ルパン三世が異世界に召喚
原作『ルパン三世』は双葉社「漫画アクション」で、1967年8月10日号から1969年5月22日号まで連載された作品で、その後も、続編にあたる『ルパン三世 新冒険』『新ルパン三世』が連載された。さらにテレビアニメやゲーム、映画といったメディアミックスが展開され、社会現象と言えるほどの人気を獲得している。本作はルパン三世とその関係者たちが、異世界のアイソプミア王国で冒険を繰り広げる。アイソプミア王国は、魔物や悪しき魔法の使い手が存在するなど現代以上に危険な場所になっているが、ルパンをはじめ次元大介や石川五ェ門は各自の能力を活かし、危機を切り抜けていく。
異世界でルパンたちを待ち受ける出会い
ルパン三世は次元大介や石川五ェ門、峰不二子と共に、銭形幸一から逃亡している際に異世界に召喚され、その拍子に各々が別の場所へと飛ばされてしまう。そしてルパンは、仲間を捜している中で助け出したアイシュ・アイソプミアから、アイソプミア王国を支配しようとする魔女、タイアットを打ち倒すことを依頼される。ルパンはこの依頼に元の世界に戻る方法や宝の匂いを感じ取り、やがて合流した次元や五ェ門、不二子と共にアイソプミア王国の奪還のため奔走する。また異世界でもルパンを追って来た銭形は、アイシュの奪還を目論む騎士のシウーリ・ローゼングラムと共にルパン捕縛へと乗り出す。
アイソプミア王国に渦巻く陰謀
次元大介や石川五ェ門と合流したルパン三世とアイシュ・アイソプミアは、次元たちに同行していたハーフエルフのキシャラやドワーフのスムンナから、それぞれの故郷がアイソプミア王国に脅かされていることを知る。当初ルパンやアイシュは、この暴挙をタイアットが国を乗っ取るための布石と考えていたが、王城の中で峰不二子が得た情報や銭形幸一の活躍から、アイシュの兄であるシャルマ・アイソプミアの陰謀であることが明らかになる。しかしシャルマもまた、何者かの魔法によってあやつられていたに過ぎなかったことがのちに判明し、やがて戦いの裏で暗躍していた黒幕が姿を現す。
登場人物・キャラクター
ルパン三世 (るぱんさんせい)
伝説の怪盗「アルセーヌ・ルパン」の孫にあたる青年。祖父に勝るとも劣らない技量を誇る大泥棒で、自分にとって価値があると判断したものを奪取することを生きがいとしている。ひょうきんな性格でつねに余裕を崩さず、あえて挑発的に振る舞って相手の油断を誘うこともある。しかし、仲間が危機に陥った時は感情をあらわにすることが多く、「銭形幸一を始末した」と聞かされた際は、その場にいる全員を萎縮させるほどの殺気を放っていた。さまざまの鍵を難なく解除する器用さと、誰にも見つからずに任務を遂行する隠密能力を持つ。銃の腕前や格闘能力も達人の域で、異世界に生息する魔物を圧倒している。ある美術館から盗み出した「存在しないはずの金貨」を持って逃走していた際、異世界に召喚されてしまう。そこで出会ったアイシュ・アイソプミアから異世界の現状を聞かされ、異世界の宝の存在を予感すると共に元の世界に戻る方法を探るため、彼女に協力することを決める。愛銃はワルサーP38。
次元 大介 (じげん だいすけ)
ルパン三世と行動を共にしている男性。リボルバー銃「S&W M19 コンバットマグナム」を自在に使いこなす凄腕(すごうで)のガンマンで、その卓越した技量から「早撃ち0.3秒のプロフェッショナル」の異名を持つ。異世界でもその技術を遺憾なく発揮し、「鉱物喰い」と呼ばれる巨大な魔物を簡単に無力化した。物静かな性格で情に厚く、ルパンや石川五ェ門からも信頼されている。異世界に迷い込んだ上にルパンたちとはぐれ、彼らを捜している際にドワーフの少女、スムンナと出会う。異世界の技術で作られた弾丸を提供してもらう代わりに、彼女に同行することとなる。
クレジット
関連
ルパン三世 (るぱんさんせい)
モンキー・パンチの代表作。怪盗アルセーヌ・ルパンの孫であるルパン三世が、仲間とともに、変装や奇抜なトリックで盗みをはたらき、自分を狙うものを倒していく、お色気やギャグもふんだんに盛り込まれた、痛快ハー... 関連ページ:ルパン三世
書誌情報
ルパン三世 異世界の姫君 13巻 秋田書店〈少年チャンピオン・コミックス〉
第1巻
(2022-02-08発行、 978-4253281515)
第2巻
(2022-03-08発行、 978-4253281522)
第3巻
(2022-07-07発行、 978-4253281539)
第4巻
(2022-11-08発行、 978-4253281546)
第5巻
(2023-01-06発行、 978-4253281553)
第6巻
(2023-04-07発行、 978-4253281560)
第7巻
(2023-06-08発行、 978-4253281577)
第8巻
(2023-08-08発行、 978-4253281584)
第9巻
(2023-12-07発行、 978-4253281591)
第10巻
(2024-03-07発行、 978-4253281607)
第11巻
(2024-05-08発行、 978-4253285216)
第12巻
(2024-08-07発行、 978-4253285223)
第13巻
(2024-11-08発行、 978-4253285230)