フロレンス・ナイチンゲール

フロレンス・ナイチンゲール

黒博物館ゴースト アンド レディ(漫画)の作品登場人物。別称、フロー。

登場作品
黒博物館ゴースト アンド レディ(漫画)
正式名称
フロレンス・ナイチンゲール
ふりがな
ふろれんすないちんげーる
別称
フロー
別称
ランプの淑女
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概要

名家のナイチンゲール家の次女で、愛称はフロー。幼いころより〈生霊〉を見る能力を有していた。しかし普通の人間に〈生霊〉は見えないため、奇矯な振る舞いをする子どもだと思われてしまう。厳格な両親のもとでいい子であろうとするがゆえ、息の詰まるような生活を送っていたところ、あるとき「神に仕えよ」との啓示を受ける。

具体的に何をすべきかまでは示されなかったが、やがて看護婦として病人のために尽くすことこそが自分のすべきことと考えるように。しかし当時、看護婦はふしだらで酒呑みの女性がなるものと一般的に思われていたため、両親から強い反対を受けてしまう。ようやく見つけた使命を果たすことが許されなかったことで行き詰まった彼女は、ドルーリー・レーン王立劇場を訪れ、灰色の服の男という幽霊に自分を取り殺すよう請い願うのだった。

その申し出を興味深く思った灰色の服の男グレイと名乗り、“自分がフローが絶望したと判断したとき”という条件で彼女の願いを聞き入れる。こうしてグレイを従えるようになったフローは、まず彼を伴って両親と面会することに。

それでも看護婦になりたいという希望を語るフローを、両親はそろって痛罵。あまりに心ない言葉にフローが絶望したと捉えたグレイが取り殺そうとしたとき、彼女は最後に思いの丈を吐露してから死にたいと願い、それまでかぶっていたいい子の仮面を外して両親を批判する。

そのあまりに堂に入った弁舌に、もっと彼女のことを見ていたいと感じたグレイは、フローの両親の〈生霊〉を打倒し、結果としてフローは看護婦として活動を開始するのだった。ロンドンにある淑女病院の再建など、フローの前にはさまざまな困難が立ち塞がるが、念願の看護婦になった彼女はいささかもくじけることなく立ち向かっていく。

やがてフローのもとにクリミア戦争の戦地にほど近い野戦病院への赴任依頼が寄せられ、彼女は看護団を率いてスクタリへと向かうことに。そこでフローを待ち受けていたのは、患者にとってあまりに劣悪な環境と、それにもかかわらず非協力的な軍人たちだった。

出しゃばって行動することがかえって軍人たちとの軋轢を生むと考えたフローは、看護団の仲間たちの冷たい視線に晒されながら表向きは従順に振る舞いつつ、裏では着々と準備を整える。当初は“余り物を分け与える”という口実で、消化の良い食べ物を患者に摂らせる程度しかできなかったが、次第に軍の中にも協力者や理解者が登場するようになり、スクタリ野戦病院の環境は徐々に改善。

だがそうしたフローの活動を快く思わない者たちもいた。その筆頭がスクタリ野戦病院の責任者であるジョン・ホール。ジョン・ホールが放った刺客にしてグレイ同様の幽霊であり、かつて生前のグレイを殺害した相手でもあるデオン・ド・ボーモンの襲撃を受けるが、いつしかフローと心を通わせその守護者として振る舞うようになっていたグレイによって、すんでのところで救われる。

命を狙われるようになってからも、フローの精力的な活動は変わらず、それに伴いスクタリ野戦病院の環境はさらに改善されていった。そうした活躍を本国イギリスでは英雄視するようになり、フローはランプの淑女と称されるようになる。

一方、面目を失ったジョン・ホールはさらに憎悪を募らせ、甘い言葉を書き連ねた手紙でクリミアへとフローを呼び寄せて暗殺しようと画策。それに感づきながらも、フローは信頼できる仲間とグレイとともに、クリミアへと渡るのだった。

同時代の実在の人物、フロレンス・ナイチンゲールをモデルにしている。

登場作品

黒博物館ゴースト アンド レディ (くろはくぶつかんごーすと あんど れでぃ)

藤田和日郎の「黒博物館」シリーズの第二作目にあたる作品。ドルーリー・レーン王立劇場に住まう幽霊グレイは、あるときナイチンゲールと、彼女が絶望したときに取り殺すという契約を交わす。しかしナイチンゲールは... 関連ページ:黒博物館ゴースト アンド レディ

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