概要・あらすじ
真ゲッターロボが北極圏から火星へと飛び立って十数年後、人類は宇宙から時空を超えて来襲したアンドロメダ流国との戦いにより、窮地に陥っていた。抵抗勢力の代表格である早乙女研究所の神隼人は、初代ゲッターロボを開発した故・早乙女博士の最後の遺産ゲッターロボアークを擁していたが、適格パイロットが三人揃わず、動かせないままにあった。
しかしある日の戦いで乗員が全員死亡し夢の島に墜落したゲッターD2を、二人の少年が奪って勝手に動かし、敵と戦い始める。それは流竜馬の息子流拓馬と、メシア・タイールの弟・山岸獏だった。彼等の名を聞いた隼人は、ゲッターロボアーク・ゲッターキリクのパイロットとして唯一適格を持つカムイ・ショウを呼び、アークを単独出動させて彼らに加勢するよう命じる。
登場人物・キャラクター
流 拓馬 (ながれ たくま)
ゲッターロボアーク・ゲッターアークのパイロット。初代ゲッターロボのパイロットであり、真ゲッターロボとともに姿を消した流竜馬の息子。ゲッター線を大量に浴びた竜馬の息子であることから、生まれながらにゲッターのDNAを持つゲッターの申し子。父が行方不明になって以降、拓馬の母とふたりで、父の道場で暮らしていたが、彼のDNAを狙うアンドロメダ流国の手先・カーター・マクドナルによって母を殺害されてしまう。 母の復讐を果たすため、また自らにも潜むゲッターの謎を知るため、ゲッターロボのパイロットとなる。身体が尋常ではなく頑丈で、自ら「不死身」を名乗るほど。破天荒だが思いやりがあり、また意外と常識も持ち合わせている。
カムイ・ショウ (かむいしょう)
ゲッターロボアーク・ゲッターキリクのパイロット。かつて地球征服を狙い初代ゲッターロボに倒された恐竜帝国の帝王ゴールと、恐竜帝国に拉致された人間の女性との間に生まれた、ハチュウ人類と人間のハーフ。身体能力は人間の数倍。神隼人によってゲッターロボアークのパイロットとして認められた。カムイの母は現恐竜帝国皇帝であり異母兄皇帝ゴール三世によって幽閉されており、アンドロメダ流国との戦いに勝利すれば母子で暮らすことを約束されている。 ゲッター線の進化に選ばれた人間という種と、選ばれなかったハチュウ人類という種のふたつの血を引き、自らの立場に苦悩する。恐竜帝国の帝位継承権第2位を持つ。
山岸 獏 (やまぎし ばく)
ゲッターロボアーク・ゲッターカーンのパイロット。真ゲッターロボの最後のパイロットのひとりであったメシア・タイールを兄に持つ、巨漢で僧形の青年。兄と比べれば弱いながらも予知能力を持つ。自らの血に流れる宿命を知るため、流拓馬とともにゲッターロボのパイロットとなる。
神 隼人 (じん はやと)
早乙女研究所の所長。元ゲッターロボパイロットであり、途中から開発にも携わってきた男。『ゲッターロボ號』では一佐の階級を持っていたが、今作では不明。アンドロメダ流国の地球規模侵略に対抗する切り札ゲッターロボアークを所持する組織の長として、各国の軍隊及びかつての宿敵である恐竜帝国とも協力し事にあたっている。 苛烈な性格は健在。流拓馬にかつての相棒流竜馬の面影を見出し、期待を寄せる。
敷島 (しきしま)
早乙女研究所で代々兵器開発を担当してきた老博士。自らの全身を兵器に改造しているマッドサイエンティスト。研究所の武装システムと脳波をリンクさせており、非常時はケーブルを頭に差し込んでミサイル等を操ることができる。
諸葛孔明 (しょかつこうめい)
アンドロメダ流国の一軍団を率い、早乙女研究所に攻撃を仕掛ける将。『三国志』に登場する諸葛亮のような容姿・服装をしているが、関係性は不明。大女王メルドゥサに仕えている。
カーター・マクドナル (かーたーまくどなる)
アンドロメダ流国に協力する現代人。アメリカの特務機関の人間を装っているが、その正体は『ゲッターロボG』において倒された百鬼帝国の生き残り。ゲッターの申し子である流拓馬を調べるべく拓馬の母に近づき、拓馬の母を殺害した張本人。ゲッターに対抗する側として、カムイ・ショウに自らの研究成果を渡す。
大女王メルドゥサ (だいじょおうめるどぅさ)
アンドロメダ流国の統治者と思われる人物。作中では名前のみ言及されており、姿は登場しない。ゲッターエンペラーとの戦いの中で追い詰められ、配下の諸葛孔明に過去の早乙女研究所への攻撃を命じる。
ゴール三世 (ごーるさんせい)
恐竜帝国の皇帝。父親は初代『ゲッターロボ』と戦った帝王ゴール。異母弟カムイ・ショウを恐れ、人間であるカムイの母を人質に元帥の地位をチラつかせる形で彼をコントロールしようとしている。地球を滅ぼさんとするアンドロメダ流国に対抗するため、かつての仇敵早乙女研究所と手を組む。
ハン
恐竜帝国の科学者。人間たちよりも早くアンドロメダ流国の攻撃に気づいていた。国連から恐竜帝国に派遣されたロン・シュヴァイツァ博士たちと協力し、アンドロメダ流国に攻撃を仕掛けるための亜空間固定装置ゾルドの開発や、ゲッターザウルスの開発を行った。カムイ・ショウの出生の秘密を知る一人。
ロン・シュヴァイツァ (ろんしゅゔぁいつぁ)
国連から恐竜帝国に派遣された科学者。十数年前には宇宙ステーションで真ゲッターロボが火星へと飛んでいくのを見守っていた。ハン博士と協力し、アンドロメダ流国に攻撃を仕掛けるための亜空間固定装置ゾルドの開発を行った。
拓馬の母 (たくまのはは)
流拓馬の母親。流竜馬に惚れこんで強引に嫁入りした、気丈で明るい女性。日本柔道界で三本の指に入る実力の持ち主。竜馬と共に空手道場の経営をしていた模様。ゲッターの申し子である拓馬を狙ったカーター・マクドナルから息子を庇い、死亡する。
カムイの母 (かむいのはは)
カムイ・ショウの母親。恐竜帝国に拉致され、帝王ゴールの妻にされカムイを生んだ。現皇帝ゴール三世により、カムイに対する人質として幽閉され、息子とは離れ離れにさせられている。
巴 武蔵 (ともえ むさし)
初代ゲッターロボ・ゲッター3のパイロット。本作では、はるか未来の世界においてゲッターエンペラーの記憶の中から再生された量産クローンの指揮官として登場する。ゲッターの進化に選ばれなかった他星の種に対しては残酷な処置も平気で行う性格となっている。
流 竜馬 (ながれ りょうま)
流拓馬の父親。初代ゲッターロボ、ゲッターロボG、真ゲッターロボでメインパイロットを務めていた。十数年前、真ゲッターロボと共に火星に消える。ゲッターに取り込まれ、遠い未来においてゲッターエンペラーとなったと取れる描写もあるが、真偽は不明。
集団・組織
早乙女研究所 (さおとめけんきゅうじょ)
ゲッターロボの開発者・早乙女博士が作った研究所。浅間山にある。ゲッターロボの整備や研究開発、保管等を行う。現在の責任者は神隼人。十数年前の戦いで壊れた旧研究所はそのままに、武装などを新たにした新研究所がメインとなっている。
アンドロメダ流国
大女王メルドゥサが治める国。人類が未来の宇宙において出会った最大の敵。昆虫のような姿をしたものや、昆虫をモチーフにした巨大ロボットを操る。人類との大戦争の果てに太陽系よりやってきたゲッターエンペラー率いるゲッター軍団に追い詰められ、ついに禁断の手段である過去への時空を超えた侵攻を行い、ゲッターの元となる存在を根絶やしにせんとする。
恐竜帝国 (きょうりゅうていこく)
ゴール三世が治める帝国。人類の誕生以前に地球を支配していたハチュウ人類の生き残りたちの国で、高い文化水準を誇る。『ゲッターロボ』では地底を住処としていたが、今作では生き残りが深海に都市を作っている。人類よりも先にアンドロメダ流国の侵攻に気づき、その対処のため人類と手を組み防衛にあたる。
その他キーワード
ゲッターロボ アーク
初代ゲッターロボ開発者である早乙女博士が最後に製作した機体。ゲッターアーク、ゲッターキリク、ゲッターカーンの三機のゲットマシンから成り立ち、合体時の組み合わせによって異なる姿と能力を持つ機体となる。真ゲッターロボを凌ぐスペックと安定性を誇るが、パイロットへの負荷も大きいため、なかなか適合者を見つけられずにいた。 メインの形態はゲッターアークで、開口部からの噛み付き攻撃を特徴とする。武器は長斧。必殺技は広範囲に電撃攻撃を行う「サンダーボンバー」。
ゲッターザウルス
恐竜帝国のチームが造り上げた巨大ロボット。見た目はゲッタードラゴンに似ており、やはり三機のゲットマシンによる合体を行う。
ゲッターD2
神隼人率いる早乙女研究所が開発したゲッターロボ。見た目はゲッタードラゴンと真ゲッターロボの中間のようなデザインとなっている。
バグ
アンドロメダ流国が対ゲッターロボ用に開発した最終兵器。カーター・マクドナルの提案により、カムイ・ショウに託される。
ゲッターエンペラー
はるか未来において現れた、惑星を超える巨大な大きさのゲッターロボ。人類が宇宙進出を果たし、アンドロメダ流国と交戦状態となった時、すでに忘れられた存在となっていた太陽系からゲッター軍団を率いて飛び立ち、戦線に現れた。進化の究極の目的として宇宙を支配するため、他星を滅ぼし侵略を繰り返す存在となっている。
クレジット
- 原作