機動戦士Ζガンダム

機動戦士Ζガンダム

TVアニメ『機動戦士Ζガンダム』のコミカライズ作品。TVアニメの第1話から最終話までを網羅している他、漫画独自のストーリー展開やモビルスーツも登場する。それぞれのコミックスの巻頭には舞台となる宇宙世紀の年表が、巻末には登場するモビルスーツや戦艦などの簡単な解説が掲載されている。原作は富野由悠季。

正式名称
機動戦士Ζガンダム
ふりがな
きどうせんしぜーたがんだむ
原作者
富野 由悠季
作者
ジャンル
ロボット
関連商品
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概要・あらすじ

宇宙世紀0087、スペースコロニーのグリーンノアに住むカミーユ・ビダンは、些細なことから地球連邦軍のエリート部隊であるティターンズに拘束されてしまう。しかし取り調べ中に新型モビルスーツであるガンダムMk-Ⅱの落下事故が発生。カミーユは混乱に乗じて逃げ出し、ガンダムMk-Ⅱの強奪に成功する。その後、カミーユはガンダムMk-Ⅱを狙ってグリーンノアに侵入していたクワトロ・バジーナに誘われてグリーンノアを後にし、そのままクワトロが所属するエゥーゴに加わるのだった。

登場人物・キャラクター

カミーユ・ビダン (かみーゆびだん)

グリーンノアに住む少年で、空手の実力者。穏やかな性格だが、「カミーユ」という女性のような名前にコンプレックスを持っており、それに触れたティターンズのジェリド・メサに問答無用で殴りかかるなど好戦的な一面もある。ジェリドを殴ったことから拘束され、取り調べ担当の軍人も横暴な態度だったことから連邦軍への反感を募らせ、反地球連邦政府組織「エゥーゴ」に参加。 以降はモビルスーツのパイロットとして戦いに加わる。そして戦いや多くの人との出会いを経験してニュータイプの能力が目覚めていく。

クワトロ・バジーナ (くわとろばじーな)

反地球連邦政府組織「エゥーゴ」の中核を担う男性。階級は大尉で、モビルスーツ隊の指揮を執ったり、ブレックス・フォーラと一緒に政治的な交渉を行う。モビルスーツの操作技術は高く、状況把握も早い。冷静に判断を下すためにエゥーゴ内の信頼は厚い。かつては「シャア・アズナブル」と名乗っていたが、今はその名を隠している。

ファ・ユイリィ (ふぁゆいりぃ)

カミーユ・ビダンの幼なじみの少女。宇宙船「テンプテーション」に乗っていたところ、未確認物体に襲撃されてしまう。そこをカミーユたちに助けられ、エゥーゴに参加する。

ブライト・ノア (ぶらいとのあ)

地球連邦軍の軍人の男性で、階級は大尉。かつての戦争で活躍したホワイトベースのキャプテンをしていたことで有名。カミーユ・ビダンにサインを渡したこともある。宇宙船「テンプテーション」のキャプテンを務めていたが、未確認物体に襲撃されたところをエゥーゴに助けられたことから、エゥーゴの戦艦であるアーガマの艦長になる。

ブレックス・フォーラ (ぶれっくすふぉーら)

反地球連邦政府組織「エゥーゴ」の指導者を務める壮年男性で、階級は准将。政治的な交渉など前線部隊のバックアップをすることが多い。ガンダムMk-Ⅱを奪ってエゥーゴに合流したカミーユ・ビダンをニュータイプと思い、活躍を期待する。

ヘンケン・ベッケナー (へんけんべっけなー)

反地球連邦政府組織「エゥーゴ」の一員の男性で、階級は中佐。戦艦「アーガマ」の艦長を務めていたが、ブライト・ノアを救出した後は艦長の座をブライトに譲り、自身は別任務に就く。

ジェリド・メサ (じぇりどめさ)

ティターンズの軍人の男性で、階級は中尉。ガンダムMk-Ⅱのテストパイロットを務める。プライドが非常に高いが、自分が成長するために他人に教えを請うなど柔軟な一面もある。「カミーユ」という名前だけで女性と思っていた人物が実際は男性だったことを口にしたところ、カミーユ・ビダンに殴られてしまう。以降、自分が乗っていたガンダムMk-Ⅱを奪われたり、カミーユの母親を知らずに殺してしまったり、自分の大切な仲間をカミーユに殺されるなどカミーユと関わることが多く、特に仲間を殺されたことでカミーユに対して敵愾心を抱く。

エマ・シーン (えましーん)

ティターンズの軍人の女性で、階級は中尉。ガンダムMk-Ⅱのテストパイロットを務める。エゥーゴに奪われたガンダムMk-Ⅱを取り返すためにティターンズの総指揮官バスク・オムの親書をエゥーゴに届けるが、そこでバスクの非人道的な作戦を聞かされバスクに反感を抱く。そしてそのままティターンズを裏切ってエゥーゴに参加する。

レコア・ロンド (れこあろんど)

反地球連邦政府組織「エゥーゴ」の一員の女性で、階級は少尉。単身敵地に乗り込んだり、モビルスーツのパイロットを務めたりと幅広い活躍をする。戦闘中に撃破されてティターンズに捕らわれると、パプテマス・シロッコに惹かれてティターンズの一員となる。

フランクリン・ビダン (ふらんくりんびだん)

カミーユ・ビダンの父親。地球連邦軍の技士で、階級は大尉。ガンダムMk-Ⅱの設計主任でもあり、アーガマに来た時はエゥーゴが開発したモビルスーツのリック・ディアスに興味を示す。

ライラ・ミラ・ライラ (らいらみららいら)

地球連邦軍の軍人の女性で、階級は中尉。宇宙での戦いに優れており、負け続きだったジェリド・メサに宇宙での戦い方を伝授する。勝気な性格をしているため戦争を好むタイプと認識されているが、自分では「多少元気がいい」だけと思っている。

アムロ・レイ (あむろれい)

かつての戦争で活躍し英雄と目されたニュータイプの男性。戦後、ニュータイプを危険視する地球連邦軍によって幽閉状態だったが、昔の仲間たちに説得されてカラバに合流する。クワトロ・バジーナたちを乗せたシャトルの打ち上げを邪魔しにきた敵部隊を迎撃する。

フォウ・ムラサメ (ふぉうむらさめ)

地球連邦軍の軍人の女性で、階級は少尉。一年戦争と呼ばれる戦争で家族を亡くし、地球連邦軍の研究所に入れられて記憶を消される。研究所に4番目に来たことから「フォウ」と名付けられる。記憶を取り戻すためにサイコガンダムに乗ってカミーユ・ビダンと戦う。

パプテマス・シロッコ (ぱぷてますしろっこ)

木星帰りのニュータイプの男性。冷静な判断力と非情な決断力を併せ持ち、状況を客観的に捉えることができる。モビルスーツの操作技術は非常に高く、さらにモビルスーツの設計・開発も行える。ティターンズ総帥のジャミトフ・ハイマンに忠誠を誓っているものの、独自行動を取ることが多く、バスク・オムやジャマイカン・ダニンガンといったティターンズ将校からは信頼されていない。

ハマーン・カーン (はまーんかーん)

旧ジオン軍の残党であるアクシズを指揮する女性。アクシズ代表者のミネバ・ザビの後見人でもあり、ミネバがまだ幼いためアクシズの実権を握っている。ニュータイプでもあり、モビルスーツに搭乗して戦闘に出ることもある。クワトロ・バジーナとも顔見知りだが、ミネバのことで意見が対立したことからクワトロと敵対する。

集団・組織

エゥーゴ

財界や連邦軍の一部有力者の協力を得て拡大された反地球連邦政府組織の1つ。公的な組織ではないが、政治的な発言力と大きな軍事力を持つ。組織の中心人物はクワトロ・バジーナとブレックス・フォーラ。

ティターンズ

地球連邦軍内の公的組織の1つ。ジオン軍残党狩りを目的に設立されたが、残党によるゲリラ活動が多発したために徐々に政治的発言力、軍事力が大きくなった。その結果、エリート特権のような考えを持つようになり、態度も傲慢となっていく。

カラバ

地球における反地球連邦政府組織の1つ。宇宙に住む人間が中心のエゥーゴに対して、カラバは地球に住む人間が中心となって活動している。

その他キーワード

ガンダムMk-Ⅱ (がんだむまーくつー)

一年戦争と呼ばれる戦争で勇名をはせたRX-78ガンダムの後継機としてティターンズが開発した新型モビルスーツ。設計主任はフランクリン・ビダン。試作機によるテストでは軍の要求する性能を満たすことができず、3機の試作機が作られたところで開発は中止。その後、クワトロ・バジーナ率いるエゥーゴの強襲部隊にカミーユ・ビダンが協力したことと、エマ・シーンがティターンズを裏切ってエゥーゴについたことで3機ともエゥーゴのものとなる。 そして3機のうち1機はエゥーゴの戦力に組み込まれ、残り2機は解体されて備品となった。なお、エゥーゴで運用することになったタイミングで、黒を基調としたティターンズカラーから白を基調としたエゥーゴカラーに機体を塗り替えている。

100式 (ひゃくしき)

エゥーゴがティターンズから奪取したガンダムMk-Ⅱを基に、リック・ディアスの機構を取り入れて開発したモビルスーツ。機体表面を特殊な素材でコーティングしているためゴールドに光っている。

Ζガンダム (ぜーたがんだむ)

ガンダムMk-Ⅱの長所とデザインを踏襲して、リック・ディアスや100式、メタスなどを参考に作られた可変モビルスーツ。非常に高性能で、運動性や出力などあらゆる面で優れている。高速移動時や大気圏突入時にはウェーブライダーと呼ばれる形態に変形できる。

ハイザック

旧ジオン軍のザクを地球連邦軍が改良、発展させたモビルスーツ。ティターンズでも運用され、ティターンズにとって最初の汎用モビルスーツとなった。

サイコガンダム

全高40メートルの大きさを誇るニュータイプ専用可変機体。パイロットはフォウ・ムラサメ。多数のビーム砲と、ビーム偏向シールドにより長距離ビームをはねかえすなど攻守に優れている。変形時はミノフスキークラフトによって飛行も可能となる。

メッサーラ

パプテマス・シロッコが開発した可変モビルアーマー。木星の高重力に対して機動力を高めるために推力を一方向に集中してある。人型に変形すれば接近戦も行える。最初はシロッコが乗り、後々にシロッコの部下であるサラ・ザビアロフも搭乗する。

THE-O

パプテマス・シロッコが開発し、自身が乗り込む重モビルスーツ。ズングリとした外見とは裏腹に機動性が高く、単機で敵戦突破が可能なほどの装甲と攻撃力も持っている。シロッコの高い操作技術もあって、エマ・シーンが搭乗したガンダムMk-Ⅱをあっという間に撃破した。

チャイカ

一年戦争後にアクシズに引きこもっていたジオン残党軍が開発した機体。実用性を重視したため新技術はないが、稼働率と操縦性などは高くなっている。

G-3 (げどらい)

可変機構とステルス性能を持つニュータイプ専用モビルスーツ。パイロットはハマーン・カーン。強力な武器とサイコミュによるビットの遠隔操作で多方向から攻撃できる。また変形すれば高速移動も可能となる。

ニュータイプ

意志疎通において特殊な能力を示す人間の総称。一般的に高い空間把握能力や反応速度を誇り、戦闘でも常人より高い戦闘力を発揮する傾向がある。しかしその能力については不明な点がまだ多い。

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