かしこくて勇気ある子ども

かしこくて勇気ある子ども

『ハウアーユー?』以来、6年ぶりとなった山本美希の長編作品。2012年3月4日から10月20日の日本。第一子を妊娠して期待を膨らませる若い夫婦・沙良とこうたの家庭が舞台。「賢くて勇気ある子ども」を望む沙良だったが、「賢くて勇気ある子ども」であるがゆえに標的にされ、重傷を負った少女・マララの事件を知り、動揺してしまう。生まれてくる子どもへの不安と希望、世界の子どもたちを取り巻く不条理な現実を描いた作品。2012年10月9日、少女マララ・ユスフザイの身に起きた悲劇がベースになっており、生まれ来る子どもたちのために、よりよい世界の実現を願って描かれた。表現面ではフルカラー、横描きという手法を採用しており、画材に色鉛筆を使ったのは、親しみやすさを出すためだという。リイド社「トーチweb」とマガジンハウス「GINZA」webサイトにて、2019年8月16日から2020年5月20日まで連載。第24回「文化庁メディア芸術祭」マンガ部門で優秀賞を受賞したほか、第25回「手塚治虫文化賞」にノミネート、宝島社「このマンガがすごい!2021」オンナ編第8位に選ばれた。

正式名称
かしこくて勇気ある子ども
ふりがな
かしこくてゆうきあるこども
作者
ジャンル
社会問題
 
妊娠・出産・育児
レーベル
トーチコミックス(リイド社)
巻数
既刊1巻
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概要・あらすじ

登場人物・キャラクター

沙良 (さら)

初めての子どもを授かった若い女性。セミロングのカーリーヘアが特徴。通訳や翻訳の仕事をしている。生まれる前から子どもにさまざまな習い事をさせたいと考えており、自分の子が世界で一番賢くて勇気あるすごい子になることを願う。ある日、タリバン政権下で、女性の教育の必要性を訴えていた少女・マララが、過激組織に襲撃されて重傷を負う事件が発生。賢くて勇気ある子どもを襲った悲劇を知り、無邪気に信じていた明るい未来に疑問を持ち、激しく動揺してしまう。

こうた

沙良の夫。黒縁メガネが特徴の若い男性。沙良が第一子を妊娠したことをものすごく喜び、彼女のおなかに出産予定日までのカウントダウンをマジックで書く。家事を手伝ったり、妻と共に両親学級に出席したりするよき夫。マララ・ユスフザイを襲った悲劇を知り、出産と育児にマイナス思考になってしまった沙良と対立する。

書誌情報

かしこくて勇気ある子ども 1巻 リイド社〈トーチコミックス〉

第1巻

(2020-06-17発行、 978-4845860616)

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