概要・あらすじ
宇宙人の侵略によって汚染された地球では特別な力を持った怪人たちが暴れ回っていた。その怪人たちを退治するために立ち上がったのが、怪人たちと同じように特殊な力を持ったヒーローたちだった。いつもは一般人として過ごしているが、有事の際にはヒーローとして、一般市民を守るために立ち上がる。北鹿酉里と北鹿海鵬の姉妹は、そんな世界を守るヒーローたちの相談に乗る地球防衛軍・確陸支部・第6部隊兼相談課に所属している。
相談課には毎日のように多種多様なヒーローたちが相談に訪れる。ヒーローである未練を棄てられない者、同情のあまり敵を見逃してしまう者、訳あってヒーローを辞めてしまった者。そんな彼らの悩みを解決するため、今日も北鹿姉妹は奮闘する。
登場人物・キャラクター
北鹿 酉里 (きたじし ゆり)
地球防衛軍・確陸支部・第6部隊兼相談課に所属している15歳の女子高生。北鹿海鵬の妹。イラストを描くのが得意で、その腕前はホワイトボードを使って姉にヒーローを説明する時に役立っている。かつては史上最強のヒーロー「リリィキュアル」として活躍していた。ヒーローとしての力を失った今でも微力ながら、市民を助けるために力を行使することもある。 人前ではシスコンであることを隠しているが、家で2人きりの時は姉にベタベタ甘えまくっている。
北鹿 海鵬 (きたじし みゆき)
地球防衛軍・確陸支部・第6部隊兼相談課に所属している17歳の女子高生。妹の北鹿酉里が大好きなシスコンで、言葉の端々で妹を褒め称える。ヒーローを支援する部署に所属しているにもかかわらず、ヒーローの情報に疎い。妹に言わせると思考が女子であり、言動もおっとりとした大和撫子のような女性。「ゆりちゃんグッズ」と称して、妹の抱き枕やフィギュアを製作している。
プレジデントマン
吸血鬼を全滅させたことでヒーローとしての力を失った36歳の男性。普通の人間に戻ってしまったことへの戸惑いから地球防衛軍・確陸支部・第6部隊兼相談課を訪れる。北鹿酉里に、自分と同じように軍に入って人間として世界を守ってはどうかと提案されるが、ヒーローであることを諦めきれずに怪人との戦闘に参加してしまう。
ブルートレイン
「甘ちゃんヒーロー」という不名誉な肩書を持つヒーローで、21歳の男性。敵を殺してしまうのではないかという恐れから、つい敵を逃がしてしまうことが多い。しかし根は決して臆病な訳ではなくその実力も確かで、新幹線よりも速く走れるほどの脚力を誇る。自分はどうすればいいのかと悩んでいたところを、北鹿酉里から悪を殺してでも市民を守る覚悟を持つべきだと助言される。
ファイアイート
地球防衛軍の基地に爆弾を仕掛けた怪人の男性。炎を食べ、溜め込んだエネルギーを物体に注ぎこむことでどんな物でも爆弾に変えることができる。過去にブルートレインに見逃された経験がある。ファイアイートの仕掛けた爆弾を解除するには、ファイアイートを殺すというただひとつの方法しかない。
下岡 光 (しもおか ひかり)
北鹿海鵬の同級生である17歳の女子高生。過去に「ライトブライト」という名前のヒーローとして活動していたが、もう1ヵ月半ものあいだ姿を見せていない。海鵬にヒーローを再開しないかと付きまとわれ、自分はもう二度とヒーローをやるつもりはないと怒る。しかしヒーローを辞めてからの下岡光は覇気がなく、罪悪感に飲み込まれているようだと妹の明は語っている。
シンセシルバー
ロックレンジャーの6人目のヒーローである22歳の男性。新参者であることや、5人とは違うコスチューム、違うロボットを扱うことなどに対してコンプレックスを感じている。また、自分がいることでレッドが真ん中ではなくなってしまうことに責任を感じ、悩んでいる。戦隊ヒーローの美学について北鹿酉里と気が合い、熱く語り合っている。
マリーナ・レドネフ (まりーなれどねふ)
地球防衛軍・確陸支部・第6部隊の新しい隊長としてやってきた20歳の女性。総隊長であるシプリアン・ラファラン・ブラウニングの孫であり、階級は中佐。刀を使って怪人の首を一瞬で斬り落とすほどの技量を持っている。リリィキュアルとして活動中の北鹿酉里に命を救われた経験があり、一番好きなヒーローの名前として「リリィキュアル」を挙げている。 ちなみに就寝時にはキャミソールを着用する。
福岡 美月 (ふくおか みづき)
地球防衛軍・確陸支部・第6部隊隊長補佐官で、マリーナ・レドネフの相棒的立ち位置。北鹿酉里たちと同じ高校に通う、17歳の女子高生でもある。「気合いを入れます」と無表情で呟いて酉里に戸惑われるなど、表情や感情の起伏に乏しい。誤解されやすいマリーナのことを気づかい、周りにフォローを入れることが多い。
ディスチャージ
「最弱のヒーロー」の肩書を持つ31歳の男性。筋骨隆々で見た目こそたくましい体つきだが、実際の筋力は人間と同程度。また、ヒーローのパワーとして放電の能力を持つが、その威力は静電気程度と貧弱。だが、ある日突然ヒーローとして覚醒し、最弱を脱してお茶の間を騒がせる強いヒーローへの転身を遂げる。真面目な性格で誰よりも高尚な正義を掲げている。
九平 美歌 (ひさなり みか)
最強のヒーローの女の子。「魔法少女ミカちゃん」というヒーローとして活躍していた。北鹿酉里の後輩で弟子。マックラヤミ大王との戦いを最後にヒーローとしての力を失って引退。その後は地球防衛軍・確陸支部・第6部隊に入隊し、北鹿姉妹とは違う課ではあるが、ヒーローを支える立場になって日々邁進し続けている。明るい性格の持ち主で、あけすけにものを言う。
ホーネットマン
豊好市・山中町を中心に活躍するヒーローの男性。強力な右ストレートと跳躍が武器。ディスチャージの師匠の候補になるが、自分に教えられるのはハチミツトーストの作り方ぐらいだからと断念する。とある事件の犯人説が浮上し、ブルートレインに命を狙われる。
モルトスキンス・ヒカクケマ (もるとすきんすひかくけま)
ルウコモタという世界のビトクルズ帝国騎士団の副団長を務める男性。騎士団の団長に昇格するにあたり、別世界で経験を積むようにと命令を出され地球にやってきた宇宙人である。巨大な怪獣を拳ひとつで粉砕する怪力の持ち主で、「マイティ・ブロウ」というヒーローとして、修行を兼ねて活動し始める。腕力と同じように思考もまた地球人のものと大きく異なる点を持ち、時折とんでもない言動をして周囲を困惑させる。 マイティ・ブロウから放出される波長が怪獣を引き寄せるという特質を持っている。
榊 境弼 (さかき きょうすけ)
地球防衛軍・確陸支部・第1部隊隊長の男性。榊境弼の所属する第1部隊はエリートしか入れない。ヒーローの力を借りずに怪人を倒したりとさまざまな事件を解決に導いた凄腕。常に笑ったような表情を浮かべており、何を考えているのか分からない不思議な人物。総隊長のシプリアン・ラファラン・ブラウニングの弟子でもある。
シプリアン・ラファラン・ブラウニング (しぷりあんらふぁらんぶらうにんぐ)
かつて世界で最初のヒーロー、「Mr.ロストマン」として活躍し、現在は地球防衛軍の総隊長を務めている男性。当時は怪人ばかりで誰もヒーローになろうとしない世の中に嫌気が差し、自らがヒーローになるに至った。自宅に特撮物などのDVDを大量に保存しているいわゆる特撮オタク。ヒーローの起源はフィクションにあるのだということを北鹿酉里へ伝える。 榊境弼の師匠であり、境弼の素行を疑っている。
遠藤 一義 (えんどう かずよし)
17歳の男子高校生。ある日突然その力に目覚め、「キャノンボール」の名でヒーローを志したが、具体的にどうしていいのか分からずに北鹿海鵬に相談しにきた。その力は何もかもを破壊するほど強力な力を持つが、使用回数は1日1回のみ、さらに使うと次の日まで眠ってしまうという副作用がある。その力の強力さに目をつけた北鹿酉里は軍の作戦にキャノンボールを組み込むことを思いつく。
藤原 前 (ふじわら ぜん)
北鹿酉里の同級生である16歳の男子高校生。「フレイムベイン」という名のヒーローで、酉里と共にドゥライズ星人を倒したという経歴を持つ。憎しみに囚われており、それが藤原前の唯一の行動原理でもある。現在は大切な人を殺した榊境弼を倒すことを目的にヒーローをしている。
レイ・ニコル (れいにこる)
地球防衛軍第1部隊に所属している女性。怪人として討伐対象になりかけていた藤原前を正義の道へと導き、ヒーローにスカウトした。その後、前とタッグを組んで数々の事件を解決したという、正義を体現したような人物。そのような性格から何かと目をつけられることが多く、仲間にも疎まれることが少なくない。
後藤 仁那 (ごとう にな)
神奈川に研究所を持つ22歳の科学者の女性。その技術力は高く、20年先を行っていると言われているほど。人間がヒーローや怪人になる原因であるλエネルギーを打ち消す方法を研究している。「ナイトダイバー」という名のヒーローで、全身に武器を仕込んでいる。肩、手、足に仕込んでいる小型ミサイルは、戦闘機に搭載されている物と同等の威力を秘める。
黒田 新太 (くろだ あらた)
地球防衛軍・対怪獣特捜隊に所属している32歳の男性。怪獣に対して独特の価値観を持っており、人々を守るために怪獣と誠実に戦うと豪語している。「アルトゥロマン」という名でヒーロー活動をしており、モルトスキンス・ヒカクケマと2人で全世界の怪獣を退治している。
ジェイラス・ノーマン (じぇいらすのーまん)
正体不明のガスマスクを着用している怪人。人類を次のステップへと進めるための研究を行っており、後藤仁那よりも先にλエネルギーを打ち消す方法を発見したと公表する。背負っている棺桶からありとあらゆる重火器の銃口を出し、敵を砲撃する。本人は戦闘は苦手だとうそぶいているが、マリーナ・レドネフを退けるほどの力を持っている。
棗 (なつめ)
ジェイラス・ノーマンと行動を共にする怪人。ある目的を秘め、日本各地を放浪している。λエネルギーで強化された鋼鉄の皮膚を持ち、銃弾や刃物などでは傷つかない。下岡光の親友を殺した人物でもあり、目的のためなら手段を選ばない怪人の代表格。
集団・組織
ロックレンジャー
名前の通り、音楽に関連した武器を使う。必殺技は、シンセシルバーを除く5人で使う「アンプリバスター」という飛び道具。巨大化した敵に対しては「ジェネラル・アジアン」という巨大ロボットを使って対抗する。子供に大人気のヒーロー。