あばれ天童

あばれ天童

転校生の少年、山城天童と不良たちのケンカを描いた番長物マンガ。すでに漫画界の重鎮だった横山光輝が、60年代終盤に学園を舞台にした番長マンガの隆盛を見て挑戦した意欲作。単行本の前書きでも「新人になったつもりで描いた」と述懐している。番長作品の多くが劇画調なのに対し、本作は横山従来の絵柄ゆえにおおらかで牧歌的な印象が強い。また作品内容も、仁徳で人を惹きつける天童を劉備玄徳に、柚木勝彦を曹操孟徳になぞらえていることから、「学園三国志」と評する向きもある。

正式名称
あばれ天童
作者
ジャンル
学園
レーベル
講談社漫画文庫(講談社)
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概要

東京の若葉学園にやってきた転校生の山城天童。成績優秀でスポーツもこなす彼は学園の人気者になる。しかし、行き違いから周囲の学園を統括する番長連合と諍いを起こしてしまう。折しも夏休みになり、彼の住む興安寺佐々頑鉄キザ男などの豪傑学生が遊びに来てしまい、天童の知らぬ間に番長連合VS天童軍団の闘争が始まってしまった。

高取山を決戦の場としてぶつかる両軍勢。駆けつけた天童は、事態を治めるべく番長四天王と大番長の柚木勝彦に一対一の連戦を申し込む。

登場人物・キャラクター

山城 天童

若葉学園にやってきた転校生。心優しく明朗、学業もスポーツもこなす優等生。一通りの武術をこなすが、得意技は剣を使った霞切り。財閥山城グループの跡取り息子だが、弟の山城喜春を事故に巻き込み下半身不随の体にしたことを気に病んでいる。争い事を嫌うが、素手でのケンカは友情を育む一手段だと容認している。

石倉

黒住工業高校の生徒。サッカー部に所属するエースストライカーだが、お調子者。腕っぷしが強く、黒住工業高校の番長を務めていた。元は阪南学院の生徒で、天童に反感を持っていた。しかし、サッカーを通じて青春の素晴らしを教わり、天童に心酔するようになる。

佐々 頑鉄

関西在住の怪力学生。顔の左に大きな傷がある。阪南学院時代に、石倉に続き天童にケンカをふっかけたことがある。ヤクザの音無し組に仲間が拉致された折に天童に助けてもらい、以降付き従うようになる。相撲部屋から目をかけられており、一対一の勝負になるとぶちかましや張り手などの相撲技が出る。

岩佐 綾子

若葉学園で有名な美少女。すみれの君というあだ名で呼ばれている。転校してきた山城天童が隣の席に座ることになり、彼の人間的な魅力に惹きつけられていく。

木崎 佳男

胸元をスカーフで飾り、お姉言葉で喋る優男。山城天童を慕っており、夏休みを利用して関西から東京まで会いに出てきた。暴力は嫌いとうそぶくが、実は喧嘩好きで手が早く、身軽さと手刀で相手を叩きのめす。

ハヤテ

バイク乗りの青年。山城天童を慕う豪傑の一人。名阪地区を牛耳る暴走族、地獄の天使のリーダーでもあり、多くの暴走族を動員する力をもっている。

柚木 勝彦

柚木家の御曹司で、スポーツも学業も優秀な優等生。気位が高く、一度した約束は守る。番長連合を統括する大番長にして狡猾な策士で、基本的には自らが表に出ることはない。山城天童の配下が番長連合を脅かしたため、罠と人員を周到に用意し、自らも木刀を手にして出陣する。

柚木 恵美子

花園学園のマドンナとして人気の高いお嬢さま。若葉学園の不良に絡まれていたところを、山城天童に助けられ、以降彼のことを気にかけるようになった。自分の兄の柚木勝彦が番長連合の大番長とは知らず、天童との抗争になった時には心を痛めていた。

犬神 慎一

ヤクザの犬神組組長の息子で、学生ながらも事務所に出入りしている。鋭い目つきをしており、ヤクザの二代目として舐められないようにと虚勢を張っている。いずれは犬神組の予備兵力にしようと育てていた番長連合を、山城天童に勝手に解散させられたとして怒り、制裁を加えようと企む。

岩見

音無し組の組員で、犬神組の助っ人として上京した。幼い頃の大人しい犬神慎一を知っており、山城天童に友人になってもらおうとした。犬神組が崩壊した時に、最後まで残って慎一を守り死んでいった。

山城 喜春

山城天童の弟。眼鏡をかけた車椅子の好青年。幼い頃に天童と遊んでいてベランダから落ち、下半身不随となる。兄を恨んだりはしておらず、逆に早く家に戻り山城グループの跡取りになるように願っている。

集団・組織

番長連合

『あばれ天童』に登場する組織。山城天童が通うことになった若葉学園を含む東京西地区の番長組織。大番長として柚木勝彦がトップに立つ。ボクサー志望の鬼頭を含めた番長四天王、黒住工業高校の石倉など多くの番長が参加し、2000人以上の動員力を持っていた。

場所

興安寺

『あばれ天童』に登場する東京豊島区にある寺。山城家の菩提寺で、山城天童の父親とも懇意にしている老僧が住職を務める。若葉学園へと転校してきた天童を預かったが、天童を慕う豪傑たちが集結し、あたかも梁山泊のようになってしまう。

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