担する。
大原 幸代 (おおはら ゆきよ)
東和女子大の学長。寛容な性格で霞拳志郎のことを見守る。
金藤 政夫 (こんどう まさお)
東和女子大の教頭。霞拳志郎を嫌っているが、ひどい目に遭うことが多い。
金 克栄 (きん かつえい)
愛新覚羅溥儀を護衛する近衛隊の第1隊隊長。八極拳の使い手で、「河北の拳侠」の異名を持っている。かつて拳力比べで引き分けた霞拳志郎に再び挑むが敗れる。
葉 (よう)
青幇の幹部のひとりで、潘光琳の片腕。「二丁拳銃の葉」と呼ばれている。伊達男だったが、紅華会による処刑により全身に大やけどを負い、包帯だらけの姿になっている。その姿を見た霞拳志郎は葉に成り代わり、紅華会の処刑遊戯に参戦する。
ゴラン
紅華会の新7番頭。紅華会の処刑遊戯で、霞拳志郎と対決する。
楊 美玉 (やん びぎょく)
上海を代表する女優で、潘光琳のかつての恋人。紅華会の幹部の行方を探すため会いに来た霞拳志郎に拳を見舞い、霞拳志郎が上海を去った後に残された女たちの思いを語る。
芒 狂雲 (ぼう きょううん)
北斗孫家拳の使い手で、霊王と呼ばれている。元北洋軍閥の章元帥の依頼を受け、呉東来の護衛をしている。霞拳志郎と死闘を繰り広げ、敗れた際に「玉玲は生きている」と告げる。
シャルル・ド・ギーズ (しゃるるどぎーず)
北斗孫家拳の使い手で、上海浄化を求めるフランス本国の命を受けたフランス陸軍情報武官。青幋に協力しており、楊美玉を救出する。その後、自分が利用されたことを知り怒り狂う芒狂雲と対決する。
張 太炎 (ちょう たいえん)
北斗曹家拳の使い手。上海に馬賊の大群を呼び寄せて混乱に陥れようとする。秘奥義「爆龍陽炎突」を駆使して、霞拳志郎と死闘を繰り広げる。
謎の老人 (なぞのろうじん)
ときどき霞拳志郎の前に現れて運命を問う老人。
クレジット
原作
蒼天の拳 (そうてんのけん)
原哲夫の代表作『北斗の拳』の過去にまつわるエピソードを描いたバトル漫画。超人的な戦闘力を持つ拳法家の霞拳志郎が、友のために数々の猛者と拳を交えていくという、漢の生き様が熱く爽快に描かれていく。ただし、... 関連ページ:蒼天の拳