概要・あらすじ
ある日、のび太は、今朝見ていた夢の余韻に浸っていた。夢の中の彼はヒーローだったが、現実では不幸の連続。あまりのギャップに嫌気がさしたのび太は、夢の続きを見られるひみつ道具をドラえもんにねだる。最初は呆れるドラえもんだったが、根負けして気ままに夢見る機を出してやるのだった。
それにタイミングを合わせたかのように翌日、のび太の前に奇妙な老人が現れる。彼はのび太に「夢幻三剣士」の世界で、すばらしい力を授かる、という謎の言葉を残す。何の事か分からぬのび太だったが、偶然ドラえもん宛に届いていたダイレクトメールから、それは新発売の夢カセットのタイトルだったことが判明する。
早速ドラえもんにおねだりし、気ままに夢見る機で「夢幻三剣士」の夢を見るのび太。その夢の中でのび太は、剣士「ノビタニヤン」となり、ユミルメ国を救う旅をする。しかし、その陰では、邪悪な企みが進行していた。
登場人物・キャラクター
ドラえもん
22世紀からタイムマシンでやって来た未来のネコ型ロボット。お腹のポケットから様々なひみつ道具を出すことができる。夢の中にしか楽しみを見出せていないのび太に同情し、気ままに夢見る機を出してやる。最初はインストラクターとして夢の外から忠告をしていたが、途中から「魔法使いドラモン」として夢幻三剣士の世界に参加する。
野比 のび太 (のび のびた)
スポーツも勉強も苦手なさえない小学生。何をやっても上手くいかない現実世界にうんざりし、最近は寝ている時に見る夢に楽しみを見出している。ドラえもんにおねだりし、気ままに夢見る機を出してもらう。数本の夢カセットを試してみるも、中々気に入る夢が見つからない。 しかし、ある日出会った謎の老人の言葉に導かれ、夢幻三剣士という夢カセットにたどり着く。その中でのび太は、「白銀の剣士・ノビタニヤン」となり、ユミルメ国を救うための冒険の旅を繰り広げる。
源 静香 (みなもと しずか)
のび太の友人で、優しい性格の女の子。のび太が見ている夢幻三剣士の夢にユミルメ国の「王女・シズカリア」役として無理やり参加させられる。本来はユミルメ国を救ったノビタニヤンと結婚するというストーリーなのだが、本人の性格が影響したためか、定められた運命を拒否し、男装の剣士に変装して家出をしてしまう。
剛田 武 (ごうだ たけし)
のび太の友人の男の子。体が大きく、乱暴な性格。のび太が見ている夢幻三剣士の夢に剣士・ジャイトス役として無理やり参加させられる。白銀の剣士になってユミルメ国を救うのを目標としている。夢の中でも乱暴さは相変わらずで、スネ夫が演じる剣士・スネミスをねじ伏せて子分にしてしまう。
骨川 スネ夫 (ほねかわ すねお)
のび太の友人の男の子。家が金持ちで、それをひけらかした言動が目立つ。ジャイアンとよく行動を共にしている。のび太が見ている夢幻三剣士の夢に剣士・スネミス役として無理やり参加させられる。白銀の剣士になってユミルメ国を救うのを目標としている。
トリホー
妖霊大帝オドロームの部下で、鳥のような姿をした化け物。長いくちばしのような鼻と、にやけているような口が特徴。妖霊大帝オドロームが夢宇宙を永遠に支配できるように暗躍する。人間の姿に化けて現実世界ののび太の前に現れ、夢幻三剣士の情報を吹き込み、夢の世界へおびき寄せる。
妖霊大帝オドローム (ようれいたいていおどろーむ)
『大長編ドラえもん のび太と夢幻三剣士』に登場するキャラクター。夢幻三剣士の世界における黒幕的存在。夢宇宙を支配するため、妖霊軍を率いユミルメ国を攻撃する。圧倒的な力を誇るが、予言にある救世主「白銀の剣士」が現れることを恐れており、その出現を阻止するため、部下のトリホーを現実世界へと送り込む。
クマ
『大長編ドラえもん のび太と夢幻三剣士』に登場するキャラクター。夢幻三剣士の世界でのび太たち一行に襲い掛かって来た巨大なクマ。しかしのび太が、以前ワナに掛かっていた子グマを助けてくれた恩人であることが分かると、襲うのをやめ、仲間になる。
竜 (りゅう)
『大長編ドラえもん のび太と夢幻三剣士』に登場するキャラクター。竜の谷に住む怪物。口から生物を石化させる火を吐いて攻撃してくる。その血には人を不死身にする力があるといわれており、のび太たち一行は、妖霊大帝オドロームとの戦いに備えて竜の血を手に入れようとする。
ジャンボス将軍 (じゃんぼすしょうぐん)
『大長編ドラえもん のび太と夢幻三剣士』に登場するキャラクター。妖霊大帝オドロームの部下で、2足歩行するマンモスのような見た目をしている。水の精軍団、鉄の精軍団を率いてシャルペロー城を攻撃していたところを、のび太たち一行と相対することとなる。飛行能力、巨大化能力を持つ。
スパイドル将軍 (すぱいどるしょうぐん)
『大長編ドラえもん のび太と夢幻三剣士』に登場するキャラクター。妖霊大帝オドロームの部下で、土の精軍団を率いる。人間と蜘蛛を合わせたような姿に6本の腕を持ち、それらに持った6本の毒剣で攻撃する。口から糸を吐き、遠くの場所へ素早く移動することができる。
シルク
『大長編ドラえもん のび太と夢幻三剣士』に登場するキャラクター。のび太が夢幻三剣士の世界で初めて会ったキャラクターで、夢の世界を案内する小さな妖精。しずちゃんにそっくりな見た目をしている。夢の世界の現在の状況、冒険の目的等をのび太に説明する。
場所
ユミルメ国 (ゆみるめこく)
ドラえもんに出してもらった気ままに夢見る機を使ってのび太が見ている夢の世界。ロールプレイングゲームによくある、中世ファンタジーのような雰囲気をしている。この世界は現在、強力な魔法を操る妖霊大帝オドロームの攻撃を受けており、すでに半分がその支配下に置かれていた。 この世界でのび太は、予言された救世主白銀の剣士・ノビタニヤンとなり、妖霊大帝オドロームを倒すための、冒険の旅を繰り広げる。
その他キーワード
気ままに夢見る機 (きままにゆめみるき)
ドラえもんのひみつ道具。寝ている時に好きな夢を見ることができる機械。夢を再生する本体、夢を受信するアンテナ、様々なジャンルを揃えた夢カセットで構成されている。本作の舞台となるのは、新発売となった夢カセット・「夢幻三剣士」の中の世界。 その中でのび太は主人公・ノビタニヤンとして活躍する。しかし1人だけで夢を体験することに気が済まなくなったのび太は、ドラえもん、ジャイアン、スネ夫、しずちゃんを引き入れることにする。