柳生十兵衛死す

柳生十兵衛死す

徳川3代将軍・徳川家光の治世、山城国相楽郡で隻眼の剣士・柳生十兵衛が死んでいた。その1年前に、徳川家康が忍者であるという、別の世界から、柳生十兵衛を抹殺するために徳川秀忠率いる軍団が時空を超えてやってきた。忍者となっている徳川家康の謎を追うために、柳生十兵衛は戦う。原作の『柳生十兵衛死す』は、十兵衛三部作の1つ。また、山田風太郎による最後の小説となっている。

正式名称
柳生十兵衛死す
ふりがな
やぎゅうじゅうべえしす
原作者
山田 風太郎
作画
ジャンル
その他SF・ファンタジー
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概要・あらすじ

慶安3年(1650年)、徳川3代将軍・徳川家光の治世、山城国相楽郡で隻眼の剣士・柳生十兵衛が死んでいた。しかし、発見された遺体は本来左目のない柳生十兵衛とは逆の右目がつぶれていた。1年前の慶安2年(1649年)、柳生十兵衛が能楽師・金春竹阿弥の能を見ていると、徳川家康の忍軍が襲ってきた。

それは「甲賀葵の紋」(徳川葵の中央に甲の文字)という、忍者徳川家康の忍軍だったのだ。忍者徳川家康が治めるという、もう1つの江戸時代から、柳生十兵衛抹殺に向けて、次々と襲いかかる。柳生十兵衛は、影能を使い時空を超えて、もう1つの江戸時代へと飛び込んでいく。

登場人物・キャラクター

柳生 十兵衛 三厳 (やぎゅう じゅうべえ みつよし)

柳生新陰流の使い手。将軍家指南役の柳生家の長男。しかし、指南役を弟にゆずって柳生の庄で暮らしている。能楽師・金春竹阿弥の能を見ている時に、もう1つの江戸時代で忍者である徳川家康の忍軍に襲われる。2つの世界を賭けた戦いに、柳生十兵衛は時空を超えてもう1つの江戸時代へ向かった。 歴史上の実在の人物、柳生三厳がモデル。

金春 竹阿弥 (こんぱる ちくあみ)

能楽師。能楽を大成させた世阿弥の子孫。能楽を極めるために柳生十兵衛の住む柳生の庄に住んでいる。歴史上の実在の人物、金春竹阿弥がモデル。

徳川 家康 (とくがわ いえやす)

もう1つ別の江戸時代を支配している忍びの徳川家康。自分の世界を守るために、柳生十兵衛抹殺を狙う。

邪阿弥 (じゃあみ)

影能衆の1人。影能の神髄である刻渡り、時空を超えてもう1つ別世界へ行き来することが出来るという能を舞う。あまりの恐ろしさに世阿弥はその秘術を封印した。

薬師寺 天膳 (やくしじ てんぜん)

もう1つ別の江戸時代の伊賀十人衆の1人。不死身の体で、切られても再生してしまう。

由比 正雪 (ゆい しょうせつ)

柳生十兵衛に、道場の指南役を依頼しに柳生の庄を訪れる。そこでもう1つの世界の徳川家康の忍軍が攻めてきて、巻きこまれる。歴史上の実在の人物、由比正雪がモデル。

徳川 秀忠 (とくがわ ひでただ)

もう1つ別の江戸時代から来た。柳生十兵衛を抹殺することで、徳川家康に次の征夷大将軍となることを約束される。執拗に柳生十兵衛を狙う。歴史上の実在の人物、徳川秀忠がモデル。

徳川 家光 (とくがわ いえみつ)

もう1つ別の江戸時代から来た。見えない壁のようなものに守られていて、刀などの武器が届かない。破王雷という電撃の能力で戦う。歴史上の実在の人物、徳川家光がモデル。

宮本 武蔵 (みやもと たけぞう)

もう1つ別の江戸時代から来た。別の世界では武蔵は「たけぞう」と呼ばれ、巌流島の戦いで佐々木小次郎に負けている。怪力で、鋼鉄の櫂で闘う。柳生十兵衛との戦いに敗れるも、刻の流れに乗り、どこか別の時代で一瞬のうちに強力な戦闘マシーンに改造されてしまった。歴史上の実在の人物、宮本武蔵がモデル。

天草 四郎 時貞 (あまくさ しろう ときさだ)

もう1つ別の江戸時代で、レジスタンスとして活動している。レジスタンスには、他に宝蔵院胤舜、荒木又右衛門がいる。歴史上の実在の人物、天草時貞がモデル。

ウマナミ

柳生十兵衛の手下。柳生軍汚穢衆の1人。巨大な十方手裏剣に乗ってそらを飛ぶ。柳生十兵衛と共に、もう1つ別の江戸時代へ行く。

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