あらすじ
広田優香
念願の国立三橋大医学部に合格した広田優香。高校時代はクラスメートになじめず、勉強ばかりしていたが、大学ではキャンパスライフを楽しもうとテニス部に入部した。優香の家はごくふつうの家庭で、奨学金制度を使って学費を払い、やりたいなら部活の費用も自分で稼ぐようにと親から言われていた。塾の講師のバイトを始めるものの、準備に時間がかかり効率良く稼げない。授業で使う教材も高額で、周りを見渡すとみなブランドものの服を着ている富裕層だった。「部活を辞めようかな」と彼氏に相談するが、「将来の情報と人脈のために部活は辞めないほうがいい」と言われ、思いとどまる優香。そんな中、優香は授業で使う高額なペンライトを落とし、壊してしまう。バイトを詰め込み、疲れた顔の優香に「短時間で稼げる仕事がある」と同じ大学の男が声を掛ける。その男は学内で女の子を風俗に斡旋し、紹介料をもらっていた。
菅野舞
菅野舞は大学1年の夏から風俗で働いていた。学費が安いという理由で夜間部の大学に通い、昼間はフルタイムで働く。家賃に食費、水道光熱費。生きていくだけでもお金がかかるのに、学費も捻出しなければならない。女の子が大学になど行く必要はないという親の反対を押し切って上京してきたため、実家にも頼れない。風俗は短時間で高収入だったが、不潔で乱暴な客も多く、体力的にもきつかった。そんな中、池袋のデリヘルで働いていることが彼氏にバレてしまう。
北川由紀
20歳の北川由紀は地味なアパレル店員。売り上げが上がらず上司から叱られる毎日を過ごす中、アイドルのチケットに15万も使い、現実逃避していた。ある日、友達と行った歌舞伎町でホストの翼に声を掛けられる。初めてのホストクラブは思ったよりリーズナブルで、アイドルと違い、自分の目を見て優しく話をしてくれる翼に由紀は夢中になった。ホストクラブに通い詰めるうちに、翼のためによくシャンパンを注文する女性がキャバ嬢であることを知る。翼のために稼げる仕事がしたいとキャバクラの面接を受けるが、そこでもっと稼げる仕事があるとヘルスを紹介される。
登場人物・キャラクター
広田 優香
国立三橋大医学部に通う19歳の女性。ごくふつうの一般家庭で育ち、弟が一人いる。黒髪をレイヤーの入った肩までの長さにしている。高校時代はテニス部に所属し、県大会ベスト4の実力を持つ。大学でもテニス部に入部するが、医学部に入るほかの子はみな裕福で、自分のように使い古したラケットやシューズを使っている子はいなかった。大学は家から通っていたが、学費は奨学金を借り、部費や教材費をふつう普通のバイトでは賄いきれず、風俗に足を踏み入れてしまう。
菅野 舞
大学の夜間部に通う18歳の女性。演劇サークルに所属し、トーマという彼氏がいる。髪型はショートカット。「女の子はどうせ結婚して家に入るんだから、大学など行く必要ない」という親の反対を押し切り、上京して一人暮らしをしている。大学で勉強して、やりがいのある仕事を見つけ、自立した大人になることが目標だった。昼間はフルタイムで働いているが、それでも生活費や学費が足りず、大学1年の夏から池袋のデリヘルで働いている。デリヘルでの名前は「りおん」と名乗っている。
北川 由紀
20歳のアパレル店員。丸いメガネを掛け、髪を後ろで一つにしばっている地味で大人しい女性。お店の売り上げは最下位で、上司からいつも叱られている。アイドルのライブに月20万使うアイドルオタクだったが、ホストの翼に夢中になり、ヘルスで働き始める。
クレジット
- 原作
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中村 淳彦
書誌情報
東京貧困女子。 12巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2021-01-29発行、 978-4098608386)
第2巻
(2021-05-28発行、 978-4098610655)
第3巻
(2021-09-30発行、 978-4098611508)
第4巻
(2022-01-28発行、 978-4098612376)
第5巻
(2022-05-30発行、 978-4098613410)
第6巻
(2022-09-30発行、 978-4098614165)
第7巻
(2023-01-30発行、 978-4098615698)
第8巻
(2023-05-30発行、 978-4098617128)
第9巻
(2023-09-28発行、 978-4098625246)
第10巻
(2024-01-30発行、 978-4098626847)
第11巻
(2024-05-30発行、 978-4098628018)
第12巻
(2024-09-30発行、 978-4098630349)